ERPの中核を担うECCとは
ビジネスの世界を支える基幹システムを提供するSAP社。その中核製品として、長年にわたり多くの企業で活用されてきたのがSAP R/3です。しかし、技術の進歩は目覚ましく、企業の活動も複雑化していく中で、従来のR/3では対応が難しい状況も出てきました。
そこで、2004年にSAP社は、これまでのR/3を進化させた新たな基幹システムを発表しました。それが「mySAP ERP」であり、この登場によって従来のR/3は「SAP ERP Central Component (ECC)」という名前に生まれ変わったのです。
ECCは、従来のR/3の機能をすべて引き継ぎながら、インターネット技術を駆使した最新の技術や機能が追加されました。これにより、企業はより効率的な業務処理や、リアルタイムな情報分析が可能となり、変化の激しいビジネス環境にも柔軟に対応できるようになりました。
ECCへの移行は、単なる名称変更やシステムのバージョンアップではありません。企業にとって、業務プロセスを見直し、最新の技術を活用した、より効率的で競争力のある経営体制を築くための大きな転換点と言えるでしょう。