
GR/IRとは? 仕入業務における重要な勘定科目
- 入庫請求仮勘定商品受領と請求書のタイムラグを埋める会計処理
企業が事業活動を行う上で、商品やサービスを仕入れることは日常茶飯事です。その際、商品が到着したタイミングと、その請求書を受け取り、支払いを行うタイミングがずれることはよくあります。このような状況下で、正確な在庫管理と会計処理を行うために重要な役割を担うのが、「GR/IR(Goods Received/Invoice Received)」、日本語では「入庫請求仮勘定」と呼ばれる勘定科目です。
入庫請求仮勘定は、商品自体は既に受け取っており、在庫として計上する必要があるものの、請求書が未着のため、支払い金額が確定していない状態において、一時的に金額を処理するために利用されます。例えば、10万円分の原材料を仕入れたとします。商品は到着し、倉庫に保管されていますが、請求書はまだ届いていません。このような場合、入庫請求仮勘定を用いて、10万円分の債務が発生していることを記録します。
その後、請求書が到着し、金額が確定したら、入庫請求仮勘定から、仕入勘定や買掛金勘定などの適切な勘定科目へ振り替える処理が行われます。このように、入庫請求仮勘定は、商品受領と請求書のタイムラグが生じている期間における、正確な在庫評価と、債務管理を実現するための重要な役割を担っていると言えるでしょう。