業務効率化のカギ!WIPとは?

業務効率化のカギ!WIPとは?

ICTを知りたい

先生、『WIP』って言葉を聞いたんですけど、ICTではどんな意味で使われているんですか?

ICT研究家

良い質問だね。『WIP』は『Work In Process』の略で、『仕掛中』や『作業中』という意味だよ。例えば、今みんなが作っているホームページは完成するまで『WIP』の状態と言えるね。

ICTを知りたい

なるほど。ホームページ制作以外にも使われますか?

ICT研究家

もちろんだよ。例えば、新しいシステム開発で、プログラミングが終わってテスト中の段階も『WIP』と表現できるね。このように、ICTでは様々な場面で『WIP』が使われているんだよ。

WIPとは。

「ICTの分野でよく使われる言葉に『WIP』があります。これは、『Work in Progress(ワーク イン プログレス)』の頭文字をとったもので、『仕掛中』や『作業中』という意味です。場合によっては、工場などでまだ完成していない、作っている途中の製品を指すこともあります。」

WIPってなに?

WIPってなに?

– WIPってなに?WIPとは、Work in Processの頭文字をとった言葉で、日本語では「仕掛中」や「作業中」という意味です。製造業では、まだ完成品ではない、製造途中の製品や部品のことを指します。例えば、工場で自動車を組み立てている場合、車体やエンジンは完成していても、タイヤの取り付けや塗装が完了していなければ、それはWIPの状態です。一方、より広い意味では、プロジェクトの進捗状況やタスクの処理状況を表す際にも使われます。例えば、新しいシステム開発のプロジェクトにおいて、設計は完了したがプログラミングがまだ終わっていない場合、システム開発はWIPの状態と言えます。このように、WIPは様々な場面で使用される言葉ですが、いずれの場合も「まだ最終的な状態にはなっていないが、作業が進められている最中である」ことを示しています。

用語 意味
WIP (Work in Process) 仕掛中、作業中。まだ完成品ではない、製造途中の製品や部品、またはプロジェクトの進捗状況やタスクの処理状況を表す。 – 工場における自動車製造途中の車体やエンジン
– 設計は完了したがプログラミングがまだ終わっていないシステム開発プロジェクト

業務におけるWIP

業務におけるWIP

– 業務におけるWIP

仕事の現場では、顧客からの注文を受けて製品やサービスを提供するまで、あるいは、新しい事業を企画して立ち上げるまでなど、様々な業務プロセスが存在します。これらのプロセスは、開始から完了まで、いくつかの段階に分けて進められますが、それぞれの段階で同時進行している作業の数をWIP(仕掛品)と呼びます。

WIPは、製造業で工場の製造ラインにある仕掛品を指す言葉として使われていましたが、近年では、サービス業や事務処理など、形のない業務にも適用されるようになってきました。

例えば、営業部門では、成約に至る可能性の低い顧客からの問い合わせも含め、多くの見込み顧客への対応を同時に行っている状況がWIPとして考えられます。また、商品開発部門では、現在開発中の製品や、企画段階の製品、市場調査中のアイデアなどがWIPに該当します。

このように、WIPは、業務の種類や規模に関わらず、あらゆる現場で存在する可能性があります。そして、WIPを適切に管理することは、業務の効率化、納期の短縮、品質の向上などに繋がるため、非常に重要です。

項目 説明
WIPとは 各業務プロセスにおいて、開始から完了までのそれぞれの段階で同時進行している作業の数のこと。近年では製造業だけでなく、サービス業や事務処理など、形のない業務にも適用されている。
WIPの例 ・営業部門:多くの見込み顧客への対応
・商品開発部門:現在開発中の製品、企画段階の製品、市場調査中のアイデア
WIPを管理するメリット ・業務の効率化
・納期の短縮
・品質の向上

WIPが多いとどうなる?

WIPが多いとどうなる?

