
処理を止めない!非同期処理のススメ
- プログラム処理の方式
コンピュータプログラムは、命令を順番に実行して様々な処理を行います。この処理の流れ方には、大きく分けて「同期処理」と「非同期処理」の二つの方式があります。
同期処理は、ある処理が完了するまで次の処理を待つ方式です。料理に例えると、カレーを作るときに、玉ねぎを炒め終わってから肉を炒め、さらに野菜を炒めてから水とルーを入れるといった具合に、一つ一つの工程を順番に進めていくイメージです。この方式は、処理の順番が明確で分かりやすいという利点があります。しかし、前の処理に時間がかかってしまうと、次の処理が始まるまで待たなければならず、全体としての処理時間が長くなってしまう可能性があります。例えば、大きな鍋で大量のカレーを作る場合、玉ねぎを炒め終わるまでに時間がかかると、その間他の作業が進まず、全体として時間がかかってしまいます。
一方、非同期処理は、ある処理の完了を待たずに次の処理に進む方式です。カレーの例で言うと、玉ねぎを炒めながら並行して肉や野菜を切ったり、水を沸かしたりするイメージです。このように、複数の処理を同時並行で進めることで、全体の処理時間を短縮できる可能性があります。ただし、処理の順番が複雑になり、プログラムの設計や管理が難しくなるという側面もあります。例えば、玉ねぎを炒め終わる前に肉を炒め始めてしまうと、鍋の温度が下がってしまい、うまく炒められないといった問題が起こる可能性もあります。
このように、同期処理と非同期処理はそれぞれに利点と欠点があります。そのため、プログラムを作成する際には、処理の内容や速度、求められる性能などを考慮して、最適な方式を選択する必要があります。