技術革新

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ニューメディア:未来への情報革命

昭和58年頃といえば、日本は高度経済成長期を終え、新たな時代を迎えようとしていた頃でした。戦後の復興から目覚ましい発展を遂げ、人々の生活は豊かになりましたが、同時に、社会構造や価値観の変化が求められるようになっていました。 そんな中、従来の通信手段を大きく変える可能性を秘めた技術が登場し、人々の注目を集めました。テレビ電話や双方向CATVといった「ニューメディア」の登場です。テレビ電話は、遠くに住む家族や友人と顔を見ながら会話ができるという画期的な技術でした。また、双方向CATVは、一方的に情報を受信するだけだったテレビを、双方向のコミュニケーションツールへと進化させる可能性を秘めていました。 これらの技術は、「情報化社会」の到来を予感させるものとして、大きな期待を寄せられました。情報は、社会や経済を動かすための重要な資源となり、人々は、より迅速かつ容易に情報を入手し、発信することが求められるようになるでしょう。ニューメディアは、まさにそのためのツールとして、これからの社会において重要な役割を担うと考えられていました。
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マルチメディア:新しい時代の幕開け

1990年代半ば、日本はかつてない技術革新の波に包まれました。様々な分野で新しい技術が生まれ、人々の生活を一変させるような出来事が相次ぎました。その中でもひときわ注目を集めたのが、「マルチメディア」という概念です。 それまでの情報伝達は、新聞や雑誌、テレビやラジオといった、それぞれ異なる媒体に限定されていました。しかし、マルチメディアの登場によって、文字情報だけでなく、画像、音声、動画といった多様な情報をデジタル化し、一つの媒体として統合的に扱うことが可能になりました。これは、従来の情報伝達のあり方を根底から覆す、まさに画期的な出来事でした。 例えば、従来は文字情報のみであった新聞記事に、動画や音声を埋め込むことで、読者はより臨場感あふれる情報に触れることができるようになりました。また、静止画だけであった写真に音声を加えることで、まるでその場に居合わせるかのような体験が可能になりました。このように、マルチメディアは、情報伝達をより豊かに、そしてより分かりやすくする上で、大きな役割を果たしたのです。