セキュリティ

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セキュリティ

企業を守る!IPSで不正侵入を許さない

近年、企業を標的とした悪意のある攻撃は、ますます巧妙化しており、その脅威は深刻さを増すばかりです。企業の重要な情報や顧客に関する情報を守るためには、強固な安全対策が欠かせません。こうした中で重要な役割を担うのが、IPS(侵入防止システム)です。 IPSは、不正な通信をいち早く見つけ出し、それを遮断することで、企業のネットワークをサイバー攻撃から守るための安全対策ツールです。従来のファイアウォールとは異なり、IPSはアプリケーションの脆弱性を突いた攻撃や、不正なコードを含む通信など、より高度な攻撃を検知することができます。 具体的には、IPSはネットワーク上を流れるデータのパターンを監視し、あらかじめ設定されたルールやシグネチャと照合することで、不正な通信を検知します。そして、不正と判断された通信は、遮断したり、接続を切断したりすることで、攻撃が企業のシステムに到達することを防ぎます。 IPSの導入により、企業は機密情報の漏洩やシステムの停止といった、サイバー攻撃による被害を最小限に抑えることができます。また、近年では、AI(人工知能)を搭載した次世代IPSも登場しており、未知の脅威にも対応できるようになっています。 企業は、自社のシステム環境やセキュリティ対策の状況に応じて、最適なIPSを選定し、導入することで、サイバー攻撃から貴重な資産を守ることが重要です。
ITシステム

IP-VPNとは?その仕組みと利点を解説

- IP-VPNとは IP-VPNは、「IP-Virtual Private Network」の略称で、インターネットを経由せずに、電気通信事業者が提供する閉じたネットワーク(専用回線網)を使用して構築された、あたかも専用線で接続されているかのような仮想的な専用ネットワークのことを指します。 従来のVPNは、公衆回線であるインターネットを通じて通信を行っていましたが、セキュリティ上の懸念や通信速度の低下といった課題がありました。一方、IP-VPNは、インターネットとは隔離された閉域網を利用するため、高いセキュリティと安定した通信品質を確保できます。 また、従来の専用線を用いたVPNと比較して、回線費用が抑えられるという点も大きなメリットです。さらに、IP-VPNは、必要な場所に必要なだけ回線を増設したり、帯域を変更したりといった、柔軟なネットワーク構築が可能であるため、多くの企業で導入が進んでいます。
IT

ネットワークの要!ゲートウェイってなに?

- ゲートウェイの役割異なる通信方式が使われているネットワーク同士を接続し、データのやり取りを仲介する役割を担うのがゲートウェイです。インターネットの世界には、様々な通信方式が存在しますが、これらの方式はそれぞれ独自のルールを持っているため、そのままでは互いに理解し合うことができません。この問題を解決するのがゲートウェイの重要な役割です。例えば、私たちの多くが日常的に利用している無線LANルーターも、実はゲートウェイの一種です。家庭やオフィスで使われているパソコンやスマートフォンなどは、無線LANという通信方式を使ってデータのやり取りを行っています。一方、インターネットは全く別の通信方式を使用しています。そこで、無線LANルーターが家庭内ネットワークとインターネットの間に立って、それぞれの通信方式を変換することで、異なるネットワーク上にある機器同士のデータのやり取りを可能にしているのです。ゲートウェイは、異なるネットワークを接続するだけでなく、セキュリティの向上にも貢献します。外部からの不正アクセスを遮断する機能を持つゲートウェイもあり、ネットワークを安全に保つ役割も担っています。このように、ゲートウェイは、異なる通信方式を理解し、ネットワークを繋ぎ、安全性を確保する、ネットワークにとって必要不可欠な存在と言えるでしょう。
セキュリティ

企業の安全を守る!攻撃面管理(ASM)のススメ

- 攻撃面管理(ASM)とは今日のビジネス環境では、情報通信技術(ICT)の進化に伴い、企業は様々な情報システムやネットワークに依存しています。しかし、これらの技術革新は同時に、サイバー攻撃のリスク増加という新たな課題も生み出しています。攻撃者は、企業のシステムの脆弱性や設定ミスを狙って、機密情報への不正アクセスや業務妨害といった悪意のある行為を行います。このような状況下で、企業にとって自社のセキュリティ対策の現状を正しく把握し、適切な対策を講じることは必要不可欠と言えるでしょう。そこで近年注目されているのが「攻撃面管理(ASM)」です。攻撃面管理(ASM)とは、企業の情報システム全体において、サイバー攻撃を受ける可能性のある範囲を洗い出し、管理する一連の取り組みを指します。具体的には、使用中のソフトウェアやハードウェア、ネットワーク構成、従業員のセキュリティ意識、さらには取引先企業のセキュリティ対策状況まで、多岐にわたる要素を評価します。ASMを実施することで、企業は自社のセキュリティ上の弱点やリスクを把握し、優先順位をつけて対策を講じることができます。従来のセキュリティ対策が個別の脅威への対処に重点を置いていたのに対し、ASMは企業全体のセキュリティ体制を強化し、より包括的にサイバー攻撃から重要な資産を守ることを目的としています。このように、ASMは変化の激しいサイバー脅威から企業を守る上で極めて重要な役割を担っています。
セキュリティ

安全なリモートアクセスを実現するSSL-VPNとは?

