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プロトコル

コンピューター通信の基礎、プロトコルを解説

- プロトコルとは コンピューター同士が情報をやり取りする際、そこには必ず決められたルールが存在します。このルールを「プロトコル」と呼びます。人間社会においても、円滑なコミュニケーションには共通の言語やマナーが不可欠であるように、コンピューターの世界でも、このプロトコルが非常に重要な役割を担っています。 例えば、私たちが普段何気なく利用しているウェブサイト。このウェブサイトにアクセスし、情報を見ることができるのは、「HTTP」というプロトコルが裏で働いているおかげです。HTTPは、ウェブサイトのデータを送受信する際のルールを定めており、これに従ってコンピューター同士が情報をやり取りすることで、私たちはスムーズにウェブサイトを閲覧できます。 他にも、電子メールの送受信に使われる「SMTP」、ファイル転送に利用される「FTP」など、様々な場面でプロトコルは活躍しています。 プロトコルは、コンピューターネットワークにおいて、まさに共通言語のような役割を果たしていると言えるでしょう。異なる機種のコンピューター間でも、プロトコルさえ合致していれば、円滑に情報交換を行うことができます。これは、インターネットのように世界中に広がるネットワークを支える上で、非常に重要な要素となっています。
IT

プロジェクト成功の鍵!プロジェクトマネジメントとは?

- プロジェクトを成功に導く計画と管理 プロジェクトマネジメントとは、限られた資源(人、費用、期間など)を有効に使い、プロジェクトの目標達成に向けて、計画、実行、管理を行う一連の活動のことです。プロジェクトが成功するには、適切な計画、資源配分、進捗管理、リスク対応などが欠かせません。プロジェクトマネジメントは、これらの要素を統合的に管理することで、プロジェクトを成功に導く役割を担います。 プロジェクトは、例えば、新しい製品の開発や、新しいシステムの導入、イベントの開催など、様々な形をとります。いずれの場合も、プロジェクトを成功させるためには、関係者の協力が不可欠です。プロジェクトマネージャーは、関係者間のコミュニケーションを円滑にし、プロジェクト全体を統括する責任者としての役割を担います。 プロジェクトマネジメントは、あらゆる業種、あらゆる規模の組織で活用されています。近年では、プロジェクトの複雑化、短期化が進む中で、プロジェクトマネジメントの重要性はますます高まっています。 プロジェクトマネジメントには、様々な手法やツールがありますが、最も重要なのは、プロジェクトの目的を明確化し、関係者間で共有することです。目的が共有されていれば、それぞれの活動の意図や重要性を理解しやすくなり、プロジェクト全体としての一体感が高まります。
ITシステム

企業競争力を高めるSCMとは

- サプライチェーンマネジメントとは 商品は、さまざまな工程を経て、私たちの元に届きます。原材料の調達から始まり、製品の製造、そして最終的に私たちの手元に届くまでの一連の流れを「サプライチェーン」と呼びます。 サプライチェーンマネジメント(SCM)とは、この一連の流れ全体を統合的に管理する経営手法のことです。 原材料を供給してくれる会社、製品を作る工場、商品を保管する倉庫、私たちのもとへ商品を届けてくれる配送会社、そして商品を販売するお店など、企業活動に関わるさまざまな事業者を繋ぎ、情報を共有し連携を強化することで、無駄がなく、効率的な、最適なサプライチェーンを構築することを目指します。 例えば、ある商品がお店に少ない場合でも、SCMがうまく機能していれば、サプライチェーン全体の状況を把握することで、どの工程で遅れが生じているのかをすぐに特定できます。そして、必要な量を、必要なタイミングで供給できるように、各工程を調整することができます。 このようにSCMは、顧客に商品を安定的に供給できる体制を作るだけでなく、在庫の削減や配送コストの抑制など、企業の競争力強化にも大きく貢献するため、多くの企業で導入が進んでいます。
ITシステム

ビジネスを加速するSANとは?

