クライアントサーバー

記事数:(6)

プロトコル

RPC:遠隔操作を可能にする技術

- RPCとはRPC(Remote Procedure Call)は、日本語で「遠隔手続き呼び出し」と訳されます。これは、ネットワークに接続された異なる場所にあるコンピュータのプログラムを、あたかも自分のコンピュータ内にあるプログラムのように実行できるようにする技術です。例えば、インターネット上で買い物をするときを想像してみてください。ウェブサイト上で購入ボタンをクリックすると、その情報はウェブサイトを運営する会社のコンピュータに送られ、注文処理が行われます。このとき、あなたのコンピュータは、まるで自分のコンピュータ内にあるプログラムのように、会社のコンピュータのプログラムを呼び出して実行しているのです。これがRPCの仕組みです。RPCは、プログラムを構成する小さな処理単位である「手続き」を、ネットワーク越しに呼び出すことで動作します。利用者は、ネットワークの詳細や相手のコンピュータの内部構造を意識することなく、必要な手続きを呼び出すだけで目的の処理を実行できます。インターネット時代において、RPCは様々なシステムで活躍しています。私たちが普段何気なく利用しているウェブサイトやオンラインサービスの多くは、裏側でRPCが使われていると言っても過言ではありません。 RPCは、現代のネットワーク社会を支える重要な技術の一つと言えるでしょう。
ITシステム

進化するネットワーク: P2Pとは?

- 対等な関係のネットワーク「ピア・ツー・ピア」と耳にしたことはありますか?これは、英語で「Peer to Peer」と書き、略して「P2P」とよく呼ばれます。P2Pとは、インターネットなどのネットワークに接続された複数のコンピューターがお互いに同じ立場、つまり対等な関係で情報のやり取りを行う仕組みのことです。従来のコンピューターシステムの多くは、「クライアントサーバーシステム」と呼ばれるものでした。これは、情報を管理する力を持つ「サーバー」と呼ばれるコンピューターと、その情報を利用する「クライアント」と呼ばれるコンピューターに分かれていました。例えば、私たちが普段利用するウェブサイトも、情報を発信する側のウェブサーバーと、情報を受け取って表示する側の私たちのコンピューターという関係になっています。しかし、P2Pでは、特定のコンピューターがサーバーやクライアントとして固定されることはありません。 全てのコンピューターがサーバーの役割もクライアントの役割も担うことができるのです。そのため、従来のクライアントサーバーシステムのように、特定のサーバーにアクセスが集中して処理速度が遅くなったり、サーバーが故障した際にシステム全体が利用できなくなるといった問題を避けることができます。P2Pは、ファイル共有ソフトやオンラインゲームなど、様々な分野で活用されています。
ITシステム

リッチクライアントで変わる業務システム

- リッチクライアントとは近年、企業の業務システムやWebサービスなど、様々な場面で「リッチクライアント」という言葉を耳にする機会が増えてきました。従来のクライアントサーバーシステムとは何が違うのでしょうか?従来のシステムでは、利用者が何か操作をするたびに、必要な情報をサーバーへ要求し、その都度サーバーから結果を受け取って画面に表示していました。例えば、商品の在庫状況を確認する場合、利用者が在庫照会ボタンを押すと、その情報要求がサーバーへ送られ、サーバー側で在庫データを探して結果をクライアントに返します。このため、サーバーとの通信量が多く、処理速度が遅くなったり、サーバーに大きな負荷がかかってしまうという課題がありました。一方、リッチクライアントでは、必要なアプリケーションをサーバーからダウンロードし、クライアント側で処理を実行します。そのため、サーバーとの通信はアプリケーションのダウンロード時やデータの更新時などに限定され、サーバーへの負荷を大幅に減らすことができます。また、処理速度も向上し、利用者はストレスなく快適に操作できるようになります。このように、リッチクライアントは、従来のシステムが抱えていた課題を解決し、より快適で効率的な操作環境を実現する技術として注目されています。
ハードウェア