- SSL-VPNの概要インターネットの普及に伴い、社外から会社のネットワークに安全にアクセスしたいというニーズが高まっています。このニーズに応える技術の一つがSSL-VPNです。SSL-VPNは、インターネットなどの公共のネットワークを経由して、まるで社内にいるかのように会社のネットワークに接続できる技術です。その仕組みは、インターネット上で広く使われているWebサイトのセキュリティ技術であるSSL/TLSプロトコルを応用しています。SSL/TLSプロトコルは、データの暗号化と送受信者の認証を行うことで、安全な通信を実現します。SSL-VPNでは、このプロトコルを用いることで、第三者によるデータの盗聴や改ざんを防ぎ、安全に社内ネットワークにアクセスすることができます。従来のVPNと比較して、SSL-VPNは、特別なソフトウェアのインストールが不要な場合が多く、利用者の利便性が高いというメリットがあります。また、SSL/TLSプロトコルに対応したWebブラウザがあれば利用できるため、様々なデバイスからアクセスできることも魅力です。このように、SSL-VPNは、セキュリティと利便性を兼ね備えた技術として、多くの企業で導入が進んでいます。
セキュリティ

企業を守る!IDSで不正アクセスを早期発見

近年、インターネットやコンピューター技術の広がりとともに、企業活動においても情報技術の活用が進んでいます。それに伴い、企業が扱う情報の量は飛躍的に増え、その重要性もますます高まっています。しかし、このような状況下において、悪意のある第三者による不正アクセスや攻撃といった、いわゆるサイバー攻撃のリスクも増大しています。もしサイバー攻撃によって情報が漏洩したり、システムが正常に動作しなくなったりすれば、企業は信頼や経済的な損失を被り、事業継続が困難になる可能性も否定できません。このような脅威から企業を守るために重要な役割を担うのが、不正侵入検知システム(IDS)です。 IDSは、企業内のネットワークやサーバーなどを常に監視し、不正アクセスの試みや怪しい動きを検知すると、管理者に警告を発するシステムです。早期に異常を検知することで、迅速な対応が可能となり、被害を最小限に抑えることができます。例えば、外部からの不正アクセスや、内部の不正利用による情報持ち出しなどの兆候をいち早く察知し、管理者に報告することで、セキュリティ侵害への対策を迅速に行うことができます。 このように、IDSは企業にとって非常に重要なセキュリティ対策の一つと言えるでしょう。
IT

グローバルIPアドレスとは?

インターネットは、世界中のコンピューターやスマートフォンなどを繋ぐ巨大なネットワークです。このネットワーク上で、情報をやり取りするためには、それぞれの機器を特定する必要があります。 インターネットに接続されている機器は、それぞれ「IPアドレス」と呼ばれる番号を持っています。これは、いわばインターネット上の住所のようなものです。手紙を送る際に、宛先となる住所が必要なのと同じように、インターネット上で情報を送受信する際にも、このIPアドレスを使って目的の機器を特定します。 IPアドレスには、いくつかの種類がありますが、その中でも「グローバルIPアドレス」は、インターネット全体で一意に割り当てられたアドレスです。つまり、世界中に同じグローバルIPアドレスを持つ機器は二つとありません。このため、グローバルIPアドレスを使うことで、世界中のどこからでも特定の機器と通信することができます。 例えば、ウェブサイトを公開する場合、そのウェブサイトをホストしているサーバーにはグローバルIPアドレスが割り当てられます。インターネットユーザーが、そのウェブサイトにアクセスする際には、ブラウザにウェブサイトのURLを入力しますが、実際には、その裏側で、URLに対応するグローバルIPアドレスを使ってサーバーに接続しています。
プロトコル