- SANの概要SAN(Storage Area Network)は、複数のコンピューターと外部記憶装置を高速ネットワークで接続する技術です。従来のDAS(Direct Attached Storage)と呼ばれる方式では、サーバーごとに外部記憶装置を接続していました。しかし、データ量の増大やバックアップへの対応など、運用管理の負担が大きくなっていました。SANは、専用ネットワークを介して外部記憶装置を統合管理することで、これらの課題を解決します。従来のDASでは、サーバーごとに外部記憶装置が接続されているため、利用できる容量がサーバーの台数に制限されていました。また、データのバックアップや複製なども、サーバーごとに個別に実施する必要があり、管理が煩雑でした。一方、SANでは、複数のサーバーがネットワークを通じて外部記憶装置を共有します。これにより、サーバー個別の容量制限がなくなり、大容量の外部記憶装置を効率的に利用できます。また、バックアップや複製なども、SAN上の一元管理によって効率的に行えます。SANは、主に大規模なシステムや、高い信頼性と可用性が求められるシステムで利用されています。例えば、金融機関の基幹システムや、大規模なデータベースシステムなどで広く採用されています。SANの導入により、システム全体の性能向上、運用管理の効率化、データの安全性向上などのメリットが期待できます。
ITシステム

オープンシステムとは?

- オープンシステムの概要オープンシステムとは、システムの設計図にあたる技術仕様が公開されており、誰でもがその仕様書に基づいて自由にシステム開発やソフトウェア開発を行うことができるシステムのことを指します。これは、従来の企業独自の仕様に基づいて構築されたクローズドシステムとは大きく異なる点です。クローズドシステムの場合、システムの改修や拡張を行う際に、開発元企業に依頼せざるを得ないケースがほとんどでした。しかし、オープンシステムでは、技術仕様が公開されているため、自社で技術者を育成したり、外部の技術者や企業と協力したりすることで、柔軟かつ低コストでシステムを構築・運用することができます。オープンシステムのメリットは、コスト削減だけにとどまりません。技術仕様が公開されていることで、世界中の技術者や企業が開発に参加し、技術革新が促進されるという側面もあります。また、特定の企業への依存度が低くなるため、より柔軟で競争力のあるシステム構築が可能となります。オープンシステムは、近年、情報通信技術の進展とともに、ますますその重要性を増しています。企業は、オープンシステムのメリットを理解し、自社のビジネスに最適なシステムを構築していくことが求められます。
IT

進化する決済: 電子決済の現状と未来

電子決済とは 電子決済とは、物理的なお金である現金を使わずに、インターネットや通信回線を通じて支払いを行う方法のことです。近年、インターネットやスマートフォン、タブレット端末などの普及に伴い、急速に利用者が増加しています。クレジットカード決済や電子マネー、スマートフォン決済など、さまざまな種類が存在し、私たちの生活に広く浸透してきています。 従来の現金決済と比較して、電子決済には多くのメリットがあります。まず、現金を持ち歩く必要がなくなり、盗難や紛失のリスクを減らすことができます。また、支払いの際にかかる時間や手間を省くことができ、スムーズな取引が可能になります。さらに、支払い履歴を電子的に記録することができるため、家計簿管理などが容易になる点もメリットとして挙げられます。ただし、電子決済を利用するためには、インターネット環境や専用の端末が必要になる場合があり、利用できる場所が限られるケースもある点は注意が必要です。
ITシステム

システム開発における「実体」:エンティティとは?

システム開発を進める上で、私たちは実に様々なデータを扱います。顧客情報、商品情報、売上データなど、その種類は多岐に渡ります。これらのデータを効率的に扱い、システムを構築していくためには、データを整理し、分かりやすく管理することが欠かせません。そこで重要になるのが「エンティティ」という考え方です。 エンティティとは、一言で表すと「データの型」を指します。例えば、ECサイトを構築する場面を考えてみましょう。 「顧客」というエンティティを定義するとします。 顧客一人一人に共通する情報として、名前、住所、電話番号などが考えられます。これらの情報をまとめて「顧客」という型で定義することで、システム開発者は個々の顧客情報を個別に管理するのではなく、「顧客」という型に沿って効率的にデータを扱うことができるようになります。 エンティティは、システム開発の設計段階において非常に重要な役割を担います。データベース設計では、エンティティを基にしてテーブルが作成されます。それぞれのエンティティが持つ情報は、テーブルのカラムとして定義されます。このように、エンティティを適切に定義することで、データの構造を明確化し、効率的かつ整合性の取れたデータベースを構築することが可能になります。
開発

