CAD

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開発

EDA: 電子設計を自動化する技術

EDAとは EDAは「Electronic Design Automation」の略称で、日本語では「電子設計自動化」と呼びます。 これは、半導体や電子機器の設計をコンピュータで行うためのソフトウェアやシステムのことです。 従来、回路設計や部品の配置、配線などは人の手で行われてきました。しかし、EDAを導入することで、これらの作業を自動化することが可能になります。 その結果、設計にかかる期間を大幅に短縮できるだけでなく、コスト削減や設計ミスを防ぐ効果も期待できます。 EDAは、電子機器の設計において非常に重要な役割を担っています。 高性能化・複雑化が進む電子機器の設計において、EDAはもはや必要不可欠な技術と言えるでしょう。
開発

設計の要!E-BOMとは?

- 設計部品表E-BOMの概要E-BOMとは、「エンジニアリング・ボム(Engineering-BOM)」の略称で、製品設計において欠かせない設計部品表のことを指します。製品開発の初期段階である設計段階において、設計部門が作成する重要な資料です。E-BOMは、製品を構成する部品やユニットの一つひとつに関する情報を、一覧形式で詳細にまとめた文書です。設計者の意図や製品の仕様が明確に示されているため、設計の要とも言えます。E-BOMには、部品番号、部品名称、数量、材質、形状、寸法、許容誤差、規格などの技術情報が網羅的に記載されます。さらに、図面や3Dモデル、技術資料への参照情報なども含まれる場合があり、製品の設計情報を一元管理するための重要な役割を担います。E-BOMは、設計部門内での情報共有だけでなく、製造部門や調達部門など、製品開発に関わる様々な部門にとって重要な情報源となります。 E-BOMを基に、製造部門は部品の手配や組み立て手順の検討を行い、調達部門は必要な部品の調達計画を立案します。このように、E-BOMは、製品開発プロセス全体における情報共有を促進し、円滑な連携を支える上で重要な役割を担っています。
ITシステム

ものづくりの進化を支えるCADとは

- コンピューターによる設計 「コンピューター支援設計」は、英語の「Computer Aided Design」の略称で、一般的には「CAD」と呼ばれています。 その名の通り、建物や工業製品など、ものづくりにおける設計をコンピューター上で行うことを指します。 従来は、設計者が手作業で製図板に向かい、鉛筆やインクを使って図面を作成していました。しかし、CADの登場により、設計作業は大きく変化しました。 コンピューターの画面上で設計を行うことで、直感的な操作で図形を描いたり、修正したりすることが容易になりました。また、線の太さや色、模様などを自由に設定できるため、表現力豊かな設計図面を作成することができます。 さらに、CADには設計作業を効率化する様々な機能が備わっています。例えば、一度作成した図形を複製したり、拡大縮小したりすることが簡単にできます。また、部品や材料のデータベースと連携することで、部品表や数量計算を自動的に行うことも可能です。 このように、CADを導入することで、設計の効率化、高精度化、データの共有化などが実現し、ものづくりの現場に革新をもたらしました。
プロトコル

製造業のデータ連携を支えるSTEPとは

- 製品データ交換の共通規格、STEP製造業において、製品の設計データは、製品の品質、コスト、開発期間を左右する非常に重要な情報です。しかし、設計データを扱うCAD/CAMシステムは数多くの種類が存在し、それぞれが独自のファイル形式を採用しているため、異なるシステム間でのデータの共有が大きな課題となっていました。 このような状況を解決するために生まれたのが、製品データ交換の国際標準規格であるSTEPです。STEPは、「ISO10303 Industrial Systems and Integration-Product Data Representation and Exchange」という正式名称を持っていますが、一般的にはSTEPとして広く知られています。 STEPは、製品の形状データだけでなく、材料、公差、製造方法などの設計情報も表現できる点が特徴です。 STEPを用いることで、企業間や部門間、異なるCAD/CAMシステム間で、設計データを正確かつ円滑に交換することが可能となります。このため、STEPは、製造業におけるデータ共有の基盤として、世界中で広く普及しています。 STEPの導入により、設計データの再入力や変換の手間が省け、作業効率が向上します。また、データの誤変換によるミスや、データの互換性の問題も解消されるため、製品の品質向上や開発期間の短縮にも貢献します。 さらに、STEPは単なるデータ交換の規格にとどまらず、製品のライフサイクル全体におけるデータ管理の基盤となることも期待されています。