仕事が順調に進んでいるように見えて、実はそうではない状態を、皆さんはご存知でしょうか?それは、仕掛中の仕事が多い状態、つまり「WIP(Work In Progress)が多い状態」です。一見、多くの業務が進んでいるように思えますが、実際には、様々な業務に人や時間、お金といった資源が分散されてしまい、それぞれの仕事の効率が落ちてしまうのです。

例えば、新しい製品を開発する場合を考えてみましょう。開発部のAさんは、新しい機能の設計を任されています。しかし、同時に進行している別の製品の修正作業も任されているため、新しい機能の設計に集中できません。その結果、設計作業は遅れがちになり、開発全体の進捗にも影響が出てしまいます。

このように、同時進行する仕事が増えすぎると、担当者の負担が増大し、ミスや遅延に繋がる可能性があります。さらに、全体としてどのような仕事が、どの程度の進捗状況なのかを把握することが難しくなり、適切な進捗管理や、問題発生時の迅速な対応が困難になるといった課題も出てきます。

「WIPが多い状態」は、一見効率的に見えるかもしれませんが、実際には多くの問題を孕んでいるのです。

一見効率的に見える状態 内在する問題
多くの業務が進んでいるように見える 人、時間、お金などの資源が分散し、各仕事の効率が低下
複数の業務が同時進行 担当者の負担増加、ミスや遅延の可能性上昇
一見、仕事が進んでいるように見える 実際は、全体としての進捗状況の把握が困難になり、適切な進捗管理や問題発生時の対応が遅れる

WIPを適切に管理するには?

WIPを適切に管理するには?

– 作業中在庫を適切に管理するには?作業中在庫(WIP)とは、製造やソフトウェア開発などの現場において、未完成の状態にあるもの、つまり「仕掛かり」となっている作業のことを指します。このWIPを適切に管理することは、業務効率の向上や納期の遵守、ひいては顧客満足度向上に大きく貢献します。作業中在庫を適切に管理するには、まず現状を把握することが重要です。それぞれの業務プロセスにおいて、どの程度の作業中在庫が存在するのかを可視化する必要があります。これは、例えば各工程に滞留している作業の数を集計したり、作業開始から完了までの時間分布を図示するなどして行います。可視化により問題点が明確になり、適切な対策を講じやすくなります。現状把握を基に、各工程の処理能力を考慮しながら、適切な作業中在庫の量を設定することが大切です。処理能力を超えた作業中在庫を抱え込むと、作業の停滞や遅延、品質の低下などを招く可能性があります。各工程が滞りなく作業を進められるよう、適切な量の作業を割り当てることが重要です。作業中在庫を制限する手法を導入するのも有効です。その代表的な手法として、カンバン方式とスクラムがあります。カンバン方式は、作業を可視化するカンバンを用いて、作業の流れをスムーズにする手法です。一方、スクラムは、短い期間で開発を繰り返すことで、変化への対応力を高める手法です。どちらも、作業中在庫を制限することで、業務の効率化や品質向上を図ります。作業中在庫の管理は、一朝一夕にできるものではありません。現状分析、改善策の実施、効果検証を繰り返し行い、継続的に改善していくことが重要です。

目的 方法
作業中在庫を適切に管理する
  • 現状把握:可視化による問題点の明確化(例:各工程の滞留作業数、作業時間分布)
  • 処理能力に応じた適切な作業中在庫量の設:処理能力を超えた在庫は停滞や品質低下を招く
  • 作業中在庫を制限する手法の導入:
    • カンバン方式:作業を可視化しスムーズな流れを促進
    • スクラム:短期開発の反復による変化への対応力向上
  • 継続的な改善:現状分析、改善策実施、効果検証の繰り返し

まとめ

まとめ

業務の効率化や生産性の向上を考える上で、仕掛中の作業量は重要な指標の一つです。
仕掛中の作業量とは、現在進行中の作業の量を指し、多すぎると作業の停滞や遅延を引き起こし、少なすぎると資源の有効活用ができません。
適切な量の作業を常に進行させることが、業務効率化の鍵となります。
仕掛中の作業量を適切に管理することで、次のような効果が期待できます。
まず、業務の効率化です。
作業量の適正化は、各担当者の負担を軽減し、業務の迅速な処理を促進します。
次に、納期の短縮です。
作業の停滞が減ることで、全体的な作業時間の短縮につながり、納期遵守が可能になります。
さらに、品質の向上も期待できます。
一度に多くの作業を抱えず、一つひとつの作業に集中することで、ミスの発生率が低下し、品質向上に繋がります。
このように、仕掛中の作業量は、業務全体に大きな影響を与えるため、現状を把握し、適切な管理体制を構築することが重要です。
この機会に、仕掛中の作業量について改めて考えてみて下さい。

まとめ