インタプリタとは?仕組みとメリット・デメリットを解説

インタプリタとは?仕組みとメリット・デメリットを解説

ICTを知りたい

先生、『インタプリタ』って言葉が出てきたのですが、どういう意味ですか?

ICT研究家

『インタプリタ』は、人間が書いたプログラムをコンピュータが理解できる言葉に翻訳しながら、一行ずつ実行してくれる便利な道具のことだよ。例えば、日本語を英語に翻訳しながら話す通訳者みたいなものだね。

ICTを知りたい

なるほど!翻訳しながら実行してくれるんですね。便利そうですが、何かデメリットはありますか?

ICT研究家

いいところに気がついたね。一行ずつ翻訳しながら実行するので、まとめて翻訳してから実行する場合と比べると処理速度が遅くなってしまうことがあるんだ。

インタプリタとは。

「コンピュータの専門用語で『インタプリタ』というものがあります。これは、プログラムの命令をコンピュータが理解できる言葉に翻訳しながら、一つずつ実行していく方法のことです。『インタプリタ』は、英語で『通訳者』という意味を持ちます。

この方法で動くプログラミング言語には、JavaScriptやPython、Ruby、PHP、BASIC、Lispなどがあります。

インタプリタは、プログラムを一行ずつ確認しながら実行できるので、プログラムが完成していなくても、どこまで動いているかを確認することができます。そのため、プログラムを作りながら動作を確認し、間違っている箇所を見つけやすいという利点があります。

しかし、一行ずつ翻訳と実行を繰り返すため、プログラム全体の実行速度が遅くなってしまうという欠点もあります。

インタプリタを使うためには、プログラムの言語に対応したインタプリタが、コンピュータにインストールされている必要があります。

インタプリタの役割

インタプリタの役割

– インタプリタの役割コンピュータは、人間の指示を理解して様々な処理を行うことができる便利な機械ですが、そのままでは人間が普段使っている言葉や計算式を理解することはできません。 コンピュータが理解できるのは、電気信号のオンとオフに対応する「0」と「1」の数字の列のみです。これは「機械語」と呼ばれ、コンピュータを動かすための最も基本的な命令文となっています。しかし、人間が「0」と「1」の羅列だけで複雑なプログラムを作るのは非常に困難です。そこで登場するのが、「プログラミング言語」と「インタプリタ」です。プログラミング言語は、人間が理解しやすい英単語や記号を用いてプログラムを記述できるようにした言語です。そして、インタプリタは、プログラミング言語で書かれたプログラムを、コンピュータが理解できる機械語に翻訳する「通訳者」のような役割を担います。インタプリタは、プログラムを1行ずつ順番に読み込み、それを機械語に変換しながら、コンピュータに実行させます。 翻訳と実行を同時に行うため、プログラムを実行しながらエラーを発見し、修正することができるという利点があります。 このように、インタプリタは、人間が書いたプログラムをコンピュータが理解し、実行するための橋渡しとして、重要な役割を担っているのです。

インタプリタの役割

インタプリタの仕組み

インタプリタの仕組み

– インタプリタの仕組み

インタプリタは、人間が外国語の文章を読む際に辞書を用いるように、プログラムのソースコードを一行ずつ解釈し、コンピュータが理解できる形に変換して実行します。

具体的には、まずインタプリタはプログラムのソースコードを上から一行ずつ読み込みます。次に、読み込んだ一行を解析し、コンピュータが理解できる機械語へと翻訳します。そして翻訳された機械語はすぐに実行されます。

このように、インタプリタは翻訳と実行を同時に行いながら、一行ずつ処理を進めていきます。このため、プログラム全体を事前に機械語に変換する必要がありません。

このインタプリタ方式のメリットは、プログラムの修正が容易であるという点です。なぜなら、プログラムの一部を変更した場合でも、変更箇所だけを翻訳し直せばよいためです。これは、プログラム全体を事前に機械語に変換する必要があるコンパイラ方式と比べて大きな利点と言えるでしょう。

