キャプテンシステム:幻の次世代情報網
昭和の終わり頃、人々は情報を求めていました。新聞、テレビ、ラジオ以外にも、もっと手軽に、もっと多くの情報に触れたいという思いがありました。そんな中、郵政省と電電公社が協力して、画期的な情報ネットワークシステムを開発しました。それが「キャプテンシステム」です。
キャプテンシステムの最大の特徴は、特別な機器を必要とせず、既に多くの家庭に普及していた電話回線とテレビを使って情報を取得できる点でした。専用の端末を購入する必要はなく、手軽にシステムを利用することができました。
このシステムを通じて、文字情報はもちろんのこと、図形や静止画なども送受信できました。ニュースや天気予報、株価情報といった暮らしに役立つ情報から、旅行情報や趣味に関する情報まで、その内容は多岐に渡りました。
キャプテンシステムは、当時としては画期的な情報ネットワークであり、人々の情報へのアクセス方法を大きく変える可能性を秘めていました。しかし、その後、パソコンやインターネットの急速な普及により、その役目を終えることになりました。