
セキュリティの鍵!仮想空間「サンドボックス」とは?
「サンドボックス」という言葉を聞くと、公園にある砂場を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、情報処理の分野では、全く異なる意味で使われています。サンドボックスとは、コンピューター内部に設けられた隔離された仮想的な空間のことを指します。まるで、外部と遮断された安全な実験室のようなものです。
この隔離された環境には、大きく二つの利点があります。一つ目は、怪しいプログラムやコンピューターウイルスを安全に実行できる点です。もし、これらの悪意のあるプログラムを普段使っているコンピューター上で直接実行してしまうと、重要なデータが消えてしまったり、システム全体が動かなくなってしまう可能性があります。しかし、サンドボックス内で実行すれば、たとえ問題が発生しても、その影響はサンドボックス内に限定され、コンピューター全体への被害を防ぐことができます。
二つ目の利点は、新しいソフトウェアの動作確認を安全に行える点です。開発したばかりのソフトウェアは、まだ予想外の動作をする可能性が残っています。しかし、サンドボックス内で実行すれば、安心して動作確認を行うことができます。このように、サンドボックスは、コンピューターを安全に利用するために非常に重要な役割を担っています。