デジタルネイティブ:ネットと共に育つ世代
ICTを知りたい
先生、『デジタルネイティブ』ってよく聞くけど、具体的にどういう人のことを指すのですか?
ICT研究家
良い質問だね。『デジタルネイティブ』とは、小さい頃からインターネットやパソコンが身近にある環境で育ってきた世代のことを言うんだよ。
ICTを知りたい
なるほど。じゃあ、僕たちみたいな世代はみんな『デジタルネイティブ』ってことですか?
ICT研究家
そうだね。日本では、諸説あるけど、だいたい1990年代半ば以降に生まれた君たちの世代は『デジタルネイティブ』に当てはまることが多いかな。
デジタルネイティブとは。
「情報通信技術に関係する言葉である『デジタルネイティブ』について説明します。『デジタルネイティブ』とは、学生の頃からインターネットやパソコンが身近にある環境で育ってきた世代のことを指します。色々な考え方がありますが、日本では、会社でインターネットが使われ始めた1990年代半ばより後に生まれた世代を『デジタルネイティブ』に含めることが多いです。これらの世代は『ネット世代』と呼ばれることもあります。ちなみに、日本ではあまり使われませんが、大人になってから情報技術に触れるようになった世代は『デジタルイミグラント』(イミグラントは移民という意味です)と呼ばれます。
デジタルネイティブとは
– デジタルネイティブとは生まれたときからインターネットやパソコンが存在する環境で育ってきた世代を、私たちは「デジタルネイティブ」と呼びます。2000年以降に生まれた彼らにとって、インターネットやデジタル機器は、まるで空気や水のように、当たり前に存在するものです。幼い頃からスマートフォンやタブレットに触れ、インターネットを通じて世界中の情報に触れたり、遠く離れた友人とコミュニケーションを取ったりすることは、彼らにとってごく日常的な行為です。まるで母国語を話すように、抵抗なく自然にデジタル技術を使いこなすことから、「ネイティブ」という言葉が使われています。従来の世代であれば、パソコンやインターネットの使い方を学習する必要がありましたが、デジタルネイティブは、そのような段階を踏むことなく、直感的にデジタル技術を理解し、使いこなします。そのため、彼らは従来の世代とは異なる価値観や行動様式を持つと言われています。例えば、彼らはインターネットを通じて膨大な情報に簡単にアクセスできるため、必要な情報を効率的に収集することに長けています。また、ソーシャルメディアを通じて、自分の考えや情報を発信することに抵抗がなく、積極的に自己表現を行います。デジタルネイティブは、これからの社会を担う世代です。彼らのデジタル技術に対する高いリテラシーや柔軟な発想は、社会に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。
特徴 | 詳細 |
---|---|
定義 | 生まれた時からインターネットやパソコンが存在する環境で育ってきた世代 (2000年以降生まれ) |
デジタル機器との関係性 | 空気や水のように、当たり前に存在するものとして認識 幼い頃からスマートフォンやタブレットに慣れ親しんでいる |
デジタル技術への習熟度 | 母国語を話すように、抵抗なく自然にデジタル技術を使いこなす |
情報収集能力 | インターネットを通じて膨大な情報に簡単にアクセスできるため、必要な情報を効率的に収集することに長けている |
自己表現の特徴 | ソーシャルメディアを通じて、自分の考えや情報を発信することに抵抗がなく、積極的に自己表現を行う |
社会への影響力 | これからの社会を担う世代であり、デジタル技術に対する高いリテラシーと柔軟な発想が社会に大きな変化をもたらす可能性を秘めている |
デジタルネイティブの誕生
日本では、1990年代半ば以降に生まれた世代がデジタルネイティブと呼ばれています。この時期は、まさに情報通信技術が爆発的に普及し始めた時代と重なります。1995年に発売されたWindows95は、それまでのパソコン操作を大きく変え、一般家庭への普及を加速させました。また、同時期に商用インターネットが普及し始めたことも、大きな転換点となりました。
この時期に生まれた子供たちは、物心つく前からパソコンやインターネットが当たり前に存在する環境で育ちました。そのため、彼らはデジタル機器やインターネットを、特別なものとして意識することなく、ごく自然に使いこなします。まるで、生まれたときから日本語を話すように、デジタル技術を操る世代、それがデジタルネイティブなのです。
デジタルネイティブは、従来の世代とは異なる価値観や行動様式を持つと言われています。例えば、彼らは情報を収集する際に、インターネット検索を駆使し、新聞やテレビなどの従来型メディアに頼ることは少なくなっています。また、コミュニケーション手段も、電子メールやSNSが中心で、電話や手紙を使うことは稀です。このように、デジタルネイティブは、デジタル技術と共に進化した、全く新しい世代と言えるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
世代 | 1990年代半ば以降に生まれた世代 |
名称 | デジタルネイティブ |
背景 | 情報通信技術の爆発的な普及 – Windows95の発売 (1995年) – 商用インターネットの普及 |
特徴 | – 物心ついた時からパソコンやインターネットが当たり前に存在する環境で育つ – デジタル機器やインターネットを自然に使いこなす – インターネット検索を駆使して情報を収集 – 電子メールやSNSを主なコミュニケーション手段として利用 |
デジタルネイティブの特徴
