SAPアドオン開発におけるRICEFとは
- RICEFの概要RICEFとは、企業の基幹システムとして広く利用されているSAPシステムに対して、新たな機能を追加する開発を行う際に、開発対象となるオブジェクトを五つの種類に分類するための枠組みです。これは、報告書、接続、変換、拡張、様式のそれぞれの英単語の頭文字を取ったものです。
この五つの種類と、それぞれが指す開発対象は以下の通りです。
* -報告書- データを抽出し、集計、整形して出力する帳票類の開発を指します。
* -接続- SAPシステムと外部システムや外部機器との間でデータのやり取りを行うための接続機能の開発を指します。
* -変換- ある形式のデータを別の形式のデータに変換するプログラムの開発を指します。
* -拡張- 既存のSAPシステムのプログラムの機能を拡張する開発を指します。
* -様式- データ入力や表示に用いる画面の設計や開発を指します。
RICEFは、開発の初期段階において、開発範囲を明確化し、必要な開発工数を適切に見積もるために用いられます。それぞれの開発対象に対して、既存のSAPシステムの機能を流用できるか、新規に開発が必要かを判断することで、開発工数の削減や開発期間の短縮を図ることができます。また、開発対象を明確化することで、開発チーム内での役割分担をスムーズに行うことが可能になります。
RICEFは、SAPシステムのアドオン開発において、開発の効率化、標準化、可視化を実現するための重要なフレームワークと言えるでしょう。