インターネット

記事数:(112)

プロトコル

インターネットの道案内を担うBGP

- BGPとはBGPは「ボーダー・ゲートウェイ・プロトコル」の略称で、インターネットを構成する大小さまざまなネットワークを繋ぎ合わせる役割を担う、いわばインターネットの道案内人とも言える重要な通信手順です。インターネットは、世界中の無数のネットワークが相互に接続されて成り立っています。これらのネットワークは、それぞれが独立した組織によって管理されており、規模や接続形態もさまざまです。そこで、異なる組織が管理する大規模なネットワーク同士を接続し、情報を円滑に交換するために開発されたのがBGPです。BGPは、ネットワーク同士が互いの経路情報を交換し、最適な経路を選択する仕組みを提供します。インターネット上のデータは、このBGPによって選択された最適な経路を通って、ユーザーの元へ届けられます。BGPは、いわばインターネット上の道路地図のようなものであり、膨大な数のネットワークの中から、最も効率的な経路を見つけ出す役割を担っています。BGPは、インターネットサービスプロバイダ(ISP)など、大規模なネットワークを運用する組織で広く利用されています。BGPの働きにより、私たちは世界中のウェブサイトやサービスに、迅速かつ安定的にアクセスすることが可能になっています。BGPは、インターネットの安定稼働を陰ながら支える、重要な技術と言えるでしょう。
WEBサービス

懐かしの電子掲示板、BBSとは?

インターネットが広く普及するよりもずっと昔、人々は既にコンピューターを使って互いにコミュニケーションを取りたいと望んでいました。まだインターネットが一般の人々には夢物語のようだった時代、人々をつないだ技術の一つに電子掲示板、通称BBSがありました。 BBSは、まるで街角の掲示板のように、誰でも自由にメッセージを書き込んだり、他の人が書いたメッセージを読んだりすることができました。 利用者は、興味のあるテーマの掲示板を探し、そこでの議論に参加したり、新しい話題を提供したりしていました。活気のあるBBSには、常に新しいメッセージが投稿され、まるでそこに集まった人々で会話をしているかのような感覚がありました。 BBSは単なる情報交換の場としてだけでなく、趣味の仲間を見つけたり、同じ価値観を持つ人々と交流したりするための貴重な場としても機能していました。遠く離れた場所に住む人々が、共通の話題を通じて心の距離を縮め、友情を育んでいくことも珍しくありませんでした。 やがてインターネットが爆発的に普及し始めると、BBSは次第にその役割を終え、より洗練されたコミュニケーションツールにとって代わられていきました。しかし、インターネット黎明期におけるBBSの存在は、人々がオンラインでつながりたいという根源的な欲求を如実に表しており、今日のソーシャルメディアにも通じるものと言えるでしょう。
WEBサービス

インターネット上の「サイト」とは?

「サイト」という言葉を日常生活でよく耳にするようになりました。建築現場で「このサイトは~」と使ったり、イベント会場を「サイトマップ」で確認したりと、特定の場所を示す言葉として使われていますね。 この「サイト」は、英語の「site」が由来です。英語の「site」は、本来「敷地」や「場所」、「位置」といった意味を持っています。つまり、日本語の「サイト」も元々は同じように、ある特定の場所や区域を指す言葉として使われていました。 しかし、インターネットの普及とともに、「サイト」の意味は大きく広がりました。現在では、ホームページやウェブサイトを指して「サイト」と呼ぶことが一般的になっています。これは、インターネット上のホームページやウェブサイトも、情報空間における特定の場所と見なせることからきています。 このように、「サイト」は、現実の場所だけでなく、インターネット上の仮想的な場所も指す言葉として、幅広く使われるようになりました。
WEBサービス

情報交換の場、メーリングリストとは

メーリングリストは、特定の話題に関心を持つ人々が集まり、電子郵便を使って情報交換を行うための仕組みです。誰でも簡単に利用でき、同じ趣味を持つ仲間との交流や、専門的な情報収集などに役立ちます。 メーリングリストへの参加は、まず興味のあるテーマのリストを探し出すことから始まります。インターネット上には、趣味から専門分野まで、実に様々なテーマのメーリングリストが存在します。興味のあるテーマのリストが見つかったら、運営者の指示に従って登録手続きを行います。 登録が完了すると、そのメーリングリストに登録されている他のメンバー全員に、自分が書いたメールを送信することができるようになります。これは、あたかも大人数に向けて一斉に手紙を送るようなものです。反対に、他のメンバーが送信したメールも、自分の元に届きます。 メーリングリストでは、自分が送信したメールは、自分以外のメンバー全員が見ることになります。そのため、書き込みの内容には十分注意する必要があります。個人情報やプライベートな内容を含むメールを送信することは避け、他のメンバーにとって有益な情報や意見を共有するように心がけましょう。 メーリングリストは、同じ目的意識を持った人々と繋がり、情報交換や交流を深めるための有効な手段です。ルールとマナーを守って、有意義に活用しましょう。
IT

インターネットの入口、ISPって?

