VDI

記事数:(5)

ITシステム

クライアント仮想化:どこでも仕事ができる環境を実現

- クライアント仮想化とは従来のパソコン作業では、一人一台の端末に、業務に必要なソフトやデータ、設定などを保存するのが一般的でした。しかし、このような環境では、端末の管理やセキュリティ対策に手間がかかるという課題がありました。そこで登場したのがクライアント仮想化です。クライアント仮想化は、別名でデスクトップ仮想化とも呼ばれ、一人一台のパソコンに設定していたデスクトップ環境を、サーバー上に集約する技術です。イメージとしては、利用者のパソコンをサーバー上に作られた仮想的なパソコンに置き換えるようなものです。これにより、利用者は会社のパソコンだけでなく、自宅の私用パソコンやタブレット端末など、場所を選ばずに自分の端末からサーバーにアクセスすることで、普段使い慣れたデスクトップ環境で作業を行うことができます。この技術のメリットは、端末管理の効率化だけにとどまりません。端末の紛失や盗難が発生した場合でも、サーバー上にデータが保管されているため、情報漏洩のリスクを大幅に低減できます。また、新しいソフトウェアの導入やアップデートなども、サーバー側で一括して行うことが可能なため、管理者の負担軽減にも繋がります。このように、クライアント仮想化は、企業にとって多くのメリットをもたらす技術として注目されています。
プロトコル

リモートデスクトップを変える技術 PCoIP

- PCoIPとはPCoIP(ピーシーオーバーアイピー)は、遠隔地のコンピュータを操作するための技術であるリモートデスクトップ環境において、中心的な役割を担うプロトコルです。この技術は、仮想デスクトップの画面イメージを、まるで動画を配信するかのごとく、利用者の端末に送り届けることで成り立っています。 ユーザーの端末には、実際にはデータ処理は行わず、受け取った画面イメージを表示するだけの役割を担わせることで、処理能力の低い端末であっても、遠隔地にある高性能なコンピュータを操作することを可能にしています。 また、キーボードやマウスの操作信号を遠隔地のコンピュータに送り届けることで、あたかもその場にいるかのような感覚で操作することができます。 PCoIPは、単に画面転送を行うだけでなく、データの圧縮や暗号化にも優れた性能を発揮します。そのため、回線状況が良好ではない環境でも、高画質で滑らかな画面表示を実現し、機密性の高い情報を含む業務システムにも安心して利用することができます。 こうした特徴から、PCoIPは、場所にとらわれずに仕事ができるテレワークの普及を大きく後押ししました。
ITシステム

場所を選ばず仕事ができる?デスクトップ仮想化とは

- デスクトップ仮想化の概要デスクトップ仮想化とは、普段私たちが使っているパソコンのデスクトップ環境、つまりアイコンが並んだ画面やアプリケーションなどを、サーバーの仮想マシン上で動作させる技術のことです。 例えるなら、パソコンの中身だけを遠く離れたサーバーの部屋に預けておいて、インターネットを通じてその部屋にある自分のパソコンの中身を操作するようなイメージです。従来のパソコンは、本体にOSやアプリケーションなどのソフトウェアをインストールして利用していました。しかし、デスクトップ仮想化では、これらのソフトウェアはすべてサーバー側で管理されます。 利用者は、手元のパソコンやタブレットなどの端末からネットワークを通じてサーバーにアクセスし、仮想化された自分のデスクトップ環境を利用します。この技術の最大のメリットは、場所を選ばずに自分のパソコン環境で作業できるようになることです。 会社のパソコンを持ち帰らずに自宅から仕事ができるテレワークや、出先から必要な資料にアクセスするモバイルワークなどを実現する上で、非常に有効な手段となります。 また、セキュリティ面でも優れており、情報漏えい対策としても期待されています。
ITシステム

仮想デスクトップで快適な作業環境を実現

- 仮想デスクトップとは仮想デスクトップとは、一台のパソコンやサーバー上で、複数の利用環境を仮想的に構築する技術です。まるで、一台の機械の中に、それぞれ独立した複数台のパソコンが存在しているかのように使うことができます。これを可能にするのが仮想化ソフトです。パソコンやサーバーに仮想化ソフトを導入することで、複数の仮想マシンと呼ばれるソフトウェア上のパソコンを稼働させることができます。それぞれの仮想マシンは、あたかも実際のパソコンのように、独自のオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションを動かすことができます。この仮想マシンを利用環境として提供するのが、仮想デスクトップです。仮想デスクトップには、大きく分けて二つの方式があります。「仮想PC型(VDI方式)」と「サーバーベース型」です。「仮想PC型(VDI方式)」は、一台のサーバー上で複数の仮想マシンをそれぞれ個別に作成し、利用者に割り当てる方式です。 各利用者は自分専用の仮想マシンを持つため、他の利用者の影響を受けずに、自由にアプリケーションのインストールや設定変更を行うことができます。一方、「サーバーベース型」は、サーバー上で動作する一つのOS環境を、複数の利用者で共有する方式です。利用者は、サーバー上のアプリケーションやデータにアクセスすることで業務を行います。どちらの方式にもメリット・デメリットがあり、企業の規模やセキュリティ要件、運用体制などに応じて最適な方式を選択する必要があります。
ITシステム

VDIで変わる働き方:柔軟性と安全性を両立

- VDIとは VDI(仮想デスクトップ基盤)は、従来の個々のパソコンにOSやソフトウェアをインストールして利用する形態を一新する、新しいデスクトップ環境を提供する技術です。 VDIでは、データセンターなどのサーバー上に仮想的なデスクトップ環境(仮想デスクトップ)を構築し、利用者は手元の端末からその仮想デスクトップにアクセスして業務を行います。この際、利用者の端末には専用のソフトウェアをインストールするか、Webブラウザを通じて接続します。 利用者から見ると、まるで自分のパソコンを操作しているかのように感じますが、実際の処理はすべてサーバー側で行われています。そのため、利用している端末の性能に依存することなく、快適な作業環境を実現できることが大きなメリットとして挙げられます。高度な処理能力が必要な作業でも、ストレスなく実行できます。また、端末の紛失や盗難が発生した場合でも、仮想デスクトップ環境にはアクセスできないため、情報漏えいのリスクを大幅に低減できます。