安全な遠隔操作を実現するSSH

- 遠隔操作の鍵となるSSHとは 「SSH」は「セキュア・シェル」の略称で、ネットワークを通じて離れた場所にある機器を操作するための安全な通信手段です。まるでその場にいるかのように機器を操作できるため、システム管理やソフトウェア開発の現場で重宝されています。 インターネット上には、情報を盗み見ようとしたり、悪意のある情報を送り込もうとしたりする第三者が潜んでいる可能性があります。こうした脅威から大切な情報や機器を守るためには、通信内容を暗号化する必要があります。SSHは、こうしたセキュリティ上の問題を解決するために開発された通信プロトコルなのです。 SSHは、データを暗号化して送受信することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。そのため、パスワードや個人情報などの重要な情報も安心してやり取りすることができます。この高いセキュリティレベルが評価され、SSHは世界中の企業や組織で広く利用されています。 SSHを利用することで、システム管理者はオフィスや自宅からサーバーに安全にアクセスし、運用や管理を行うことができます。また、ソフトウェア開発者は自身の開発環境からテストサーバーに接続し、プログラムの動作確認や修正をスムーズに行うことが可能です。
セキュリティ

データ保護の要!AES暗号化とは?

- 進化した暗号化規格、AESとは 現代社会において、インターネットを通じて様々な情報が飛び交っています。個人情報や企業秘密など、重要なデータを守るためには、情報の暗号化が欠かせません。その役割を担う技術の一つが、今回ご紹介する「AES」です。 AESは、「Advanced Encryption Standard」の略称で、日本語では「高度暗号化標準」と訳されます。その名の通り、高いレベルで情報を保護する暗号化方式として、世界中で広く利用されています。 従来の暗号化規格に比べて、AESはより強固なセキュリティを実現している点が特徴です。そのため、無線LANなど、私たちが日常的に利用する様々な場面で、情報の安全性を確保するために活躍しています。 AESの信頼性の高さを裏付けるものとして、アメリカ政府が採用しているという事実が挙げられます。国家レベルの機密情報を扱う機関が採用していることからも、その堅牢性が伺えます。 このように、AESは現代のセキュリティを支える重要な技術となっています。日々進化を続けるサイバー攻撃から大切なデータを守るため、AESのような高度な暗号化技術の重要性は、今後ますます高まっていくでしょう。
セキュリティ

アクセス制御の鍵!ACLとは?

- 情報セキュリティの基礎 現代社会において、情報セキュリティは企業活動を行う上で、もはや欠かせない要素となっています。企業が持つ顧客情報や技術情報などの重要な情報資産は、攻撃者にとって格好の標的であり、その価値は年々高まっています。日々、手口を巧妙化するサイバー攻撃からこれらの貴重な情報資産を守るためには、堅牢なセキュリティ対策が必須です。 情報セキュリティ対策は、建物のセキュリティ対策に例えることができます。不正侵入者を防ぐために、まず、建物の周囲にフェンスを設置したり、門に鍵をかけたりすることが重要です。情報セキュリティにおいても同様に、まずは基本的な対策をしっかりと行うことが重要です。 その中でも、アクセス制御は情報セキュリティの基礎中の基礎と言えるでしょう。アクセス制御とは、情報へのアクセスを制限し、許可されたユーザーのみがアクセスできるようにすることです。例えば、社員証による入退室管理システムや、パスワードによるコンピュータへのログイン制限などが挙げられます。 アクセス制御を適切に実施することで、不正アクセスや情報漏洩のリスクを大幅に低減することができます。情報セキュリティ対策の要ともいえるアクセス制御ですが、近年では、従来のパスワード方式の脆弱性を突いた攻撃が増加しており、より強固な認証方式の導入が求められています。
WEBサービス

.htaccessファイルとは

インターネット上で情報を発信する場として、今や無くてはならない存在となったウェブサイト。日々、様々なウェブサイトを閲覧し、情報収集や買い物を楽しみますが、その裏側では、円滑な運営を支える技術が存在します。その中でも「.htaccessファイル」は、まさに「縁の下の力持ち」と呼ぶにふさわしい存在です。 .htaccessファイルは、ウェブサイトの公開フォルダに設置される設定ファイルであり、ウェブサイトにアクセスしてきた閲覧者の目に触れることはありません。しかし、アクセス制限やセキュリティ対策、ページの表示速度向上など、ウェブサイトの動作を細かく調整するという重要な役割を担っています。 例えば、特定のページへのアクセスを制限したり、ウェブサイト全体にセキュリティ対策を施したり、ページの表示速度を改善したりすることができます。これらの設定は、ウェブサイトの運営者にとって、非常に重要です。 .htaccessファイルは、専門知識がなくても、テキストエディタで編集することができます。しかし、設定を誤ると、ウェブサイトが表示されなくなったり、セキュリティ上の問題が発生する可能性もあるため、注意が必要です。 ウェブサイト運営は、華やかなコンテンツ制作だけでなく、こうした裏方の技術によって支えられています。.htaccessファイルは、まさに「縁の下の力持ち」として、ウェブサイトの安定稼働に貢献しているのです。