私たちが日々当たり前のように利用しているインターネット。その陰には、インターネットサービスプロバイダー(ISP)と呼ばれる事業者の存在があります。ISPは、私たちがインターネットの世界にアクセスするための、言わば玄関口のような役割を担っています。 インターネットに接続するためには、このISPと契約する必要があります。ISPと契約することで、インターネットを利用するための回線を借りることができるのです。私たちがパソコンやスマートフォンを使ってウェブサイトを閲覧したり、電子メールを送受信したり、動画を視聴したりできるのは、ISPが提供するこの回線を通じて、世界中に張り巡らされたネットワークと繋がっているおかげなのです。 ISPには、回線の種類や速度、料金プランなど、様々な選択肢があります。例えば、光ファイバーを使った高速な回線や、ADSLと呼ばれる比較的安価な回線など、利用者のニーズや環境に合わせて選ぶことができます。また、ISPによっては、インターネット接続サービスだけでなく、セキュリティ対策ソフトの提供や、ウェブサイト制作のサポートなど、付加価値のあるサービスを提供しているところもあります。 このように、ISPは私たちがインターネットを利用する上で欠かせない存在と言えるでしょう。
IT

コンテンツ:インターネット上の情報

「コンテンツ」という言葉は、もともと物事の核心、中身、趣旨などを表す言葉として使われてきました。例えば、本のコンテンツといえば、その本の内容や書かれている文章を指します。 インターネットが普及した現代では、「コンテンツ」という言葉は、ウェブサイトやブログ、ソーシャルメディアなどで発信される情報全体を指す言葉として広く使われるようになりました。 具体的には、文章や画像、動画、音声データなどがコンテンツに含まれます。これらの情報は、ユーザーに価値を提供することを目的として作成され、ウェブサイトやアプリケーションを通じて発信されます。 コンテンツは、ユーザーの興味関心を引き、役に立つ情報や楽しませるエンターテイメントを提供することで、ウェブサイトやサービスの価値を高めるために重要な役割を果たします。 そのため、ユーザーのニーズを理解し、質の高いコンテンツを作成して発信することが、インターネット上で成功するために非常に重要です。
ITシステム

縁の下の力持ち「サーバー」とは?

私たちが日々当たり前のように利用しているインターネット。画面に触れて情報を得たり、遠くの人と繋がったり、その恩恵は計り知れません。しかし、その便利な世界を支える裏側には、普段目にすることのない広大な仕組みが広がっています。 インターネットの向こう側で活躍している存在、それが「サーバー」です。レストランで例えるならば、私たちの注文を聞いてくれる「給仕人」のような役割を担っています。私たちがウェブサイトを閲覧したい、メールを送信したい、動画を視聴したいといった様々な要求をインターネット上で出すと、その裏側ではサーバーが休むことなく働いて、要求に応じたデータを私たちのパソコンやスマートフォンに届けているのです。 サーバーは、世界中に無数に存在し、巨大なデータセンターと呼ばれる施設に設置されていることが多くあります。データセンターは、サーバーが安定して稼働できるよう、温度や湿度、電力供給などが厳密に管理された環境です。まるで、インターネットという広大な世界を支える心臓部と言えるでしょう。 このように、私たちが普段何気なく使っているインターネットの裏側には、サーバーという縁の下の力持ちが欠かせない存在として活躍しているのです。
ITシステム

ISDN: デジタル時代の万能通信網

- ISDNとはISDNは、Integrated Services Digital Networkの頭文字を取ったもので、日本語では「サービス総合デジタル網」と訳されます。これは、電話やFAX、インターネットなど、これまで別々の回線を使っていた様々なデータ通信を一つにまとめて、デジタル方式で送受信できるようにした通信網のことです。従来の電話回線はアナログ回線と呼ばれ、音声信号を電気信号に変換して送受信していました。一方、ISDNは音声もデータもデジタル信号に変換してから送受信します。デジタル信号は、0と1の組み合わせで情報を表現するため、ノイズの影響を受けにくく、よりクリアな音声で通話できるというメリットがあります。また、アナログ回線よりも多くの情報を一度に送ることができるため、高速なデータ通信が可能になりました。ISDNは、1980年代後半に登場し、企業を中心に広く普及しました。しかし、その後、より高速な光ファイバーや、より安価なADSLなどのブロードバンドインターネット接続サービスが登場したため、現在では新規契約が受け付けられていません。それでも、ISDNは、その信頼性の高さから、現在も一部の企業などで利用され続けています。
プロトコル

インターネット上の住所、IPアドレスとは?

