パケット通信

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プロトコル

データ通信の効率化:パケットとは?

私たちが日々利用しているインターネットなどのデータ通信では、情報をそのままの形で送受信しているわけではありません。情報を小さなデータの塊に分割して、宛先に届けています。このデータの塊を「パケット」と呼びます。 パケットは、手紙を入れる封筒のような役割を果たします。手紙の内容がデータ本体にあたり、宛先や差出人を示す情報がヘッダー情報にあたります。ヘッダー情報には、送信元と宛先の情報以外にも、パケットの順番を示す番号やエラーチェックのための情報などが含まれています。 このように、情報をパケットという小さな単位に分割することで、複数のデータを同時に送受信することが可能になります。これは、道路をたくさんの車が行き交う様子に似ています。大きなトラック一台が道路を占有するよりも、多くの車が道路を共有することで、全体としての輸送効率が向上するのと同じように、データをパケット化することで、ネットワークの利用効率を高めることができます。 また、パケットは、宛先に届くまでに様々な経路を通ります。これは、手紙が郵便局を経由して届けられるのとは異なり、ネットワーク上では最適な経路が常に選択されるためです。たとえ一部の経路が混雑していても、別のパケットが異なる経路を通ることで、全体的な通信速度の低下を防ぐことができます。