ニューメディア:未来への情報革命
昭和58年頃といえば、日本は高度経済成長期を終え、新たな時代を迎えようとしていた頃でした。戦後の復興から目覚ましい発展を遂げ、人々の生活は豊かになりましたが、同時に、社会構造や価値観の変化が求められるようになっていました。
そんな中、従来の通信手段を大きく変える可能性を秘めた技術が登場し、人々の注目を集めました。テレビ電話や双方向CATVといった「ニューメディア」の登場です。テレビ電話は、遠くに住む家族や友人と顔を見ながら会話ができるという画期的な技術でした。また、双方向CATVは、一方的に情報を受信するだけだったテレビを、双方向のコミュニケーションツールへと進化させる可能性を秘めていました。
これらの技術は、「情報化社会」の到来を予感させるものとして、大きな期待を寄せられました。情報は、社会や経済を動かすための重要な資源となり、人々は、より迅速かつ容易に情報を入手し、発信することが求められるようになるでしょう。ニューメディアは、まさにそのためのツールとして、これからの社会において重要な役割を担うと考えられていました。