MACアドレスフィルタリングとは?
ICTを知りたい
先生、「MACアドレスフィルタリング」ってなんですか?
ICT研究家
いい質問だね! スマホやパソコンなど、インターネットに繋がる機器には、それぞれ固有の住所のようなものがあるんだ。それがMACアドレスだよ。 「MACアドレスフィルタリング」は、特定のMACアドレスを持った機器だけを許可して、それ以外の機器は接続できないようにする仕組みのことだよ。
ICTを知りたい
なるほど。誰でもインターネットに接続できるわけではないように制限するんですね。 どうして、そのような制限をする必要があるのですか?
ICT研究家
そうだよ。 例えば、会社の無線LANに、部外者のパソコンが勝手に繋がるのを防ぐために使ったりするね。 セキュリティ対策として有効な方法の一つなんだ。
MACアドレスフィルタリングとは。
「『MACアドレスフィルタリング』っていう言葉は、情報通信技術の分野で使われる用語なんだ。これは、それぞれの通信機器が持っている固有の番号みたいなものを使って、どの無線LAN機器がアクセスポイントに接続できるかを制限する方法のことだよ。」
MACアドレスフィルタリングの概要
– MACアドレスフィルタリングの概要無線LANは、ケーブルを使わずにインターネットに接続できる便利な技術ですが、誰でも自由に接続できてしまうというセキュリティ上の課題も抱えています。そこで、接続を許可する機器を限定するために用いられるのがMACアドレスフィルタリングです。MACアドレスとは、ネットワークに接続する機器それぞれに割り当てられた、固有の識別番号のことです。この番号は世界中で一意に定められており、いわば機器の「指紋」のようなものと言えます。MACアドレスフィルタリングでは、このMACアドレスを用いて、あらかじめ登録した特定の機器のみの接続を許可します。例えば、企業のオフィスなどで無線LANを構築する場合、従業員だけが利用できるようにMACアドレスフィルタリングを設定することが考えられます。この場合、従業員の所有するパソコンやスマートフォンのMACアドレスを事前に登録しておくことで、部外者の機器が接続することを防ぎ、情報漏洩などのリスクを低減することができます。このように、MACアドレスフィルタリングは、限られた機器のみを接続させたい場合に有効なセキュリティ対策となります。ただし、機器が増えるたびに設定を変更する必要があるなど、運用面での手間も考慮する必要があります。
仕組み
– 仕組み
家庭やオフィスでインターネットに接続する際によく使われる無線LANルーターやアクセスポイントには、接続する機器を制限するための機能が備わっています。その一つがMACアドレスフィルタリングと呼ばれる機能です。
この機能は、それぞれのネットワーク機器に割り当てられた固有の識別番号であるMACアドレスに基づいて、接続を許可する機器と拒否する機器を指定することができます。
具体的には、無線LANルーターやアクセスポイントの設定画面でMACアドレスフィルタリングを有効化し、あらかじめ接続を許可したい機器のMACアドレスを登録しておくことで、フィルタリングが機能するようになります。
登録されていない機器から接続要求があった場合、ルーターやアクセスポイントはその要求を拒否するため、許可されていない機器はネットワークに接続することができません。
このように、MACアドレスフィルタリング機能を利用することで、不正な機器の接続を未然に防ぎ、ネットワーク全体の安全性を高めることができます。
メリット
– メリット
MACアドレスフィルタリングを導入する最大の利点は、ネットワークセキュリティの向上にあります。 従来のパスワード認証だけでは、もしも第三者にパスワードが漏洩した場合、不正アクセスを防ぐことは困難です。しかし、MACアドレスフィルタリングを併用することで、たとえパスワードが知られてしまっても、あらかじめ登録された機器以外からの接続を遮断することができます。
MACアドレスとは、ネットワーク機器に割り当てられた固有の識別番号です。この番号は変更が難しいため、なりすましによる不正アクセスを防止する効果が期待できます。
また、接続を許可する機器を限定することで、ネットワーク全体のトラフィックを抑制し、負荷を軽減する効果もあります。結果として、ネットワークの速度低下を防ぎ、安定した通信環境を維持することができます。
メリット | 説明 |
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ネットワークセキュリティの向上 | – パスワード漏洩時の不正アクセス防止 – MACアドレスによるなりすまし防止 |
ネットワーク負荷の軽減 | – 接続機器の限定によるトラフィック抑制 – ネットワーク速度低下防止と安定化 |
デメリット
– デメリットネットワーク機器へのアクセス制限に有効なMACアドレスフィルタリングですが、運用面では負担が大きくなってしまう側面も持ち合わせています。まず、接続を許可する機器が増えるたびに、その機器のMACアドレスを登録する作業が発生します。これは、社員が増えたり、新しい機器を導入したりするたびに発生する可能性があり、管理者の負担を増大させる要因となります。また、機器の故障や買い替えなどでMACアドレスが変わった場合にも、設定変更が必要になります。機器の入れ替えは頻繁に起こるものではないかもしれませんが、その都度設定変更を行う必要があるため、管理者の負担は無視できません。さらに、MACアドレスは偽装することも技術的に可能です。そのため、MACアドレスフィルタリングは、悪意のある第三者からネットワークを完全に保護できるわけではなく、セキュリティ対策として万全とは言えません。これらのデメリットを踏まえ、MACアドレスフィルタリングは、他のセキュリティ対策と組み合わせて運用することが重要となります。
メリット | デメリット |
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– デメリットネットワーク機器へのアクセス制限 | – 運用面での負担が大きい – 接続を許可する機器が増えるたびにMACアドレスを登録する必要がある – 機器の故障や買い替えなどでMACアドレスが変わった場合にも設定変更が必要 – MACアドレスは偽装可能であり、セキュリティ対策として万全ではない |
まとめ
– まとめネットワークに接続できる機器を制限する方法の一つに、機器に割り当てられた固有の識別番号であるMACアドレスを用いたアクセス制御があります。この方法は、許可された機器以外からの接続を遮断できるため、セキュリティ強化に繋がる有効な手段として知られています。しかし、MACアドレスによるアクセス制御は、運用面での負担やセキュリティ上の弱点も抱えているため、注意が必要です。まず、機器の入れ替えや追加の度に、管理者が許可リストにMACアドレスを登録する作業が発生します。これは、特に大規模なネットワークでは管理者の負担を増大させ、運用の煩雑化に繋がります。また、MACアドレスは比較的容易に偽装できるため、悪意のあるユーザーにネットワークへの侵入を許してしまう可能性もあります。以上の点から、MACアドレスによるアクセス制御は、他のセキュリティ対策と組み合わせることが重要です。例えば、パスワードによる認証やファイアウォールと併用することで、より強固なセキュリティを実現できます。ネットワーク構築の際には、規模や求められるセキュリティレベル、運用コストなどを考慮し、最適なセキュリティ対策を組み合わせることが大切です。
メリット | デメリット |
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許可された機器以外からの接続を遮断できるため、セキュリティ強化に繋がる。 |
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