ビジネスの要!メインフレームを解説

「メインフレーム」とは、多くの企業で中枢を担うシステム、特に銀行の預金管理や航空会社の予約システムのように、膨大なデータを超高速かつ安全に処理する必要があるシステムで活躍する大型コンピュータのことです。 かつては、その巨大さゆえに専用の部屋を必要とし、専門知識を持つ技術者のみが操作できる特別な存在でした。しかし、近年では技術の進歩により小型化が進み、設置や運用も容易になってきました。 メインフレーム最大の特徴は、その処理能力の高さにあります。膨大な数の取引を同時に行ったり、複雑な計算を高速で行ったりすることが可能です。また、長年にわたる技術の積み重ねにより、非常に安定性が高い点も大きな魅力です。一度導入すると、10年以上稼働し続けることも珍しくありません。 近年では、従来の基幹業務システムに加え、インターネットやスマートフォンなどの普及に伴い、Webサイトやアプリの処理にも利用されるようになってきました。これは、メインフレームが持つ高い信頼性と処理能力が、現代のビジネス環境においても高く評価されているためです。
ハードウェア

企業の心臓部!メインフレームの重要性

- メインフレームとはメインフレームとは、企業の中核となる基幹システムなどで活躍する大型コンピューターのことです。多くの企業において、顧客情報や売上情報など、事業の根幹を支える重要なデータはメインフレーム上で管理されています。銀行の預金システムや航空会社の予約システムなど、膨大なデータ処理や高い信頼性が求められる場面でその力を発揮します。例えば、金融機関においては、毎日数百万件を超える取引を安全かつ正確に処理するために、メインフレームが不可欠な存在となっています。また、航空会社では、世界中からリアルタイムに予約を受け付け、座席状況を管理するために、メインフレームの処理能力が欠かせません。最近ではオープンシステムと呼ばれる、より安価なシステムの登場によって、活躍の場は以前と比べると減ってきているという意見も耳にするかもしれません。しかし、メインフレームはオープンシステムと比較して、長年の運用で培われたノウハウや技術が蓄積されており、安定性やセキュリティの面で依然として高い評価を得ています。さらに、近年では、クラウドコンピューティングとの連携やAI技術の活用など、新しい技術に対応することで進化を続けています。そのため、その高い信頼性と処理能力は、現代のビジネスにおいても決して色あせたとは言えません。
ITシステム

システム開発の要!3層アーキテクチャとは?

- システム構築の基礎、クライアントサーバーシステム情報システムを構築する上で、欠かせない概念の一つに「クライアントサーバーシステム」があります。これは、システムを構成する要素を、役割に応じて「クライアント」と「サーバー」の二つに分け、連携させることで動作させる仕組みです。クライアントは、利用者の指示や要求を受け取る役割を担います。例えば、私たちが普段利用するパソコンやスマートフォンは、クライアントとして機能しています。これらの端末から、ウェブサイトの閲覧やデータの検索などを指示すると、その指示はネットワークを通じてサーバーへと送られます。サーバーは、クライアントから受け取った指示に基づき、必要な処理を実行し、その結果をクライアントに返します。サーバーは、高性能なコンピュータや専用のソフトウェアを備え、大量のデータを管理したり、複雑な処理を高速で行ったりすることができます。ウェブサイトを公開しているコンピュータや、メールの送受信を管理するコンピュータなどは、サーバーとして機能しています。クライアントとサーバーは、役割分担を明確にすることで、効率的かつ柔軟なシステム構築を可能にします。例えば、複数のクライアントからの要求を、一つのサーバーで集中的に処理することで、資源の効率的な利用が可能となります。また、クライアント側の端末環境に依存することなく、サーバー側で機能を追加したり、性能を向上させたりすることが容易になります。クライアントサーバーシステムは、インターネットや社内ネットワークなど、現代の様々な情報システムの基盤となっています。この仕組みを理解することは、システム構築の基礎を築く上で非常に重要と言えるでしょう。