ファイル共有とは?メリット・種類・セキュリティ対策を紹介
ICTを知りたい
先生、『ファイル共有』って、みんなで同じファイルを見たり、書き換えたりできるってことですよね?
ICT研究家
そうだね。これまでのように、完成する度にファイルを送ったりしなくても、みんなで同じファイルを使えるから便利なんだ。
ICTを知りたい
でも、誰でも自由に書き換えちゃったら、困ることになりませんか?
ICT研究家
いいところに気がついたね。ファイル共有では、誰がファイルを見れるか、書き換えられるかを設定できるものが多いんだ。だから、見せるだけの人、書き換えられる人に分けて管理できるんだよ。
ファイル共有とは。
「コンピューターの言葉で『ファイルをみんなで使う』ということを説明します。『ファイルをみんなで使う』というのは、ひとつのファイルやフォルダを、何台ものコンピューターやたくさんの人で一緒に使うことをいいます。この『ファイルをみんなで使う』を手助けしてくれるサービスを『ファイルみんなで使うサービス』と呼び、そこでみんなで使っているファイルを『みんなで使うファイル』と呼びます。
これまでは、ファイルを誰かに渡したい時は、その人にファイルを送っていました。しかし、『ファイルをみんなで使う』ようにすると、みんなで使うファイルを見たり、書き換えたりできるようになります。
『ファイルをみんなで使う』ようにするには、『ファイルサーバー』や『NAS』と呼ばれる機械を使ったり、『クラウドストレージ』と呼ばれるインターネット上のサービスを使ったりします。
ファイルを見たり、書き換えたりできる人を決めることができるサービスも多くあります。例えば、ファイルを見ることだけできるようにしたり、特定の人だけが書き換えられるようにしたりできます。
みんなで使うファイルを見ることができる人は、いつでも最新のファイルを見ることができるという利点もあります。『ファイルサーバー』や『NAS』を使う場合は、『VPN接続』などが必要な場合もありますが、会社の中でも外でも最新のファイルを見ることができるので、最近は、家で仕事をする人が増えたこともあり、注目されています。
ファイル共有の基礎知識
– ファイル共有の基礎知識ファイル共有とは、複数のコンピューターや利用者間で、同じファイルやフォルダーを共有することを指します。これまでのように、電子メールや記憶媒体を使ってファイルを送受信するのではなく、ネットワークを通じて、指定したファイルやフォルダーへのアクセスを許可する仕組みです。この仕組みによって、複数の利用者が同時に同じファイルを見たり、編集したりすることができるようになります。例えば、複数人で協力して作業を進めるプロジェクトや、社内での情報共有などに役立ちます。ファイル共有の利点として、まず、情報の更新をリアルタイムに共有できる点が挙げられます。従来の方法では、ファイルの更新がある度に、関係者に最新のファイルを送り直す必要がありました。しかし、ファイル共有であれば、常に最新のファイルが共有されている状態なので、このような手間が省けます。また、場所を選ばずにファイルにアクセスできる点もメリットです。インターネットに接続できる環境であれば、会社や自宅など、どこからでも共有ファイルにアクセスできます。さらに、ファイル共有では、アクセス権限を設定することができます。閲覧のみを許可したり、特定の利用者にのみ編集権限を与えたりすることができます。これにより、情報のセキュリティを保ちながら、必要な範囲で情報を共有することが可能になります。このように、ファイル共有は、現代のビジネスにおいて、円滑な情報共有や共同作業を促進するための重要な技術となっています。
項目 | 内容 |
---|---|
定義 | 複数のコンピューターや利用者間で、同じファイルやフォルダーを共有すること |
利点 | – 情報の更新をリアルタイムに共有できる – 場所を選ばずにファイルにアクセスできる – アクセス権限を設定することで、セキュリティを保ちながら情報共有が可能 |
用途 | – 複数人で協力して作業を進めるプロジェクト – 社内での情報共有 – その他、円滑な情報共有や共同作業が必要な場面 |
ファイル共有によるメリット
複数人で作業をする際、情報の共有は欠かせません。その中でも、ファイル共有は業務効率化や安全性の向上に大きく貢献します。
ファイル共有の最大のメリットは、業務を効率化できることです。従来のように、担当者が各自でファイルを作成・管理していると、情報の更新や共有に時間がかかってしまいます。しかし、ファイル共有システムを導入することで、関係者全員が常に最新のファイルにアクセスできるようになります。そのため、情報の修正や更新の手間が省け、業務のスピードアップにつながります。
また、ファイル共有は、データの一元管理を実現する上でも有効です。従来のように、個々のパソコンにファイルを保存していると、どのファイルが最新の情報なのか分からなくなることがあります。しかし、ファイル共有システムを利用すれば、全てのファイルをサーバー上で一括管理することが可能になります。このように、情報を一元管理することで、データの整合性を保ち、混乱を防ぐことができます。
