コンサル業界の常識、HANAとは?
顧客の経営課題を解決するために日々奔走するコンサルタント。彼らが顧客と議論する中で、ある単語が頻繁に登場します。「HANA」です。顧客との会話や提案資料の中で、まるで共通認識のように使われるこの単語。しかし、それが一体何を指すのか、具体的に理解していない方もいるのではないでしょうか。
実は、コンサルタントが口にする「HANA」は、多くの場合、SAP社が提供するERP製品である「S/4HANA」のことを指しています。ERPとは、企業の経営活動を支える基幹システムのことで、「S/4HANA」は、従来のERPシステムの機能に加えて、最新の技術や機能を豊富に備えています。例えば、従来のデータベースよりも高速なデータ処理を実現する「インメモリーデータベース」や、人工知能(AI)を活用した業務の自動化などが挙げられます。
コンサルタントは、顧客企業の課題やニーズを深く理解した上で、「S/4HANA」の導入によって、業務効率化やコスト削減、競争力強化などを実現できる可能性を提案します。顧客にとって、「HANA」は単なる専門用語ではなく、自社の未来を大きく変える可能性を秘めた言葉なのです。