
システム開発の設計図!ドメインモデル図とは?
- ドメインモデル図の基礎
情報システムの開発において、構築するシステムが抱える問題領域を「ドメイン」と呼びます。そして、このドメインの構造を視覚的に表現したものを「ドメインモデル図」と言います。ドメインモデル図は、システム開発に関わるメンバー全員が共通の認識を持つためのツールとして、要件定義や設計の段階で作成されます。
ドメインモデル図は、システムが扱うデータとその関係性を、エンティティとリレーションシップを用いて表現します。エンティティとは、システムが扱う情報の中で、それ自体で独立して識別できる概念や対象のことです。例えば、顧客管理システムであれば、「顧客」や「商品」、「注文」などがエンティティとして挙げられます。
リレーションシップは、エンティティ間の関連性を表すもので、「1対1」や「1対多」、「多対多」といった関係性があります。例えば、「顧客」と「注文」は「1対多」の関係性になり、これは1人の顧客が複数の注文を行うことができるということを示しています。
ドメインモデル図を作成することで、システム開発に関わるメンバーは、システムが扱うデータ構造やビジネスルールの理解を深めることができます。また、要件の抜け漏れや矛盾を発見したり、設計の質向上に役立てることも可能です。
このように、ドメインモデル図はシステム開発の初期段階において非常に重要な役割を担っており、システム開発を成功させるための基盤となります。