
UML:システム開発を円滑にする共通言語
- システム開発におけるUMLの役割システム開発において、設計図は建物を建てる際の設計図と同じくらい重要です。しかし、従来のシステム開発では、この設計図にあたる部分が担当者によってバラバラで、書き方も表現方法も統一されていませんでした。そのため、設計担当者とプログラミング担当者の間、あるいは開発チームと顧客の間で、認識の違いが生じてしまうことが少なくありませんでした。そこで登場したのがUML(統一モデリング言語)です。UMLは、システム開発における共通言語としての役割を担っています。システムの構造や動作を図を使って視覚的に表現することで、誰が見ても同じように理解できるように工夫されています。これは、建築現場で設計図を用いて設計者と作業員がコミュニケーションを取る様子に似ています。UMLを用いることで、開発チーム全体がシステムに対する共通認識を持つことができるようになり、認識の違いによる手戻りやトラブルを減らすことができます。また、顧客にとっても、システムのイメージを具体的に掴みやすくなるという利点があります。このように、UMLはシステム開発を円滑に進めるために欠かせないツールと言えるでしょう。