ECサイトとは？仕組みと種類、ビジネスへの影響を解説
ICTを知りたい
先生、ECってインターネットで買い物ができるって意味ですよね？
ICT研究家
概ね合っています。インターネットを使ってモノやサービスを売ったり買ったりすることを指します。従来の通信販売とはどう違うのか、説明できますか？
ICTを知りたい
通信販売はカタログを見て、電話やハガキで注文するイメージです。ECはパソコンやスマホで注文できます！
ICT研究家
その通りです！ECはカタログや注文もインターネット上で行うところが大きく違いますね。では、ECにはどんな種類があるか、分かりますか？
ECとは。
インターネットを使ったモノやサービスの売買を「電子商取引」と言い、略して「EC」と呼びます。インターネット通販もその一つです。従来の通信販売は、紙のカタログを見て電話やハガキで注文し、商品を届けてもらう方法でした。一方、ECはカタログを見たり、注文したりする作業をすべてインターネット上で行います。お店を持つ必要がないので、場所代などの費用を抑えられ、地方に住んでいても商品を売ったり買ったりできる利点があります。ECは、大きく分けて企業間取引、企業と消費者間の取引、個人間取引の三つに分けられます。企業間取引は、企業向けのインターネット上の買い物サイトなどで、材料や部品、企業が使うコンピューターのサービスなどの取引に使われます。企業と消費者間の取引は、企業が商品やサービスを消費者に販売するもので、有名なインターネット通販サイトや、たくさんの店が集まったインターネット上の商店街などがこれにあたります。個人間取引は、個人がインターネット上で物を売買するもので、インターネット上のオークションやフリーマーケットアプリ、個人が特技を売買するサービスなどが該当します。国内のEC市場は全体的に拡大しており、従来は実際のお店で商品を販売していた事業者もECに参入しています。地方にいながらにして全国に商品を販売できるECは、まさに小売業における革命と言えるでしょう。
ECサイトの定義
ECサイトとは、「電子商取引」を意味する「Electronic Commerce」の略語であるECを、インターネット上で実現したサイトのことです。インターネットを通じて商品やサービスの売買や契約を行うことができる仕組みを提供しています。ECサイトは、従来の通信販売と比べて、いくつかの点で大きな違いがあります。
従来の通信販売では、商品カタログを請求して商品を選び、電話やハガキなどで注文した後、銀行振込や郵便振替で支払いを行うのが一般的でした。一方、ECサイトでは、これらのすべてのプロセスがインターネット上で完結します。 つまり、消費者は自宅や外出先など、場所を選ばずにインターネットに接続できる環境さえあれば、いつでもどこでも商品の閲覧から購入、支払いまでを済ませることができるのです。
ECサイトは、消費者にとって大変便利なだけでなく、企業にとっても多くのメリットがあります。例えば、実店舗を持たずに事業を展開できるため、店舗の賃料や人件費などのコストを大幅に削減することができます。また、インターネットを通じて世界中の消費者に商品を販売することができるため、販路の拡大にもつながります。
さらに、ECサイトでは、顧客の購買履歴や行動履歴などのデータを収集・分析することで、顧客のニーズに合わせた商品開発やマーケティング活動を行うことも可能になります。
| 項目 | 従来の通信販売 | ECサイト |
|---|---|---|
| 商品選び | 商品カタログを請求 | インターネット上で閲覧 |
| 注文方法 | 電話、ハガキなど | インターネット上で注文 |
| 支払い方法 | 銀行振込、郵便振替など | インターネット上で決済 |
| 場所 | – | いつでもどこでも(インターネット接続環境が必要) |
| メリット(企業) | – | – コスト削減(店舗賃料、人件費など) – 販路拡大 – データ活用(顧客ニーズ分析、マーケティング) |
ECサイトの種類
– 電子商店街の種類インターネットを通じて商品やサービスを売買できる電子商店街は、誰を対象にするかによって、大きく３つの種類に分けられます。一つ目は、企業間取引を行う「企業間電子商取引（BtoB）」です。この種類の電子商店街は、企業が仕入れや販売を行う際に利用されます。例えば、事務用品や原材料などを扱うサイトが挙げられます。企業間電子商取引では、一度の取引で大量の商品が売買されることが多く、取引金額も大きくなる傾向があります。二つ目は、企業が消費者に商品やサービスを販売する「企業対消費者間電子商取引（BtoC）」です。これは、私たちが最もよく利用する電子商店街の形と言えるでしょう。書籍や家電、衣料品など、様々な商品を取り扱う総合的な電子商店街や、特定の分野に特化した専門店などがあります。三つ目は、個人間で商品を売買する「消費者間電子商取引（CtoC）」です。古着や中古の家電など、個人間で不用品を売買する際に利用されることが多いです。近年では、手作り作品やアンティークなど、個性的な商品を販売する場としても注目されています。このように、電子商店街は様々な種類があり、それぞれの特徴に合わせて利用されています。企業は自社のビジネスモデルや顧客層に最適な電子商店街を選択することが重要です。
