場所を選ばず仕事ができる?デスクトップ仮想化とは

場所を選ばず仕事ができる?デスクトップ仮想化とは

ICTを知りたい

先生、「デスクトップ仮想化」って、どういう意味ですか?

ICT研究家

簡単に言うと、パソコンの中身を、サーバーという大きなコンピューターで動かす技術のことだよ。
そうすると、自分のパソコンじゃなくても、他のパソコンやタブレットで、自分のパソコンと同じように使えるんだ。

ICTを知りたい

へえー、面白そう!でも、なんでそんなことをする必要があるんですか?

ICT研究家

いい質問だね!例えば、会社で重要なデータを使いたい時に、自分のパソコンにデータを入れて持ち歩くのは危険だよね?
でも、デスクトップ仮想化なら、データはサーバーにあるから安全なんだ。それに、場所を選ばずに仕事ができるというメリットもあるんだよ。

デスクトップ仮想化とは。

「情報通信技術に関連して『デスクトップ仮想化』という言葉があります。これは、パソコンの画面表示や操作環境を、サーバーと呼ばれるコンピューター上で動かす仕組みのことです。『利用者側仮想化』や『仮想デスクトップ基盤』と呼ばれることもあります。この技術を使うと、パソコンの環境を別のコンピューターやタブレット端末に映し出すことができます。そのため、いつでもどこでも、いつもと同じようにパソコンを使うことができるようになります。」

デスクトップ仮想化の概要

デスクトップ仮想化の概要

– デスクトップ仮想化の概要デスクトップ仮想化とは、普段私たちが使っているパソコンのデスクトップ環境、つまりアイコンが並んだ画面やアプリケーションなどを、サーバーの仮想マシン上で動作させる技術のことです。 例えるなら、パソコンの中身だけを遠く離れたサーバーの部屋に預けておいて、インターネットを通じてその部屋にある自分のパソコンの中身を操作するようなイメージです。従来のパソコンは、本体にOSやアプリケーションなどのソフトウェアをインストールして利用していました。しかし、デスクトップ仮想化では、これらのソフトウェアはすべてサーバー側で管理されます。 利用者は、手元のパソコンやタブレットなどの端末からネットワークを通じてサーバーにアクセスし、仮想化された自分のデスクトップ環境を利用します。この技術の最大のメリットは、場所を選ばずに自分のパソコン環境で作業できるようになることです。 会社のパソコンを持ち帰らずに自宅から仕事ができるテレワークや、出先から必要な資料にアクセスするモバイルワークなどを実現する上で、非常に有効な手段となります。 また、セキュリティ面でも優れており、情報漏えい対策としても期待されています。

項目 内容
概要 パソコンのデスクトップ環境をサーバーの仮想マシン上で動作させる技術
従来のパソコン 本体にOSやアプリケーションをインストールして利用
デスクトップ仮想化 OSやアプリケーションはサーバー側で管理、利用者は端末からアクセス
メリット 場所を選ばずに作業可能(テレワーク、モバイルワーク)、セキュリティ面でも優れている

クライアント仮想化との違いは?

クライアント仮想化との違いは?

– クライアント仮想化との違いは?

パソコンの環境を仮想化するという点で、「デスクトップ仮想化」はしばしば「クライアント仮想化」と同じものとして扱われることがあります。確かに、どちらも私たちが普段使うパソコンの環境を仮想的に作り出す技術ですが、厳密に言うと両者には違いがあります。

クライアント仮想化は、パソコン全体を丸ごと仮想化してしまう技術です。パソコンのOSからアプリケーション、データに至るまで、すべてサーバー側で処理されます。一方、デスクトップ仮想化は、パソコンのデスクトップ環境、つまり私たちが目にする画面やアプリケーションだけに焦点を当てて仮想化を行います。

具体的に言うと、デスクトップ仮想化では、パソコンの基本ソフト(OS)やデバイスドライバーなどは、今まで通り自分のパソコン上で動作します。その上で動くアプリケーションやデータだけが、ネットワークを介してサーバー側で処理されるのです。つまり、デスクトップ仮想化は、クライアント仮想化の一部分だけを切り出して仮想化していると言えます。

項目 クライアント仮想化 デスクトップ仮想化
仮想化の対象 パソコン全体(OS、アプリケーション、データ) デスクトップ環境(画面、アプリケーション)
OSやデバイスドライバーの動作場所 サーバー側 自分のパソコン
処理場所 サーバー側 アプリケーションやデータはサーバー側、OSなどは自分のパソコン

VDI(ブイディーアイ)って?

VDI(ブイディーアイ)って?

– ブイディーアイってなに?

