
ビジネスを加速するSANとは?
- SANの概要SAN(Storage Area Network)は、複数のコンピューターと外部記憶装置を高速ネットワークで接続する技術です。従来のDAS(Direct Attached Storage)と呼ばれる方式では、サーバーごとに外部記憶装置を接続していました。しかし、データ量の増大やバックアップへの対応など、運用管理の負担が大きくなっていました。SANは、専用ネットワークを介して外部記憶装置を統合管理することで、これらの課題を解決します。従来のDASでは、サーバーごとに外部記憶装置が接続されているため、利用できる容量がサーバーの台数に制限されていました。また、データのバックアップや複製なども、サーバーごとに個別に実施する必要があり、管理が煩雑でした。一方、SANでは、複数のサーバーがネットワークを通じて外部記憶装置を共有します。これにより、サーバー個別の容量制限がなくなり、大容量の外部記憶装置を効率的に利用できます。また、バックアップや複製なども、SAN上の一元管理によって効率的に行えます。SANは、主に大規模なシステムや、高い信頼性と可用性が求められるシステムで利用されています。例えば、金融機関の基幹システムや、大規模なデータベースシステムなどで広く採用されています。SANの導入により、システム全体の性能向上、運用管理の効率化、データの安全性向上などのメリットが期待できます。