ECサイトのメリット
– ECサイトのメリット実店舗を構えることなくインターネット上で商品を販売できるECサイトは、従来の小売業と比べて様々な利点があります。まず、店舗を持たないため、賃料や光熱費といった固定費を大幅に抑えることができます。実店舗の場合、立地や店舗の広さによって多額の費用が発生しますが、ECサイトではそれらのコストを削減できるため、より多くの利益を確保できる可能性があります。また、人件費の削減も大きなメリットです。実店舗では販売員やレジ係など多くの従業員が必要となりますが、ECサイトではシステムが注文受付や決済処理を自動で行うため、少人数で運営することが可能です。人件費の削減は、特に人材確保が難しい現代において大きなメリットと言えるでしょう。さらに、ECサイトはインターネットを通じて全国、そして世界中の顧客にアプローチできる点も魅力です。実店舗では商圏内の顧客しかターゲットにできませんが、ECサイトは地理的な制限なくビジネスを展開できます。そのため、より多くの顧客を獲得できる可能性を秘めていると言えるでしょう。加えて、ECサイトは24時間365日いつでも注文を受け付けられるため、顧客は自分の都合の良い時間にいつでも買い物を楽しむことができます。これは、忙しい現代人にとって大きなメリットです。実店舗のように営業時間の制約がないため、顧客満足度向上にも繋がります。このように、ECサイトには従来の小売業にはない多くのメリットが存在します。コスト削減、顧客獲得の拡大、顧客の利便性向上など、ECサイトはビジネスを成長させるための大きな可能性を秘めていると言えるでしょう。
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 固定費削減 | 店舗を持たないため、賃料や光熱費を抑えることができる。 |
| 人件費削減 | システム化により、少人数での運営が可能。 |
| 顧客ターゲットの拡大 | インターネットを通じて、全国・世界中の顧客にアプローチ可能。 |
| 24時間365日営業 | 顧客はいつでも好きな時間に注文可能。 |
ECサイトの事例
– ECサイトの事例
インターネットを通じて商品やサービスを売買できるECサイトは、様々な業界で導入が進んでいます。
例えば、日々の生活に必要な衣料品や日用品を取り扱うAmazonは、ECサイトの代表的な存在と言えるでしょう。他にも、家電製品に特化したヨドバシカメラや、旅行プランを比較検討できるじゃらんnetなど、多種多様な商品やサービスがECサイトを通じて提供されています。
近年では実店舗と連携したサービスを提供するECサイトも増えています。飲食店がお店の味をご自宅でも楽しめるようにとテイクアウト注文を受けたり、病院が待ち時間の短縮や感染症対策としてオンライン診療を取り入れるなど、ECサイトは私たちの生活に欠かせないものになりつつあります。
このようにECサイトは、消費者にとって便利で手軽な購買手段であると同時に、企業にとっては販路拡大や顧客との新たな接点を生み出す有効な手段と言えるでしょう。
| ECサイトの種類 | 例 | サービス内容 |
|---|---|---|
| 総合通販サイト | Amazon | 衣料品、日用品など幅広い商品を販売 |
| 専門通販サイト | ヨドバシカメラ じゃらんnet |
家電製品に特化 旅行プランの比較検討 |
| 実店舗連携型サイト | 飲食店 病院 |
テイクアウト注文 オンライン診療 |
ECサイトの将来展望
インターネットを通じて商品やサービスを売買できる電子商取引(EC)サイトは、私たちの生活に欠かせないものとなりつつあります。今後も、このEC市場は成長を続けると予想され、その変化は私たちの生活にさらに大きな影響を与えるでしょう。
特に、スマートフォンやタブレット端末の普及は、EC市場に大きな変化をもたらすと考えられます。外出先でも手軽にインターネットに接続し、商品を購入することが当たり前になり、いつでもどこでも買い物を楽しめるようになります。このため、今後もモバイルEC市場は大きく成長すると見込まれています。
また、人工知能(AI)やビッグデータといった最新技術の活用も、ECサイトの進化を加速させるでしょう。膨大な顧客データの分析によって、顧客一人ひとりのニーズに合わせた商品やサービスの提供が可能になり、顧客体験の向上に繋がると期待されています。さらに、業務の自動化や効率化も進むことで、よりスピーディーで質の高いサービス提供が可能になるでしょう。
このように、ECサイトは、今後も消費者の購買行動や企業のビジネスモデルに大きな影響を与え続け、私たちの生活をより豊かで便利な方向へ導いてくれるでしょう。
