通信プロトコル

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プロトコル

SMB: Windowsネットワークを支える通信の要

- 中小規模事業者を表す言葉としての「SMB」 「SMB」という言葉を耳にすることが増えました。この言葉は、「Small and Medium Business」の頭文字を取ったもので、日本語では「中小企業」と訳されます。 - ネットワークの標準規格「SMB」 一方、ITの分野では「SMB」は全く異なる意味で使われています。それは、「Server Message Block」の略で、パソコンやサーバーなどを接続し、ファイルの共有やプリンターの利用などを可能にするための通信規約のことです。 この「SMB」は、マイクロソフト社が開発したもので、Windowsパソコンがネットワークで接続する際に使われています。例えば、社内のネットワークで他の人のパソコンに入っているファイルを開いたり、自分のパソコンにあるファイルを他の人のパソコンに保存したり、ネットワークに接続されたプリンターで印刷したりなど、さまざまな場面で「SMB」が使われています。「SMB」は、異なる機種のパソコンやサーバーなどを接続する場合でも、円滑にデータのやり取りや機器の共有を可能にするための、いわばネットワークにおける「共通言語」のような役割を果たしているのです。
プロトコル

SIPとは? インターネット電話の仕組みを解説

- SIPの概要SIP(セッション開始プロトコル)は、インターネット上で音声通話やビデオ会議などを実現するための通信の決まり事です。インターネット上で複数の機器が音声や映像などのデータをリアルタイムにやり取りするためには、データの送受信を管理し、通信をスムーズに行う仕組みが必要です。SIPは、このような役割を担うプロトコルの一つであり、インターネット電話の標準規格として広く普及しています。SIPは、通信を行う機器同士が通信セッション(データのやり取りを行う一連の流れ)を確立・管理・切断する際に必要な手順を定めています。例えば、インターネット電話をかけるとき、SIPは相手の機器と接続するための経路を確立し、通話に必要な情報を交換します。また、通話中に別の相手を追加したり、逆に通話を終了したりする際にも、SIPがその手順を制御します。SIPは、IPネットワーク上で動作するため、インターネットに接続できる環境であれば、場所を問わず利用できます。また、SIPは柔軟性が高く、音声通話だけでなく、ビデオ会議やインスタントメッセージなど、様々なリアルタイム通信サービスに応用できます。このように、SIPは現代のインターネット社会において欠かせない通信技術の一つと言えるでしょう。
ITシステム

企業間連携を強化するエクストラネットとは?

- エクストラネットの概要企業活動において、情報共有の範囲は組織内部にとどまらず、取引先や顧客など、外部組織との連携が不可欠となっています。このような背景から、複数の組織間で安全かつ効率的に情報を共有する仕組みとして、エクストラネットが注目されています。エクストラネットを理解するためには、まずイントラネットについて理解する必要があります。イントラネットとは、企業内やグループ企業内など、限られた範囲内でのみ利用できる閉鎖的なネットワークシステムです。社内情報共有の効率化やコミュニケーションの円滑化などを目的として構築されます。エクストラネットは、このイントラネットの概念を拡張したものです。具体的には、複数の組織がそれぞれに構築したイントラネット同士を安全な通信回線で接続し、組織の壁を超えて情報共有を実現します。これにより、企業は取引先や顧客など、外部組織と必要な情報のみを共有することが可能になります。例えば、企業間で受発注業務や在庫管理システムなどを共有する場合にエクストラネットが活用されます。従来の電話やFAXなどを利用した業務に比べて、情報の伝達ミスや遅延を防ぎ、業務効率の大幅な改善が見込めます。また、顧客に対して商品情報や技術サポート情報を提供するなど、顧客との関係強化にも役立ちます。このように、エクストラネットは企業の枠を超えた情報共有を促進し、ビジネスの効率化や競争力強化に大きく貢献する技術と言えるでしょう。
プロトコル

