
データベース設計の基礎: ER図とは
- ER図の定義
ER図は、Entity-Relationship Diagramの略で、日本語では「実体関連図」と呼ばれます。データベースを設計する際に、データの構造や関係性を視覚的に分かりやすく表現するために用いられます。
ER図は、データベースに保存する情報の種類や、情報同士の繋がりを図形と線で表します。例えば、「顧客」や「商品」、「注文」といったものが情報の種類として挙げられます。これらは「実体」と呼ばれ、図形(一般的には四角形)で表現されます。
それぞれの「実体」は、異なる属性情報を持ちます。「顧客」であれば、「顧客ID」「氏名」「住所」「電話番号」などが考えられます。これらの属性情報は、実体の中に記述されます。
また、「顧客」と「注文」のように、実体同士は関連性を持つ場合があり、これを「関連」と呼びます。 「顧客」は「注文」を行うため、「顧客」と「注文」の間には関連が存在します。関連は、実体間を線で結ぶことで表現し、線の両端に「1対多」といったように、実体間の数の関係性を記述します。
このように、ER図を用いることで、データベースに保存する情報の全体像を視覚的に把握することができ、データベース設計をスムーズに行うことが可能となります。