リソース管理

記事数:(4)

クラウド

Salesforceのガバナ制限を理解する

多くの企業が顧客として利用するクラウドサービスであるSalesforceでは、ハードウェアやソフトウェアなどのリソースを複数の企業で共有しています。これは、限られた資源を効率的に活用できるという大きなメリットがある一方で、ある企業による資源の過度な使用が、他の企業のシステム利用に支障をきたす可能性も孕んでいます。 このような事態を防ぎ、すべての利用企業に公平なサービスを提供するために、Salesforceには「ガバナ制限」と呼ばれる仕組みが導入されています。 ガバナ制限とは、各企業がSalesforceの機能を利用する際に、一定の制限を設けるものです。例えば、1日に送信できるメールの通数や、データベースにアクセスできる回数などが制限されます。 これらの制限は、Salesforceのシステム全体のパフォーマンスを安定させ、すべての企業が円滑に業務を行えるようにするために設けられています。 もしガバナ制限を超えてしまった場合、システムエラーが発生したり、サービスが一時的に利用できなくなったりする可能性があります。そのため、Salesforceを利用する企業は、ガバナ制限の内容を理解し、効率的なシステム構築と運用を行うことが重要です。
クラウド

需要変動に柔軟に対応するオートスケールとは?

- オートスケールの基礎知識現代のインターネットサービスにおいて、安定したサービス提供は必須です。しかし、アクセス集中時にも安定稼働を実現しようと、常に最大容量のサーバーを準備しておくのは、資源と費用の面で大きな無駄が生じます。そこで注目されているのが「オートスケール」です。オートスケールとは、システムにかかる負荷に応じて、サーバーなどのコンピューター資源を自動的に増減する仕組みのことです。アクセス数が少ない平常時は、必要最低限のサーバー数で運用し、コストを抑えます。一方、アクセスが集中し始めると、システムは自動的にサーバー台数を増やし、処理能力を高めます。これにより、急激なアクセス数の増加にも対応できるだけでなく、無駄な資源を使わない効率的な運用が可能になります。従来の手動によるサーバー管理と比較して、オートスケールには多くのメリットがあります。まず、人為的なミスを減らし、安定したサービス提供を実現できる点が挙げられます。また、システム管理者の負荷を軽減し、本来の業務に集中できるという利点もあります。さらに、必要な時に必要なだけ資源を確保するため、コスト削減効果も期待できます。オートスケールは、クラウドサービスと相性が良く、多くのクラウドプロバイダーがサービスを提供しています。導入を検討する際には、自社のシステム環境や要件に合ったサービスを選ぶことが重要です。
コンサル

FTEとは? 人材配置の効率化に役立つ指標を解説

- 常勤換算(FTE)の概要常勤換算(FTEFull-Time Equivalent)とは、従業員の労働時間をフルタイム勤務の従業員と比較して、何人分の働きに相当するかを表す指標です。例えば、週20時間勤務のパートタイム従業員は、週40時間勤務のフルタイム従業員と比較して0.5FTEと計算されます。FTEは、企業における人員計画やプロジェクト管理において、重要な役割を果たします。特に、以下のような場面で活用されます。* -人員計画の策定- 企業全体の必要人員数を算出する際、FTEを用いることで、パートタイム従業員や派遣社員を含む、すべての種類の従業員を総合的に把握することができます。これにより、より正確な人員計画を立てることが可能となります。* -プロジェクトの人員配置- プロジェクトに必要な人員をFTEで表すことで、必要なスキルを持つ人材を適切な人数だけ配置することができます。* -人件費の管理- 従業員の労働時間をFTEに変換することで、パートタイム従業員や残業時間などを含めた人件費を、より正確に把握することができます。* -生産性分析- FTEを用いることで、従業員一人当たりの生産性を算出し、部門間やプロジェクト間の比較分析を行うことができます。FTEは、様々な雇用形態や労働時間を考慮した上で、人員リソースを効率的に活用するための有効な指標と言えるでしょう。
ITシステム

ネットワークを支える縁の下の力持ち: ディレクトリサービス

会社や団体で使われているネットワークは、膨大な数の本が所狭しと並ぶ、巨大な図書館のようなものです。数えきれないほどのコンピュータやプリンタ、ファイルサーバーなどがネットワークにつながっていますが、その中から必要なものを探し出すのは、広大な図書館で目的の本を探すのと同じくらい大変です。 そこで役に立つのがディレクトリサービスです。ディレクトリサービスは、ネットワーク上のあらゆる資源の情報を一元管理し、必要な時にすぐに取り出せるようにしてくれるシステムです。まるで、図書館の蔵書検索システムや、利用者の案内をしてくれる図書館司書のように、ネットワーク全体を整理整頓してくれる役割を担います。 ディレクトリサービスを利用することで、私たちは資源の場所を意識することなく、必要な情報やサービスに簡単にアクセスできます。例えば、特定の部署の共有フォルダにアクセスしたい場合、その部署の場所やフォルダのネットワーク上のアドレスを知らなくても、ディレクトリサービスで部署名を検索するだけで、簡単にアクセスすることができます。このように、ディレクトリサービスは、複雑なネットワークを分かりやすく、使いやすくするための、なくてはならない技術なのです。