IrDA:身近な赤外線通信技術
- IrDAとはIrDAは、Infrared Data Associationの略称であり、赤外線を用いたデータ通信の標準規格です。この規格は、赤外線データ協会という組織によって策定されました。IrDAは、家電製品や携帯情報端末など、私たちの身の回りで幅広く活用されています。赤外線通信は、電波ではなく目に見えない光線を用いて情報をやり取りする技術です。そのため、電波と比べて通信距離は短いものの、比較的低コストで実装できるというメリットがあります。また、指向性が高いことから、特定の方向への通信に適しており、セキュリティ面でも有利です。IrDAは、携帯電話やPDAなどのモバイル機器同士でのデータ交換や、プリンターとの接続、デジタルカメラからパソコンへの画像転送など、様々な用途で利用されてきました。しかし、近年ではBluetoothや無線LANなど、より高速な無線通信技術が普及したため、IrDAの利用は減少傾向にあります。それでも、IrDAは赤外線リモコンなど、一部の機器では現在も広く利用されています。これは、IrDAが低消費電力であるため、電池で動作する機器に適していることなどが理由として挙げられます。