ISDN: デジタル時代の万能通信網
- ISDNとはISDNは、Integrated Services Digital Networkの頭文字を取ったもので、日本語では「サービス総合デジタル網」と訳されます。これは、電話やFAX、インターネットなど、これまで別々の回線を使っていた様々なデータ通信を一つにまとめて、デジタル方式で送受信できるようにした通信網のことです。従来の電話回線はアナログ回線と呼ばれ、音声信号を電気信号に変換して送受信していました。一方、ISDNは音声もデータもデジタル信号に変換してから送受信します。デジタル信号は、0と1の組み合わせで情報を表現するため、ノイズの影響を受けにくく、よりクリアな音声で通話できるというメリットがあります。また、アナログ回線よりも多くの情報を一度に送ることができるため、高速なデータ通信が可能になりました。ISDNは、1980年代後半に登場し、企業を中心に広く普及しました。しかし、その後、より高速な光ファイバーや、より安価なADSLなどのブロードバンドインターネット接続サービスが登場したため、現在では新規契約が受け付けられていません。それでも、ISDNは、その信頼性の高さから、現在も一部の企業などで利用され続けています。