ObjectRequestBroker

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ITシステム

システム連携の要!ORBとは?

複数のコンピュータをネットワークでつなぎ、あたかも一台のコンピュータのように連携させて処理を行う技術は、分散コンピューティングと呼ばれ、近年注目を集めています。分散コンピューティングを実現する技術の一つに、分散オブジェクト技術があります。 分散オブジェクト技術では、ネットワーク上の別のコンピュータにあるプログラムを、まるで自分のコンピュータ内にあるかのように呼び出して利用することができます。この技術の中核となるのが、ORB(Object Request Brokerオブジェクトリクエストブローカー)です。 ORBは、異なるコンピュータ上で動作するプログラム間で、データのやり取りを仲介する役割を担います。例えば、あるプログラムが別のコンピュータにあるプログラムの機能を利用したい場合、ORBに対してリクエストを送信します。ORBは、リクエストを受け取ると、適切なプログラムに処理を依頼し、その結果を受け取って、元のプログラムに返します。 このように、ORBは、異なる環境で動作するプログラム間の橋渡しをすることで、分散オブジェクト技術を実現しています。ORBを利用することで、開発者は、プログラムがどこで動作しているかを意識することなく、必要な機能を簡単に利用できるようになります。これは、大規模で複雑なシステムを構築する際に特に有効です。