– デジタルネイティブの特徴デジタルネイティブは、生まれた時からインターネットやデジタル技術が身近に存在する環境で育ってきた世代を指します。彼らは従来の世代とは異なる価値観や行動様式を持つと言われ、現代社会においても大きな影響力を持つ存在になりつつあります。デジタルネイティブの大きな特徴の一つに、卓越した情報収集能力と処理能力が挙げられます。彼らは幼い頃からインターネットに接続し、膨大な情報に瞬時にアクセスすることに慣れているため、必要な情報を効率的に探し出し、大量の情報を素早く処理することができます。従来の世代のように、辞書や百科事典で時間をかけて調べるといった習慣は、彼らにはあまり見られません。また、デジタルネイティブはコミュニケーション能力の高さも持ち合わせています。彼らはSNSなどを介して常に誰かと繋がっていることに抵抗がなく、むしろそれを自然なことだと捉えています。そのため、メールやチャットツールなどを用いた円滑なコミュニケーションを得意とし、現実世界だけでなく、オンライン上でも良好な人間関係を築くことが可能です。しかし、デジタルネイティブだからといって、誰もが高度な情報技術を使いこなせるわけではありません。彼らの中にも、情報リテラシーやコミュニケーション能力に課題を持つ者がいることは認識しておく必要があります。
特徴 | 詳細 |
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情報収集・処理能力 | インターネットやデジタル技術に慣れ親しんでおり、必要な情報を効率的に探し出し、大量の情報を素早く処理することができる。 |
コミュニケーション能力 | SNSなどを介したコミュニケーションに抵抗がなく、メールやチャットツールなどを用いた円滑なコミュニケーションを得意とする。 |
注意点 | デジタルネイティブ世代の中にも、情報リテラシーやコミュニケーション能力に課題を持つ者がいる。 |
デジタルネイティブと社会
インターネットやスマートフォンなどのデジタル技術が当たり前に存在する時代に生まれ育ったデジタルネイティブ世代は、社会に新たな価値観や革新をもたらす存在として、大きな期待が寄せられています。
彼らは、従来の常識にとらわれず、自由な発想で、今までにない技術やサービスを生み出す可能性を秘めています。
例えば、従来の縦割りの組織構造や古い慣習に疑問を抱き、年齢や経験に関係なく、個々の能力やアイデアを重視するなど、社会の仕組みそのものを変えていく可能性も秘めていると言えるでしょう。
また、デジタルネイティブ世代は、インターネットを通じて世界中の人々と容易につながることができるため、グローバルな視野を自然と身につけている場合が多いです。
彼らは、多様な文化や価値観を受け入れる柔軟性も持ち合わせており、国際社会においても、国境を越えた共通の課題解決や新たな文化交流の促進など、活躍が期待されています。
しかし、デジタルネイティブ世代が、その潜在能力を最大限に発揮し、社会に貢献していくためには、教育機関や企業、そして社会全体が、彼らの価値観や行動様式を理解し、受け入れるための環境作りが重要となります。
特徴 | 内容 | 期待される役割 |
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価値観・行動様式 | – 従来の常識にとらわれない自由な発想 – 年齢や経験よりも個々の能力やアイデアを重視 |
– 新しい技術やサービスを生み出す – 社会の仕組みそのものを変革する |
国際性 | – インターネットを通じて世界中の人々とつながり、グローバルな視野を持つ – 多様な文化や価値観を受け入れる柔軟性を持つ |
– 国境を越えた共通の課題解決 – 新たな文化交流の促進 |
実現のために必要なこと | – 教育機関、企業、社会全体が彼らの価値観や行動様式を理解し、受け入れる環境を作る | – デジタルネイティブ世代が潜在能力を最大限に発揮し、社会に貢献する |
デジタルネイティブとデジタルイミグラント
近年、生まれた時からインターネットやコンピューターが身近にある環境で育った世代を指す「デジタルネイティブ」という言葉が一般的になりました。一方で、このようなデジタル技術が普及した後に大人になった世代は「デジタルイミグラント」と呼ばれることがあります。
デジタルイミグラントは、デジタルネイティブとは異なり、幼い頃から自然とデジタル技術に触れてきたわけではありません。そのため、パソコンやスマートフォン、インターネットなどを使いこなすまでに、時間や努力が必要になることがあります。しかし、デジタルイミグラントは、学習意欲が高く、経験を通して新しい技術を習得しようと積極的に取り組む傾向があります。
デジタルネイティブとデジタルイミグラントでは、デジタル技術との関わり方が大きく異なるため、考え方や行動様式にも違いが見られることがあります。例えば、デジタルネイティブは、直感的に情報を処理することに長けており、複数の情報を同時に処理することに抵抗が少ない傾向があります。一方、デジタルイミグラントは、段階的に情報を処理することを得意とし、一つのことに集中して取り組むことを好みます。
デジタル技術が進化し続ける現代社会において、デジタルネイティブとデジタルイミグラントがお互いの強みを生かし、協力していくことが重要です。
項目 | デジタルネイティブ | デジタルイミグラント |
---|---|---|
定義 | 生まれた時からインターネットやコンピューターが身近にある環境で育った世代 | デジタル技術が普及した後に大人になった世代 |
デジタル技術への態度 | 自然とデジタル技術に触れてきた | 使いこなすまでに時間や努力が必要 |
学習意欲 | – | 学習意欲が高く、新しい技術を習得しようと積極的に取り組む傾向 |
情報処理の特徴 | 直感的に情報を処理し、複数の情報を同時に処理することに抵抗が少ない | 段階的に情報を処理し、一つのことに集中して取り組むことを好む |