デジタル化

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ハードウェア

授業が変わる!電子黒板の可能性

- 電子黒板とは従来の黒板の進化形ともいえる電子黒板は、文字を書き込むだけでなく、その内容をデジタル化して保存したり、共有したりできる便利な機器です。大きく分けて二つの種類があります。一つは、ホワイトボードとスキャナ、プロジェクターを組み合わせたタイプです。これは、ホワイトボードに書いた内容をスキャナで読み取り、プロジェクターで拡大投影するという仕組みです。比較的安価に入手できるというメリットがある一方、書き心地が従来のホワイトボードと変わらないため、デジタルならではの利便性は低いと言えます。もう一つは、大型液晶ディスプレイとソフトウェアを組み合わせたタッチパネル式のタイプです。こちらは、大型のタブレット端末のような形状で、直接画面に電子ペンで書き込むことができます。書いた内容はデータとして保存できるだけでなく、インターネットに接続して情報を検索したり、他のアプリケーションと連携させたりすることも可能です。近年では、こちらのタッチパネル式が主流になりつつあります。電子黒板は、教育現場や企業の会議室など、様々な場面で活用されています。資料を共有したり、共同作業をしたりすることが容易になるため、コミュニケーションの活性化や業務効率化に貢献することが期待されています。
ITシステム

デジタルアーカイブ:文化遺産へのアクセスを拡大

- デジタル資料保管とは デジタル資料保管とは、博物館や美術館、公文書館、図書館といった機関が所蔵する、歴史的に価値のある資料や文化財を、コンピュータ上で扱える形式に変換し、ネットワークを通じて誰でも見られるようにする取り組みです。絵画、彫刻、古い文書、写真、音声、映像など、様々な種類の資料が対象となり、時間や場所にとらわれず、誰でも文化遺産に触れる機会を提供しています。 従来、これらの貴重な資料は、施設に直接足を運ばなければ閲覧することができませんでした。しかし、デジタル資料保管の取り組みが進むことで、インターネットに接続できる環境さえあれば、誰でも、どこからでも、貴重な資料を見ることができるようになりました。これは、地理的な制限をなくし、より多くの人々に文化に触れる機会を提供するという点で、大きな意義を持っています。また、原本をデジタル化することで、災害や劣化から貴重な資料を保護する役割も担っています。 デジタル資料保管は、単に資料をデジタル化するだけでなく、資料の検索性を高めたり、関連する情報を結びつけたりすることで、より深く資料を理解するための取り組みも含まれています。例えば、絵画であれば、作者の生涯や制作当時の時代背景などの情報を合わせて閲覧できるようにすることで、より多角的な視点から作品を鑑賞することができます。このように、デジタル資料保管は、文化遺産の保存と活用を両立させる、現代社会における重要な取り組みと言えるでしょう。
IT

企業変革の鍵、DXとは何か?

- DXの定義DXとは、「デジタル変革」を意味する「デジタルトランスフォーメーション」の略語です。 企業が、デジタル技術を活用して、ビジネスモデルや組織体制、業務プロセス、企業文化、顧客体験などを抜本的に変革していくことを指します。 DXは、単にITシステムを導入したり、ホームページを開設したりといった限定的な取り組みではありません。 企業全体をデジタルの力で進化させ、他社に負けない強みを作り出し、今までにない価値を生み出すことを目指す、より広範囲で本質的な取り組みです。 例えば、従来の紙と対面を中心とした業務を、オンラインシステムやデータ分析に置き換えることで、業務の効率化や新たなサービスの創出を実現できます。 また、顧客とのコミュニケーションをデジタル化することで、顧客一人ひとりに合わせたサービスを提供できるようになります。DXは、企業がデジタル時代を生き抜き、成長していくために不可欠な取り組みと言えるでしょう。
IT

未来都市:スマートシティとは?

現代社会において、都市は人々の生活の中心地としての役割を担い、常に変化を続けています。そして近年、情報通信技術(ICT)の著しい進歩は、都市の未来を大きく変えようとしています。 その象徴とも言えるのが「スマートシティ」です。スマートシティとは、単に技術的に進んだ都市という訳ではありません。住民一人ひとりの生活の質を高め、さらに都市全体が持続可能な発展を遂げることを目指した、新しい都市の在り方として注目されています。 具体的には、交通、エネルギー、医療、教育、行政など、様々な分野において、ICTを活用した新しいサービスやシステムが導入されています。例えば、交通渋滞の解消や公共交通機関の効率化、再生可能エネルギーの利用促進、オンライン診療や遠隔医療の実現、行政手続きのオンライン化などが挙げられます。スマートシティは、これらの取り組みを通じて、市民の利便性向上、環境問題への対応、経済活性化など、多くのメリットをもたらすと期待されています。 しかし、スマートシティの実現には、技術的な課題だけでなく、プライバシーやセキュリティに関する懸念、そして住民の理解と協力が不可欠です。個人情報の適切な管理、サイバー攻撃への対策、新しい技術に対する不安の払拭など、解決すべき課題は少なくありません。 スマートシティは、私たち人類にとって、より良い未来を創造するための大きな挑戦と言えるでしょう。
IT

マルチメディア:新しい時代の幕開け

1990年代半ば、日本はかつてない技術革新の波に包まれました。様々な分野で新しい技術が生まれ、人々の生活を一変させるような出来事が相次ぎました。その中でもひときわ注目を集めたのが、「マルチメディア」という概念です。 それまでの情報伝達は、新聞や雑誌、テレビやラジオといった、それぞれ異なる媒体に限定されていました。しかし、マルチメディアの登場によって、文字情報だけでなく、画像、音声、動画といった多様な情報をデジタル化し、一つの媒体として統合的に扱うことが可能になりました。これは、従来の情報伝達のあり方を根底から覆す、まさに画期的な出来事でした。 例えば、従来は文字情報のみであった新聞記事に、動画や音声を埋め込むことで、読者はより臨場感あふれる情報に触れることができるようになりました。また、静止画だけであった写真に音声を加えることで、まるでその場に居合わせるかのような体験が可能になりました。このように、マルチメディアは、情報伝達をより豊かに、そしてより分かりやすくする上で、大きな役割を果たしたのです。
ITシステム

2025年の崖~迫りくる企業の危機~

「2025年の崖」という言葉をご存知でしょうか。これは、経済産業省が警鐘を鳴らす、企業のIT分野における大きな問題を指す言葉です。 2025年を境に、多くの企業が、その存続を揺るがすような深刻な危機に直面する可能性が叫ばれています。これは、いくつかの要因が重なり合って起こると予想されています。 まず、多くの企業で現在もなお、古いシステムが使われ続けていることが挙げられます。これらのシステムは、開発から長い年月が経過し、複雑化かつブラックボックス化しているケースも少なくありません。そのため、システムの維持・管理に多大な費用や時間がかかり、企業の競争力を低下させる要因となっています。 さらに、これらの古いシステムを扱える技術者が今後ますます不足していくという深刻な問題も孕んでいます。技術の進歩が著しいIT業界において、若手技術者の多くは最新技術の習得に意欲的で、古いシステムの維持・管理を敬遠する傾向があります。 これらの問題が、2025年頃に一気に顕在化し、多くの企業がシステムの停止やセキュリティの脆弱性、多額の維持費用といった問題に直面する可能性があります。これが、「2025年の崖」と呼ばれる由縁です。 この崖を乗り越えるためには、企業は早急に対策を講じる必要があります。具体的には、古いシステムを刷新し、最新技術に対応したシステムへと移行することが求められます。また、IT人材の育成や確保も重要な課題と言えるでしょう。