Service Oriented Architecture

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ITシステム

SOA:システム連携の鍵

- SOAとは SOAとは、サービス指向アーキテクチャ(Service Oriented Architecture)の略称で、システム開発における設計手法の一つです。従来のシステム開発では、それぞれの機能が密接に関係し合った状態で構築されることが一般的でした。しかし、SOAでは、システムを構成する様々な機能を、独立した部品(サービス)として開発します。それぞれのサービスは、特定の機能のみを提供することに特化しており、他のサービスとのやり取りを通じて、より大きなシステム全体の動作を実現します。 SOAの概念を理解するために、ECサイトを例に考えてみましょう。ECサイトは、商品検索、カート機能、決済処理、配送情報管理など、多くの機能で成り立っています。SOAを用いた開発の場合、これらの機能はそれぞれ独立したサービスとして開発されます。例えば、「商品検索サービス」は、膨大な商品データベースから、顧客の入力したキーワードに合致する商品を検索し、その結果を返すことだけに特化します。同様に、「カートサービス」は、顧客が選択した商品を一時的に保管する機能だけを提供します。 このように、SOAでは、それぞれのサービスが特定の機能に特化して開発されるため、いくつかの利点が生じます。まず、それぞれのサービスは独立して開発・テスト・改修が可能になるため、開発効率が向上します。また、一度開発したサービスは、他のシステムやアプリケーションでも容易に再利用することが可能になります。さらに、システム全体を変更することなく、個別のサービスだけを更新したり、追加したりすることができるため、システムの柔軟性と拡張性が向上します。