DevOpsとは?開発と運用を連携させるIT開発手法

- DevOpsの概要DevOps(デブオプス)は、従来の開発手法における課題を解決するために生まれた、ソフトウェアやシステム開発における新たな手法です。その名前は、開発(Development)と運用(Operations)を組み合わせたものであり、まさにこの二つの部門の連携を強化することに重点が置かれています。従来の開発手法では、開発担当者と運用担当者の間には明確な壁が存在し、それぞれの担当領域に閉じて作業を進めることが一般的でした。開発担当者は高機能なシステムを構築することに専念し、運用担当者は安定したシステム稼働を維持することに注力していました。しかし、この分断された体制では、開発したシステムが運用環境で正常に動作しない、あるいは運用上の問題点が開発段階で考慮されていないといった問題が生じやすく、開発の遅延や品質の低下、さらには開発担当者と運用担当者の対立を招くことも少なくありませんでした。DevOpsは、開発担当者と運用担当者が密接に連携し、協力して作業を進めることで、これらの問題を解決することを目指しています。具体的には、開発の初期段階から運用担当者が関与し、運用上の要件を設計に反映させたり、開発したシステムを自動的にテスト、運用環境に展開する仕組みを構築したりすることで、開発と運用の間の溝を埋め、より迅速かつ高品質なシステム開発を実現しようとするものです。
IT

MaaS:移動革命の始まり

- 移動をもっと便利に!MaaSってどんなもの?近年、よく耳にするようになった「MaaS」という言葉。これは「Mobility as a Service」の略で、「サービスとしての移動手段」という意味です。毎日当たり前のように使う電車やバスなどの公共交通機関。自家用車だけでなく、近年利用者が増えているタクシー、レンタカー、シェアサイクルなども移動手段として考えられます。さらには、旅行などで利用する飛行機も移動手段の一つと言えるでしょう。MaaSは、これらのあらゆる移動手段をひとまとめにし、一つのサービスのように利用できるという新しい概念なのです。具体的なイメージとしては、スマートフォンアプリを使って、出発地から目的地までの最適な経路を検索し、電車やバスの乗車券購入、タクシーの配車予約、レンタカーの利用予約などを一つのアプリでまとめて行えるようになります。そして、支払いもそのアプリ上で一括決済できます。MaaSは、私たちの生活に多くのメリットをもたらすと期待されています。例えば、目的地までの移動時間が短縮されたり、移動にかかる費用が削減されたりする可能性があります。また、高齢者や障がい者など、誰でも移動しやすくなるというメリットもあります。このように、MaaSはより快適で便利な移動を実現するための取り組みとして、世界中で注目されています。
WEBサービス

オンライン学習の革命!MOOCとは?

近年、インターネット上で受講できる大規模な講座、MOOCが注目されています。MOOCとは、「Massive Open Online Courses」の略称で、日本語では「大規模公開オンライン講座」と訳されます。従来の大学などで行われてきた講義とは異なり、インターネット環境さえあれば、年齢や居住地を問わず、誰でも、いつでも、どこでも学ぶことができるという点で画期的です。 MOOCは、ビデオ講義の視聴だけでなく、課題の提出や他の受講者とのオンラインフォーラムでの議論など、双方向的な学びを提供している場合も多いです。講座の内容は、大学レベルの専門的なものから、実務に役立つスキルアップ講座まで多岐に渡り、自分の興味関心に合った講座を選ぶことができます。 MOOCは、地理的な制約や時間的な制約から解放され、学びの機会が飛躍的に広がるという点で大きな可能性を秘めています。地方に住んでいて質の高い教育を受けにくいと感じている人、仕事や家事などで忙しい人でも、自分のペースで学ぶことができます。さらに、世界中の人々と繋がり、交流しながら学ぶことができるのも魅力です。 MOOCは、生涯学習の新しい形として、今後ますます発展していくことが期待されています。
ITシステム

レガシーシステムとは?

