ITガバナンス

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IT

ガバナンスとは何か?

- ガバナンスの基本的な意味「ガバナンス」は、近年よく耳にする言葉ですが、その意味をご存知でしょうか。簡単に言えば、「管理」や「統治」を意味する言葉です。しかし、単なる管理とは異なり、組織全体をより良い方向へ導くための仕組みとして捉えることが重要です。ガバナンスは、企業や組織が目指す方向性を明確にし、その実現に向けて、組織活動を円滑に進めるための枠組みと言えます。組織のリーダーシップ、意思決定プロセス、責任と権限の明確化、そして、それらを支えるためのルールや規範などが含まれます。近年、企業活動が複雑化し、グローバル化が進む中で、ガバナンスの重要性はますます高まっています。企業は、顧客、株主、従業員、地域社会など、様々なステークホルダーに対して、責任ある行動を求められています。 適切なガバナンスは、企業がこれらのステークホルダーとの信頼関係を築き、持続的な成長を遂げるために不可欠なものとなっています。ガバナンスは、企業経営だけでなく、行政、教育機関、医療機関など、あらゆる組織にとって重要な概念です。それぞれの組織が、その目的を達成し、社会に貢献していくためには、適切なガバナンスの確立が求められます。
セキュリティ

企業におけるシャドーIT:利便性とリスク

- シャドーITとは職場において、従業員が会社の許可を得ずに、あるいは会社が把握していないところで、業務に関係する情報機器やサービスを利用することを「シャドーIT」と言います。具体的には、会社の情報システム担当部門が正式に認めたり、導入したりしていないシステムやソフトウェアを、従業員が個人的に使い始めることを指します。近年、インターネットを通じて様々なサービスが利用できるクラウドサービスが普及したり、スマートフォンやタブレット端末を業務で利用することが増えたりしたことに伴い、シャドーITは多くの企業にとって見過ごすことのできない問題となっています。例えば、従業員が個人的なオンラインストレージサービスに顧客情報や社外秘の資料を保存したり、業務用のアプリケーションではなく、個人のスマートフォンにインストールしたチャットツールでやり取りを行うことはシャドーITに該当します。シャドーITは一見すると、従業員の業務効率の向上に役立つように思えるかもしれません。しかし、会社が把握していない情報機器やサービスの使用は、情報漏えいやウイルス感染などのセキュリティリスクを高めるだけでなく、不正アクセスの温床となる可能性もあります。また、情報管理が適切に行われず、情報の一元管理が難しくなることで、業務効率の低下やコンプライアンス違反に繋がる可能性も懸念されます。そのため、企業はシャドーITの現状を把握し、適切な対策を講じる必要があります。従業員に対しては、シャドーITの危険性やセキュリティに関する教育を徹底するとともに、業務に必要なシステムやソフトウェアを適切に整備し、利便性を向上させることで、シャドーITの発生を抑制することが重要です。
IT

ITガバナンス:企業の成長を支える重要な仕組み

- ITガバナンスとはITガバナンスとは、企業が情報技術を有効活用し、事業目標の達成を支えるための組織的な仕組みです。具体的には、情報システムへの投資や運用、リスク管理など、情報技術に関する意思決定や実行を統括する仕組みを指します。情報技術は、もはや一部の専門部署だけのものではなく、企業活動全体を支える重要な要素となっています。そのため、全社的な視点で情報技術の活用を管理し、その効果を最大限に引き出すことが求められます。経済産業省は、ITガバナンスを「経営陣が利害関係者のニーズに基づき、組織の価値を高めるために実践する行動であり、情報システムのあるべき姿を示す情報システム戦略の策定及び実現に必要となる組織能力」と定義しています。 つまり、ITガバナンスは、単に情報システム部門だけの問題ではなく、経営陣が主体的に関与し、全社的な視点で推進していくべきものなのです。ITガバナンスを適切に構築・運用することで、企業は様々なメリットを享受できます。例えば、情報技術投資の効率化、情報システムのリスク削減、情報活用の高度化などが期待できます。結果として、企業の競争力強化、業績向上に貢献することができます。