システム開発に革命!オブジェクト指向とは?
コンピューターソフトウェアの開発は、非常に複雑な作業であり、まるで巨大なパズルを組み立てるようなものです。この複雑さを少しでも軽減し、より効率的に、再利用性の高いソフトウェアを開発するために、様々な方法が考え出されてきました。その中でも、近年主流となっているのが「オブジェクト指向」という考え方です。
従来のソフトウェア開発では、プログラムは上から下へと順番に処理を進める一連の流れとして捉えられていました。しかし、オブジェクト指向では、プログラムを「モノ」中心の考え方で構築していきます。
例えば、ゲーム開発を例に考えてみましょう。従来の手法では、キャラクターの動きや敵の出現、アイテムの表示などを全てプログラムで順番に記述していく必要がありました。しかし、オブジェクト指向では、キャラクターや敵、アイテムなどをそれぞれ独立した「モノ」として定義します。それぞれの「モノ」は、自身のデータ(例えば、体力や攻撃力、表示位置など)と、そのデータに対する操作(例えば、移動する、攻撃する、アイテムを使うなど)をひとまとめに持っています。
このように、プログラムを独立した「モノ」の集まりとして捉えることで、開発者は個々の「モノ」の設計と実装に集中することができます。また、「モノ」は他のプログラムでも再利用することができるため、開発効率の向上とソフトウェアの再利用性の向上に大きく貢献します。