VANとは?企業間データ交換を支える縁の下の力持ち
- VANの概要VANとは、「付加価値通信網」とも呼ばれる、企業間のデータ交換を支えるネットワークです。正式名称は「バリューアドネットワーク(Value-Added Network)」といい、その頭文字を取って「VAN」と略されます。企業は、日々、取引先と膨大な量のデータのやり取りを行っていますが、VANは、その重要な情報を安全かつ効率的に届ける役割を担っています。インターネットが普及する以前は、企業間でデータをやり取りするには、専用線を敷設する必要がありました。しかし、専用線は構築費用が高額になるため、多くの企業にとって大きな負担となっていました。そこで登場したのがVANです。VANは、複数の企業で回線を共有することで、低コストでデータ通信を実現しました。VANの大きな特徴は、単にデータを送受信するだけでなく、データの内容を加工したり、セキュリティを強化したりといった付加価値を提供している点にあります。たとえば、受発注データのフォーマット変換や、暗号化による情報漏洩対策などが挙げられます。これらの機能により、企業は安心してビジネスデータの交換を行うことができるのです。近年では、インターネットの普及に伴い、インターネットVANと呼ばれるサービスも登場しています。インターネットVANは、インターネット回線を利用することで、従来のVANよりもさらに低価格なサービス提供を実現しています。このように、VANは時代のニーズに合わせて進化を続けており、企業にとって不可欠なインフラとして、今後も重要な役割を担っていくと考えられます。