さらに、ファイル共有は、セキュリティの向上にも役立ちます。ファイル共有システムでは、アクセス権限を設定することで、特定のユーザーだけファイルにアクセスできるように制限することができます。また、ファイルの変更履歴を記録することもできるため、万が一問題が発生した場合でも、原因究明を迅速に行うことができます。
メリット | 説明 |
---|---|
業務効率化 | – 関係者全員が常に最新のファイルにアクセスできる – 情報の修正や更新の手間が省ける |
データの一元管理 | – 全てのファイルをサーバー上で一括管理 – データの整合性を保ち、混乱を防ぐ |
セキュリティの向上 | – アクセス権限の設定で特定ユーザーだけアクセス可能 – ファイルの変更履歴を記録し、原因究明を迅速化 |
ファイル共有の種類
業務で利用するファイルや資料を、複数人で共有することはよくあります。このファイル共有を実現する方法には、いくつかの種類があります。大きく分けて、自社の設備内に機器を設置して利用するオンプレミス型と、インターネットを経由してサービスを利用するクラウド型の二つがあります。
オンプレミス型でファイル共有を行う場合、従来は「ファイルサーバー」と呼ばれる機器を社内に設置することが一般的でした。ファイルサーバーに保存されたファイルは、社内ネットワークに接続されたパソコンからアクセスすることができます。そのため、機密性の高い情報や、容量の大きいデータを扱う場合に適しています。最近では、ファイルサーバーよりも導入や管理が容易な「NAS」と呼ばれる機器も普及しています。
一方、クラウド型でファイル共有を行う場合は、「クラウドストレージ」と呼ばれるサービスを利用します。クラウドストレージは、インターネットに接続できる環境であれば、どこからでもアクセスすることが可能です。そのため、外出先や自宅など、場所を選ばずにファイル共有を行いたい場合に適しています。近年では、テレワークの普及に伴い、クラウドストレージを利用したファイル共有が一般的になりつつあります。
このように、ファイル共有にはいくつかの種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。自社の環境や利用シーンに応じて、最適な方法を選択することが重要です。
種類 | 方法 | メリット | デメリット | 適するケース |
---|---|---|---|---|
オンプレミス型 | ファイルサーバー | – 機密性の高い情報や容量の大きいデータの扱いに適している – 社内ネットワークに接続されたパソコンからのみアクセスが可能 |
– 導入や管理にコストがかかる場合がある – 社外からのアクセスが制限される |
– 機密性の高い情報や、容量の大きいデータを扱う場合 |
NAS | – ファイルサーバーよりも導入や管理が容易 – 比較的安価に導入できる |
– ファイルサーバーと比較して機能が限定的 – セキュリティリスクはファイルサーバーと同様 |
– 比較的小規模なファイル共有 | |
クラウド型 | クラウドストレージ | – インターネットに接続できる環境であれば、どこからでもアクセス可能 – サービスによっては、容量無制限で利用できる |
– インターネット環境がないと利用できない – サービス提供者のセキュリティ対策に依存する |
– 外出先や自宅など、場所を選ばずにファイル共有を行いたい場合 |
ファイル共有とセキュリティ対策
情報通信技術の進化に伴い、ファイル共有は企業活動や私生活において欠かせないものとなりました。インターネットを通じて簡単にファイルをやり取りできるため、業務効率化や情報共有の促進に大きく貢献しています。しかしながら、その利便性の裏には、セキュリティ上のリスクが潜んでいることも事実です。
ファイル共有では、重要な情報を含むファイルがネットワーク上をやり取りされるため、第三者による不正アクセスや情報漏洩のリスクが常に付きまといます。そのため、ファイル共有を行う際には、適切なセキュリティ対策を講じることが必要不可欠です。
具体的には、アクセス権限の設定が重要です。共有ファイルへのアクセスを許可するユーザーを限定し、閲覧、編集、削除といった操作権限を適切に設定することで、不正アクセスのリスクを低減できます。また、パスワードの強化も重要です。推測されやすいパスワードの使用は避け、定期的なパスワードの変更を心がけましょう。
さらに、アクセスログの監視も有効な対策です。誰がいつどのファイルにアクセスしたかを記録し、定期的に確認することで、不正アクセスの早期発見に繋がります。
ファイルサーバーやNAS製品を利用する場合は、VPN接続など、セキュアな通信環境を構築することが重要です。データの暗号化やアクセス制御などの機能を持つセキュリティ対策ソフトの導入も有効です。
また、利用するサービスのセキュリティ機能や信頼性についても、事前に確認することが大切です。第三者機関によるセキュリティ認証の取得状況や、過去のセキュリティ事故の有無などを参考に、信頼できるサービスを選びましょう。
適切なセキュリティ対策を施すことで、安全にファイル共有の利便性を享受することができます。
メリット | リスク | 対策 |
---|---|---|
業務効率化、情報共有の促進 | 不正アクセス、情報漏洩 | アクセス権限の設定、パスワードの強化、アクセスログの監視、セキュアな通信環境の構築(VPN接続など)、セキュリティ対策ソフトの導入、信頼できるサービスの利用 |