進化するインターネット接続:PPPoEからIPoEへ

私たちが日々当たり前のように利用しているインターネット。ウェブサイトを閲覧したり、動画を楽しんだりする裏側では、実は様々な技術が活躍し、複雑な情報のやり取りを支えています。その中でも、「PPP(ポイント・ツー・ポイント・プロトコル)」は、インターネットを縁の下の力持ちとして支える重要な技術の一つです。 PPPは、2台のコンピューター間で、データを正しく送受信するための約束事を定めたものです。インターネット上には、光ファイバーや電話回線など、様々な種類の通信回線が利用されていますが、PPPはこれらの回線状況の違いを吸収し、常に安定したデータ通信を可能にする役割を担っています。 通信の世界では、「OSI参照モデル」と呼ばれる7つの階層構造で通信システムをモデル化することがあります。PPPはこの中の第2層、データリンク層に位置付けられます。これは、PPPが、コンピューター同士を物理的に接続する役割と、その上でデータを正確に送受信する役割を担っていることを示しています。インターネットの基盤を支える重要な役割を担うPPPですが、普段はその働きに気付くことはありません。しかし、私たちが快適にインターネットを利用できる裏には、PPPのような技術が欠かせない存在として活躍しているのです。
プロトコル

インターネットの基盤技術 TCP/IP

私たちが日々当たり前のように利用しているインターネット。世界中に張り巡らされた情報網は、今や私たちの生活に欠かせないものとなっています。この広大なインターネットを支える技術の一つに、TCP/IPと呼ばれるものがあります。 インターネットは、無数のコンピュータがネットワークを通じて相互接続された巨大なシステムです。しかし、異なるメーカーが開発したコンピュータや、異なる通信方式を採用したネットワークなど、多様な環境が混在する中で、どのようにして情報を正確にやり取りすれば良いのでしょうか?その答えとなるのが、TCP/IPという通信規約です。 TCP/IPは、インターネット上で情報を小さなデータの塊に分割し、宛先まで確実に届けるためのルールを定めています。それぞれのデータには、送信元と宛先の情報、データの順番などを示す情報が付加されます。このおかげで、たとえデータが途中で異なる経路に分けられても、最終的には正しい順番で結合され、宛先のコンピュータに届けることが可能になります。 このようにTCP/IPは、インターネットという複雑なネットワークにおいて、異なるシステム間の通信を円滑に行うための共通言語としての役割を担っています。世界中のコンピュータがTCP/IPという共通のルールに従って情報をやり取りすることで、初めてインターネットは成り立っているのです。
IT

ネットワークの要!ゲートウェイってなに?

- ゲートウェイの役割異なる通信方式が使われているネットワーク同士を接続し、データのやり取りを仲介する役割を担うのがゲートウェイです。インターネットの世界には、様々な通信方式が存在しますが、これらの方式はそれぞれ独自のルールを持っているため、そのままでは互いに理解し合うことができません。この問題を解決するのがゲートウェイの重要な役割です。例えば、私たちの多くが日常的に利用している無線LANルーターも、実はゲートウェイの一種です。家庭やオフィスで使われているパソコンやスマートフォンなどは、無線LANという通信方式を使ってデータのやり取りを行っています。一方、インターネットは全く別の通信方式を使用しています。そこで、無線LANルーターが家庭内ネットワークとインターネットの間に立って、それぞれの通信方式を変換することで、異なるネットワーク上にある機器同士のデータのやり取りを可能にしているのです。ゲートウェイは、異なるネットワークを接続するだけでなく、セキュリティの向上にも貢献します。外部からの不正アクセスを遮断する機能を持つゲートウェイもあり、ネットワークを安全に保つ役割も担っています。このように、ゲートウェイは、異なる通信方式を理解し、ネットワークを繋ぎ、安全性を確保する、ネットワークにとって必要不可欠な存在と言えるでしょう。
プロトコル

安全な遠隔操作を実現するSSH

- 遠隔操作の鍵となるSSHとは 「SSH」は「セキュア・シェル」の略称で、ネットワークを通じて離れた場所にある機器を操作するための安全な通信手段です。まるでその場にいるかのように機器を操作できるため、システム管理やソフトウェア開発の現場で重宝されています。 インターネット上には、情報を盗み見ようとしたり、悪意のある情報を送り込もうとしたりする第三者が潜んでいる可能性があります。こうした脅威から大切な情報や機器を守るためには、通信内容を暗号化する必要があります。SSHは、こうしたセキュリティ上の問題を解決するために開発された通信プロトコルなのです。 SSHは、データを暗号化して送受信することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。そのため、パスワードや個人情報などの重要な情報も安心してやり取りすることができます。この高いセキュリティレベルが評価され、SSHは世界中の企業や組織で広く利用されています。 SSHを利用することで、システム管理者はオフィスや自宅からサーバーに安全にアクセスし、運用や管理を行うことができます。また、ソフトウェア開発者は自身の開発環境からテストサーバーに接続し、プログラムの動作確認や修正をスムーズに行うことが可能です。