私たちが普段手紙を送る際に、宛先には必ず住所を記入しますよね。同じように、インターネット上で情報をやり取りする際にも、それぞれの機器を特定するための住所が必要です。それがIPアドレスと呼ばれるものです。 インターネットに接続している機器は、コンピュータはもちろん、スマートフォンやタブレット、最近では家電製品なども含まれます。これらの機器がインターネットに接続すると、それぞれに唯一無二のIPアドレスが割り当てられます。 このIPアドレスは、数字の羅列で表されます。インターネット上で情報を送受信する際、このIPアドレスを頼りに、データは正しい相手に届けられます。例えば、ウェブサイトを閲覧する場合を考えてみましょう。私たちがウェブサイトのアドレスを入力すると、その裏側では、ウェブサイトを管理するサーバーのIPアドレスを探し、データの送受信が行われているのです。 このように、IPアドレスはインターネット上で非常に重要な役割を果たしており、いわばインターネット上の住所と言えるでしょう。
プロトコル

インターネットの基盤技術:IPとは?

世界中に広がるコンピュータネットワーク、インターネット。異なるメーカーのコンピュータや機器が、まるで一つの巨大なネットワークのように繋がって情報交換できるのは、縁の下の力持ちである様々な技術のおかげです。その中でも特に重要な役割を担っているのが、「インターネットプロトコル」、略してIPプロトコルです。 IPプロトコルは、インターネット上でデータを小さなパケットと呼ばれる単位に分割し、宛先に届けるためのルールを定めています。ちょうど手紙を送る際に、宛先、差出人、郵便番号を書くことで、確実に届けられるのと似ています。インターネット上のデータも、IPアドレスと呼ばれる宛先情報が付与されることで、広大なネットワークを通り抜けて目的のコンピュータまで正しく届けることが可能になります。 このIPアドレスは、インターネット上の各機器に割り振られた固有の番号です。人間の世界で、名前や住所が個人を特定する役割を果たしているように、インターネットの世界ではIPアドレスが機器を特定する役割を担っています。 このように、IPプロトコルはインターネットの基礎を支える重要な技術であり、私たちが日々当たり前のようにインターネットを利用できるのも、IPプロトコルのおかげと言えるでしょう。
クラウド

進化するソフトウェア:SaaSのススメ

従来のソフトウェアは、パソコンや業務用の大型コンピューターに直接インストールして使うものが主流でした。そのため、ソフトウェアを利用するためには、まず対応する機器を用意し、そこにソフトウェアを導入する必要がありました。この作業には、専門知識を持つ担当者や相応の時間が必要となる場合も少なくありませんでした。 一方SaaSは、インターネットを通じてサービスとして提供されるソフトウェアです。利用者は、インターネットに接続できる環境さえあれば、どこからでもサービスを利用できます。従来のように、個々の機器にソフトウェアをインストールする必要はありません。そのため、導入にかかる時間や手間を大幅に削減できます。 これは、場所にとらわれず柔軟に働くことが求められる現代の働き方において、大きな利点と言えるでしょう。自宅や外出先、あるいは海外など、インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも仕事ができる環境を容易に実現できます。従来のソフトウェアのように、特定の場所に縛られることなく、自由に働くことができる点は、SaaSの大きな魅力の一つと言えるでしょう。
クラウド

進化するソフトウェア利用:ASPの現状と未来

- ASPとはASPとは、アプリケーションサービスプロバイダの略称で、インターネットを経由して顧客にソフトウェアを提供するサービスや、そのサービスを提供する事業者を指します。従来のパソコンにソフトウェアをインストールして利用する形態とは異なり、ASPを利用する場合、利用者はインターネットに接続できる環境さえあれば、場所を選ばずに必要なソフトウェアを利用することができます。ASPの最大のメリットは、初期費用を抑えて必要な機能をすぐに利用開始できる点です。従来のように自社でサーバーやソフトウェアを購入する必要がなく、月額料金を支払うだけで高機能なシステムを利用できます。また、システムの維持管理もASP事業者が行うため、情報システム部門の負担を軽減できる点も大きな魅力です。提供されるサービスは多岐にわたり、顧客管理システムや会計ソフト、人事管理システムなど、様々な業務システムがASPとして提供されています。近年では、インターネット上で文書作成や表計算、プレゼンテーション資料作成などができるグループウェアも人気を集めています。このように、ASPは企業活動や個人の活動を効率化するための有効な手段として、ますますその存在感を増しています。
プロトコル

