原価計算

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SAP

勘定設定カテゴリを理解する

- 勘定設定カテゴリとは勘定設定カテゴリは、企業がお金の流れを把握し、財務状況を正しく理解するために欠かせない仕組みです。簡単に言うと、お金を使う時やモノを仕入れる時に、「何のために使ったのか」「どこに分類されるのか」を明確にするためのラベルのようなものです。例えば、新しい机を購入したとします。この時、単に「机を買った」と記録するだけでは、それが「備品費」なのか「消耗品費」なのかが曖昧になってしまいます。そこで、勘定設定カテゴリを用いることで、「机の購入費用は備品費に分類する」と事前に決めておくことができます。このように、勘定設定カテゴリを設定しておくことで、後から見返した時に、お金がどのように使われたのか、どの項目にどれだけ費用が掛かっているのかが一目瞭然になります。勘定設定カテゴリは、会社の規模や業種によって様々なものが考えられます。例えば、「人件費」「家賃」「水道光熱費」「広告宣伝費」などがあります。これらのカテゴリを適切に設定することで、会社の経営状況を分析し、無駄な費用を見つけるなど、経営改善に役立てることができます。
SAP

SAPのCOモジュール:管理会計を制する

- COモジュールとはCOモジュールは、「管理会計」を意味するControlling Accountingの略称で、企業の経営活動を支える重要なシステムであるSAPの中核モジュールの一つです。COモジュールは、企業のお金の流れを「費用」と「収益」の観点から詳細に記録・分析し、経営判断に必要な情報を提供することを目的としています。COモジュールが扱う「管理会計」は、企業内の資源配分や業績評価、将来予測などに活用される情報を提供することで、企業の経営活動をサポートします。具体的には、製品やサービスの原価計算、部門別やプロジェクト別の収益管理、予算管理など、多岐にわたる機能を提供します。これらの情報を活用することで、経営者は、資源の効率的な活用や問題点の早期発見、将来的なリスクへの対策など、より的確な意思決定を行うことが可能となります。COモジュールは、企業の財務状況を記録・管理するFIモジュール(財務会計モジュール)と密接に連携しています。FIモジュールで記録された会計データは、COモジュールに取り込まれ、管理会計の視点から分析されます。例えば、FIモジュールで処理された売上データは、COモジュールで製品別、部門別、顧客別などに分類・集計され、それぞれの収益性を分析する資料として活用されます。このように、COモジュールとFIモジュールは相互に連携することで、企業全体の経営状況を多角的に分析することを可能にしています。COモジュールは、企業の規模や業種を問わず、経営活動を効率化し、収益向上に貢献するための強力なツールと言えるでしょう。
会計

製造業だけじゃない!ABCでコスト管理を改善しよう

- ABCとは ABCとは、活動基準原価計算(Activity-Based Costing)の略称で、製品やサービスなどのコストを、それを作り出すために必要な活動(activity)に基づいて計算する手法です。 従来の原価計算では、材料費や人件費などの直接費に加えて、製造にかかる間接費を、製造原価に一定の割合で按分していました。しかし、近年の製品の多様化やサービスの高度化に伴い、間接費が占める割合が大きくなっています。そのため、従来の原価計算では、製品やサービスの実際のコストを正確に把握することが難しくなってきています。 そこで、ABCでは、製品やサービスを製造するために必要な活動を洗い出し、それぞれの活動に要するコストを計算します。例えば、製品の設計、部品の調達、組み立て、検査、出荷などの活動が挙げられます。そして、それぞれの活動にどれだけの資源(人件費、材料費、設備など)が使われているかを調べ、コストを算出します。 こうして計算された活動ごとのコストを、それぞれの製品やサービスがどれだけその活動を利用したのかという配賦基準に基づいて配賦していくことで、より正確な原価計算を行います。例えば、ある製品の組み立てに要した時間が他の製品よりも長い場合は、組み立て活動のコストをより多く配賦します。 ABCを導入することで、より正確な原価情報を得ることができ、その結果、適切な価格設定、製造プロセス改善、製品戦略策定などに役立てることができます。