ブイディーアイとは、仮想デスクトップ基盤と呼ばれる技術の略称で、一人ひとりのパソコン環境を仮想化し、データセンターなどのサーバー上に集約する仕組みです。

従来のパソコン作業では、資料作成やソフトの利用など、あらゆる作業がパソコン本体に依存していました。しかし、ブイディーアイを導入すると、これらの作業環境がサーバー上に作られた仮想デスクトップに移ります。利用者は、あたかも自分のパソコンで作業しているかのように、この仮想デスクトップにアクセスして業務を行います。

この技術の最大のメリットは、場所を選ばずに仕事ができるようになることです。会社のパソコンはもちろん、自宅のパソコンやタブレット端末からでも、安全な接続環境さえあれば、サーバー上に保存された自分のデスクトップ環境にアクセスできます。

また、情報漏えい対策の強化という点も見逃せません。重要なデータはすべてサーバー上で管理されるため、万が一パソコンが盗難に遭っても、情報漏えいのリスクを大幅に抑えることができます。さらに、システム管理の効率化、運用コストの削減といった効果も期待できます。

このように、ブイディーアイは、働き方改革やセキュリティ対策の観点から、多くの企業で注目を集めている技術と言えるでしょう。

項目 内容
定義 仮想デスクトップ基盤の略称。パソコン環境を仮想化し、サーバー上に集約する仕組み。
メリット – 場所を選ばずに仕事ができる
– 情報漏えい対策の強化
– システム管理の効率化
– 運用コストの削減
特徴 – データはサーバー上で管理される
– 利用者は仮想デスクトップにアクセスして業務を行う
従来との違い 従来はパソコン本体に作業環境が依存していたが、VDIではサーバー上の仮想デスクトップになる。

いつでもどこでも仕事ができる環境に

いつでもどこでも仕事ができる環境に

近年、働き方改革の広がりとともに、『いつでもどこでも仕事ができる環境』が求められています。従来のオフィスに出勤して業務を行うスタイルでは、場所や時間に縛られることが多く、柔軟な働き方が難しいという側面がありました。
そうした中で注目されているのが、デスクトップ仮想化という技術です。
デスクトップ仮想化とは、簡単に言うと、あたかも会社のパソコンを使っているような環境を、別の場所にあるパソコンや端末上で実現する技術です。
この技術の最大のメリットは、場所にとらわれず、自分の好きな場所で仕事ができるようになることです。会社のパソコンはもちろん、自宅のパソコンや外出先で使うタブレット端末など、インターネットに接続できる環境さえあれば、どこからでも自分のデスクトップ環境にアクセスし、普段と変わらない環境で仕事をすることができます。
また、時間にとらわれない働き方も実現可能です。早朝や深夜など、自分の集中しやすい時間帯に作業したり、空いた時間に業務を進めたりすることが容易になります。
さらに、災害時など、会社に出社できない状況においても、自宅など安全な場所から業務を継続できるという点も大きなメリットと言えるでしょう。

従来の働き方 デスクトップ仮想化による働き方
場所や時間に縛られる 場所を選ばず、好きな場所で仕事ができる
時間にとらわれた働き方 自分の集中しやすい時間帯に作業できる
災害時など、会社に出社できない場合は業務ができない 災害時でも、安全な場所から業務を継続できる

セキュリティの強化にもつながる

セキュリティの強化にもつながる

従来の業務用パソコン環境では、重要なデータが端末側に保存されることが多く、紛失や盗難による情報漏えいのリスクが常に付きまとっていました。しかし、デスクトップ仮想化では、データは全てサーバー側で集中管理されるため、端末の紛失や盗難が発生した場合でも、情報漏えいのリスクを大幅に抑えることができます。
また、従業員一人ひとりに応じて、利用できるアプリケーションやアクセス可能なデータの種類を細かく設定することも可能です。例えば、特定のプロジェクトに関わる担当者にのみ、必要なデータへのアクセス権を付与するといった設定も容易に行えます。このように、アクセス権限を適切に管理することで、内部不正による情報漏えいを防ぐ効果も期待できます。
さらに、近年増加しているサイバー攻撃の脅威に対しても、デスクトップ仮想化は有効な対策となります。端末側には最小限のデータしか保存されないため、万が一マルウェアに感染した場合でも、被害を最小限に抑えることができます。このように、デスクトップ仮想化は、企業にとって重要な情報資産を様々な脅威から守る、強力なセキュリティ対策と言えるでしょう。

特徴 メリット
データの集中管理 – 端末紛失・盗難時の情報漏えいリスク抑制
– アクセス権限設定による内部不正対策
アクセス権限の細分化 – プロジェクトや役割に応じたデータアクセス制御
端末データの最小化 – マルウェア感染時の被害最小限化