製造業の進化を支えるCIMとは
- 製造現場の革命児CIM入門
製造業において、近年「CIM」という言葉を耳にする機会が増えてきました。CIMとは、「コンピュータ統合生産」の略で、設計から生産、販売、物流に至るまで、製造に関わる全ての業務をコンピュータシステムで一元管理する仕組みを指します。
従来の製造現場では、各部門がそれぞれ独自のシステムで業務を行っており、部門間の連携がスムーズにいかないケースも少なくありませんでした。例えば、設計部門が作成した製品データが、製造部門の現場で利用しにくい形式であったり、営業部門が受注した製品の情報が、タイムリーに生産計画に反映されないといった問題が発生していました。
CIMは、こうした部門間の壁を取り払い、情報をリアルタイムに共有することで、製造業全体を最適化することを目指しています。具体的には、設計データに基づいて工場の機械を自動制御したり、在庫状況を把握して無駄のない生産計画を立案したりすることが可能となります。
CIMの導入によって、製造業は、生産性の向上、コスト削減、品質向上、納期短縮といった様々なメリットを享受できるようになります。 CIMは、もはや一部の先進的な企業だけのものではなく、これからの製造業にとって、生き残りをかけた必須の取り組みと言えるでしょう。