IMAPとは? メールの仕組みをわかりやすく解説

- IMAPの概要IMAPは、インターネットメッセージアクセスプロトコルといい、電子メールの送受信を管理するための決まりの一つです。インターネットなどのネットワークを通じて、メールサーバーとメールソフトの間の通信を可能にする役割を担っています。皆さんが普段利用しているメールソフトは、IMAPを使ってメールサーバーにアクセスし、新着メールの確認やメールの閲覧、送信などの操作を行っています。メールソフトは、IMAPという共通の言葉を使ってメールサーバーとやり取りをしているため、様々な種類のメールソフトや端末で同じようにメールを管理することができるのです。IMAPの大きな特徴の一つに、メールをサーバー上に保存しておく点が挙げられます。つまり、メールソフトでメールを見ているときでも、実際にはサーバーにあるメールデータにアクセスしている状態です。そのため、複数の端末から同じメールアカウントにアクセスした場合でも、常に最新のメール状態を確認することができます。また、メールをサーバー上に保存しておくことで、端末の故障や買い替え時にも安心です。新しい端末でメールアカウントを設定すれば、サーバーに保存されているメールをそのまま引き継ぐことができるからです。このように、IMAPは利便性の高いメールプロトコルとして、広く普及しています。
プロトコル

インターネットの標準化を支えるIETFとは

- インターネット技術の標準化団体 インターネット技術の標準化団体とは、インターネット上で情報をやり取りするための共通のルールを定める団体のことです。インターネットは世界中に広がっているため、国や地域、企業などに関係なく、誰もが同じように情報にアクセスできるように共通のルールが必要です。 インターネット技術の標準化団体の一つに、IETF(Internet Engineering Task Force)と呼ばれる組織があります。IETFは、インターネットで利用される様々な技術の標準化を推進する国際的な団体です。 IETFは、インターネットの土台となる基本的な技術から、セキュリティ、アプリケーションなど、幅広い分野の標準化活動を行っています。 例えば、私たちが普段何気なく利用しているWebページを表示するためのHTTPや、電子メールの送受信に用いられるSMTP、インターネット上で情報をやり取りするための基本的なルールであるTCP/IPなども、IETFによって標準化された技術です。 IETFの特徴は、世界中の技術者がボランティアとして参加し、オープンな議論を通じて標準仕様を策定している点にあります。 誰でも議論に参加することができ、合意形成に基づいて標準仕様が決められます。このようにして作られた標準仕様は、RFC(Request for Comments)と呼ばれる文書として公開され、インターネット技術の発展に大きく貢献しています。
IT

グローバルIPアドレスとは?

インターネットは、世界中のコンピューターやスマートフォンなどを繋ぐ巨大なネットワークです。このネットワーク上で、情報をやり取りするためには、それぞれの機器を特定する必要があります。 インターネットに接続されている機器は、それぞれ「IPアドレス」と呼ばれる番号を持っています。これは、いわばインターネット上の住所のようなものです。手紙を送る際に、宛先となる住所が必要なのと同じように、インターネット上で情報を送受信する際にも、このIPアドレスを使って目的の機器を特定します。 IPアドレスには、いくつかの種類がありますが、その中でも「グローバルIPアドレス」は、インターネット全体で一意に割り当てられたアドレスです。つまり、世界中に同じグローバルIPアドレスを持つ機器は二つとありません。このため、グローバルIPアドレスを使うことで、世界中のどこからでも特定の機器と通信することができます。 例えば、ウェブサイトを公開する場合、そのウェブサイトをホストしているサーバーにはグローバルIPアドレスが割り当てられます。インターネットユーザーが、そのウェブサイトにアクセスする際には、ブラウザにウェブサイトのURLを入力しますが、実際には、その裏側で、URLに対応するグローバルIPアドレスを使ってサーバーに接続しています。
IT

ADSL: 電話線で実現する高速インターネット

- ADSLとはADSLは、アナログ電話回線を使って高速データ通信を実現する技術です。従来の電話では使われていなかった高周波数の帯域を利用することで、音声通話とデータ通信を同時に行うことができます。ADSLの最大のメリットは、すでに家庭に引かれている電話回線をそのまま利用できる点です。そのため、新たに光ケーブルなどの回線を引設する必要がなく、工事費用や回線工事の手間を省くことができます。インターネットの利用開始にあたって、比較的安価で手軽に導入できることが、ADSLの普及を後押ししました。ADSLが登場した当初は、その高速な通信速度は画期的であり、多くの家庭でインターネット接続の手段として選ばれました。しかし、近年では光ファイバーによる高速インターネット回線が普及し、ADSLは速度の面では劣勢に立たされています。それでも、ADSLは光ファイバー回線と比べて月額料金が安い傾向があり、現在でも一部の地域や利用者にとって魅力的な選択肢となっています。一方で、ADSLは電話局からの距離が遠くなるほど通信速度が低下するという弱点も抱えています。また、利用者が集中する時間帯には通信速度が遅くなる場合もあるため、安定した高速通信を求めるユーザーには不向きと言えるかもしれません。