医療の進化を支える電子カルテ
- 電子カルテとは
従来、病院で患者さんの情報を記録するカルテは紙媒体が主流でした。しかし、近年では多くの医療機関で、この紙のカルテをコンピュータ上で管理できる「電子カルテ」が導入されています。診察室で医師がパソコンに症状や処方を入力している様子を見たことがある方もいるのではないでしょうか。
電子カルテは、従来の紙カルテと同じように、患者さんの氏名や生年月日などの基本情報、過去の病気や治療歴、アレルギー情報、そして現在の症状や診察内容、検査結果、処方された薬の情報などが記録されます。
電子カルテを導入することで、紙カルテでは難しかった情報共有がスムーズになります。例えば、複数の診療科を受診する場合でも、それぞれの医師が患者さんの情報を確認できるため、より適切な診療や治療法の選択が可能になります。また、検査結果や過去のデータもすぐに確認できるため、診察時間の短縮にも繋がります。
さらに、電子カルテは災害時にも有効です。紙カルテと異なり、電子データであれば火災や水害などが発生した場合でも消失のリスクが低く、患者さんの大切な情報を守ることができます。
このように、電子カルテは患者さんにとっても医療機関にとっても多くのメリットがあるシステムと言えます。