ネットワーク機器の指紋？！MACアドレスを解説

ネットワーク機器の指紋？！MACアドレスを解説

MACアドレスとは？

– MACアドレスとは？インターネットに接続された機器同士が情報をやり取りするためには、それぞれの機器を特定できる識別番号が必要です。その役割を担うのがMACアドレスです。パソコン、スマートフォン、プリンターなど、インターネットに接続できる機器は全てこのMACアドレスを持っています。MACアドレスは機器が工場出荷される際にネットワークカードに焼き付けられており、基本的に変更することはできません。世界中のあらゆる機器に異なる番号が割り振られているため、MACアドレスが重複することはありません。この仕組みによって、ネットワーク上ではどの機器とどの機器が通信しているのかを特定することができます。MACアドレスは12桁の英数字で表記され、前半6桁はメーカーコード、後半6桁は機器固有の番号となっています。メーカーコードを見ればその機器がどこの会社で作られたものなのかが分かります。MACアドレスは個人情報と直接結びつくものではありませんが、セキュリティ上の観点から不用意に公開することは避けるべきです。例えば、公共の無線LANに接続する際などにMACアドレスを隠す機能を利用することで、より安全にインターネットを利用することができます。

MACアドレスの構成

– MACアドレスの構成
MACアドレスは、ネットワーク機器に割り当てられた固有の識別番号で、16進数12桁で表現されます。「0001C1FF801A」のように、コロンで区切られた6つのブロックで構成されています。

最初の3ブロック、つまり前半6桁は「ベンダ識別子」と呼ばれ、ネットワーク機器の製造メーカーに割り当てられています。例えば、「0001C1」は特定のメーカーを示しています。このため、MACアドレスを見れば、その機器がどのメーカーのものであるかを知ることができます。

後半6桁は、メーカーが独自に割り当てる「管理番号」です。これは、同じメーカーの製品であっても、一つ一つ異なる番号が割り当てられます。MACアドレスは、このベンダ識別子と管理番号の組み合わせによって、世界中で一意の番号になるように設計されています。

このように、MACアドレスはネットワーク機器を識別するために非常に重要な役割を果たしており、ネットワーク通信の様々な場面で利用されています。

IPアドレスとの違い

– IPアドレスとの違いインターネットに接続する際に欠かせないMACアドレスですが、似たような役割を持つIPアドレスと混同されることがあります。どちらもネットワーク上で機器を識別するためのものですが、その役割や性質は大きく異なります。IPアドレスは、インターネット上の住所のようなものです。私たちが手紙を送る際に住所を指定するのと同じように、インターネット上でデータを送信する際にも宛先となるIPアドレスが必要です。このIPアドレスは、機器がネットワークに接続する際に割り当てられます。例えば、自宅のインターネット回線を契約すると、プロバイダからIPアドレスが割り当てられます。また、スマートフォンやタブレットなど、外出先で異なるネットワークに接続する機器の場合、接続するたびに異なるIPアドレスが割り当てられます。このように、IPアドレスは固定されたものではなく、ネットワーク構成やプロバイダによって動的に変化する可能性があります。一方、MACアドレスは、ネットワーク機器に割り当てられた固有の番号です。これは、ネットワークカードなどの hardware に直接書き込まれており、原則として変更することはできません。例えるなら、MACアドレスは機器に付けられた名札のようなものです。IPアドレスが住所だとすれば、MACアドレスは名前と言えるでしょう。また、IPアドレスとMACアドレスは、ネットワークの異なる階層で使用されます。IPアドレスは、ネットワーク間の通信を担う「ネットワーク層」で使用され、MACアドレスは、同一ネットワーク内での通信を担う「データリンク層」で使用されます。このように、IPアドレスとMACアドレスは、それぞれ異なる役割を担い、ネットワーク通信を支えています。

MACアドレスの役割

インターネットを始めとする通信網の世界では、情報を正しく届けるために、住所のような役割を果たすIPアドレスと、名札のような役割を果たすMACアドレスの２つが使われています。インターネット上の住所にあたるIPアドレスは、宛先までの道筋を決めるために使われます。一方、MACアドレスは、それぞれの機器を識別する固有の番号であり、直接繋がった機器同士の通信に使われます。
例えば、あなたがウェブサイトを見たい時、あなたの使っている機器は、ウェブサイトの情報を管理する機器に対してデータを送ります。この時、インターネット上の住所であるIPアドレスを使って、データの届け先が決まります。しかし、データは、届け先に直接届くのではなく、途中で幾つかの機器を経由して届けられます。
MACアドレスは、これらの機器間で、データを受け渡す際に、どの機器に渡せばよいかを特定するために使われます。このように、MACアドレスは、インターネット上で情報を正しくやり取りするために、重要な役割を果たしています。

私たちの生活とMACアドレス

普段私たちがインターネットやネットワークを利用する時、MACアドレスという言葉を意識することはほとんどありません。しかし実際には、このMACアドレスが、私たちが普段何気なく利用しているネットワーク通信において、非常に重要な役割を担っています。

MACアドレスとは、ネットワーク機器一つ一つに割り振られた、世界で唯一の識別番号のことです。例えるなら、私たちの住む家に一つずつ住所が割り振られているように、ネットワークの世界でも、それぞれの機器を特定するためにMACアドレスが必要となります。

では、MACアドレスは具体的にどのような場面で活躍しているのでしょうか？例えば、私たちがスマートフォンでインターネットに接続する際、私たちのスマートフォンと、インターネットへの接続を提供する無線LANルーターの間で、データのやり取りが行われます。この時、それぞれの機器を特定し、正しい相手にデータを送受信するために、MACアドレスが利用されています。

このように、MACアドレスは普段私たちが目にすることはありませんが、ネットワークの根底を支え、私たちの生活を陰ながら支える重要な要素の一つなのです。