- レガシーシステムの定義「レガシー」という言葉は、遺産や遺物といった意味を持ちます。それと同様に、情報通信技術(ICT)の分野において「レガシーシステム」とは、一般的に古くなってしまったシステムのことを指します。 具体的には、過去に広く普及していた技術や手法を用いて構築されたシステムで、現在も企業の基幹業務などで利用され続けているものを指します。レガシーシステムには、長年にわたって稼働し続けてきたことによるメリットも存在します。長期間の運用を通じて、システムの安定性や信頼性は向上しており、企業は安心して基幹業務を任せることができます。また、システムの構造や処理内容について、担当者が長年かけて深い理解を積み重ねてきた結果、円滑な運用保守体制が確立されているケースも多いです。しかし、レガシーシステムは、最新の技術やセキュリティ対策に対応できない、システムの改修や拡張が難しい、運用保守の費用がかさむといった課題も抱えています。そのため、近年では、レガシーシステムを最新のシステムに移行する「レガシーモダナイゼーション」への取り組みが多くの企業で進められています。
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進化するソフトウェア利用:SaaSのススメ

これまで、私たちが普段利用するソフトウェアといえば、パソコンに直接インストールして使うものが一般的でした。しかし、近年では、インターネットを通じてソフトウェアを利用する、「SaaS」と呼ばれる新しい利用形態が広がりを見せています。 「SaaS」は、「Software as a Service」の頭文字をとったもので、「サース」と読みます。従来のパソコンにインストールするソフトウェアとは異なり、インターネットに接続できる環境さえあれば、いつでもどこでも利用できるという利便性の高さが魅力です。 「SaaS」の最大の特徴は、必要な機能を、必要な時に、必要なだけ利用できるという点にあります。従来のソフトウェアのように、高額な料金を支払って全ての機能が揃ったパッケージを購入する必要はありません。利用状況に応じて料金を支払う仕組みが一般的であるため、無駄なコストを抑えることができます。また、ソフトウェアのインストールやアップデート、サーバーの管理などの手間もかからないため、利用者は本来の業務に集中することができます。 このように、「SaaS」は、従来のソフトウェアの常識を覆す、利便性と費用対効果に優れた、新しいソフトウェアの利用形態として、今後もますます普及していくことが予想されます。
開発

システム連携の鍵!「IF」ってなに?

異なる仕組みを持つシステム同士を繋ぎ、情報を共有したり連携して動作させたりするためには、お互いが理解できる共通の言葉が必要です。このシステム間をつなぐ「接点」の役割を果たすのが「インターフェース」です。 インターフェースは、まるで異なる言語を話す人同士が意思疎通するために通訳を介するのと似ています。システム開発においては、このインターフェースが、データの受け渡し方法や形式、手順などを定めたルールブックのような役割を果たします。 例えば、オンラインショップで買い物をした際に、クレジットカード決済システムと連携して支払いが行われますが、この際にもインターフェースが重要な役割を担っています。ショッピングサイトのシステムとクレジットカード会社のシステムでは、扱うデータの形式やセキュリティ対策などが異なります。そこで、インターフェースが間に入ることで、それぞれのシステムが理解できる形式にデータを翻訳したり、安全な通信を確保したりすることができるのです。 このように、インターフェースはシステム連携に欠かせない要素であり、システム開発において非常に重要な役割を担っています。異なるシステムを円滑に連携させることで、業務の効率化や新たなサービスの創出など、多くのメリットが期待できます。
開発

APIとは?~システム連携の要となる技術~

- APIとは何かAPIとは、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(Application Programming Interface)の略称です。少し難しそうに聞こえるかもしれませんが、中身はシンプルです。例えば、あなたが作ったプログラムの一部を、他の誰かのプログラムでも使えるように公開したいとします。そんな時に役立つのがAPIです。APIを使うことで、プログラムの一部を外部に公開し、他のプログラムから利用できるようにすることができます。例えとして、あるインターネット通販サイトの商品価格を、あなたのウェブサイトに表示したいとします。この時、通販サイト側が商品価格情報を取得するためのAPIを公開していれば、あなたは簡単にその情報を入手し、自分のウェブサイトに表示することができます。APIは、異なるプログラム同士が情報をやり取りするための共通言語のような役割を果たします。APIを使うことで、プログラム開発者は他のサービスの機能を簡単に利用できるようになり、開発効率を大幅に向上させることができます。