インタプリタの仕組み

インタプリタのメリット

インタプリタのメリット

プログラムを実行する際、コンピュータが理解できる言葉に翻訳する必要があります。この翻訳を逐次行いながらプログラムを実行するのがインタプリタです。インタプリタ方式の大きな利点は、プログラム開発の効率性が高いという点にあります。プログラムを一行ずつ翻訳し実行するため、エラーが発生した場合、すぐにその場所を特定できます。これは、バグの発見と修正を容易にするだけでなく、プログラムの挙動を理解しながら開発を進めることができるという点で、特に初心者にとって大きなメリットと言えるでしょう。
また、インタプリタは、異なるコンピュータ環境でも動作するように設計されていることが多いです。これは、プログラムを実行するコンピュータのCPUやOSが変わっても、同じプログラムを修正なしで実行できる可能性が高いことを意味します。このような汎用性の高さは、プログラムの移植性を高め、幅広い環境で利用できるソフトウェア開発を可能にするという点で大きな強みと言えます。
これらの特徴から、インタプリタは、初心者向けのプログラミング言語や、手軽にプログラムを作成したい場合に適しています。一方で、プログラムの実行速度が遅くなるという側面も持ち合わせています。これは、一行ずつ翻訳しながら実行するため、コンパイル方式と比べて処理に時間がかかるためです。

メリット デメリット
プログラム開発の効率性が高い
– エラー発生箇所を特定しやすい
– プログラムの挙動を理解しながら開発できる
プログラムの実行速度が遅い
異なるコンピュータ環境でも動作するように設計されていることが多い
– プログラムの移植性が高い
– 幅広い環境で利用できるソフトウェア開発が可能

インタプリタのデメリット

インタプリタのデメリット

– インタプリタのデメリットインタプリタ方式は、プログラムを実行するたびにコードを一行ずつ翻訳しながら実行していくため、コンパイラ方式と比べて実行速度が遅くなってしまうというデメリットがあります。 コンパイラ方式のように、プログラムを実行する前にコード全体を一度に機械語に翻訳しておく方式と異なり、インタプリタ方式では実行時に逐次翻訳を行う必要があるからです。特に、プログラムの中で何度も繰り返される処理が多い場合、その都度翻訳が行われるため、処理速度の低下が顕著になります。 例えば、大量のデータを扱うプログラムや、複雑な計算を何度も繰り返すプログラムでは、この速度低下の影響が大きくなります。また、インタプリタ方式で作成されたプログラムを実行するには、そのプログラムに対応したインタプリタが動作する環境が必要となります。 つまり、プログラムを配布する際には、実行環境に合わせたインタプリタも一緒に配布するか、実行環境にあらかじめインタプリタがインストールされている必要があります。 インタプリタがない環境ではプログラムを実行できないため、実行環境に依存する側面もデメリットとして挙げられます。

メリット・デメリット 内容
デメリット 実行速度が遅い。プログラム実行時に逐次翻訳を行うため、特に繰り返し処理が多い場合に顕著。
デメリット プログラム実行にインタプリタが必須。プログラム配布時にインタプリタも配布するか、実行環境にインストールされている必要がある。

インタプリタが使われる場面

インタプリタが使われる場面

プログラムを実行する方法には、大きく分けてコンパイル方式とインタプリタ方式の二つがあります。コンパイル方式は、プログラムを実行する前に、人間が書いたソースコードを機械語と呼ばれるコンピュータが直接理解できる言葉に翻訳します。一方、インタプリタ方式は、プログラムを実行する際に、ソースコードを一行ずつ解釈して実行します。
インタプリタ方式は、コンパイル方式に比べて実行速度が遅いという欠点がありますが、プログラムの修正をすぐに反映できる、実行環境を選ばないなどの利点があります。
インタプリタは、特に初心者向けのプログラミング言語で多く採用されています。例えば、Webページに動きを加えるJavaScriptや、データ分析に用いられるPythonなどが挙げられます。これらの言語は、習得が比較的容易であるため、プログラミング初心者でも扱いやすいという特徴があります。
また、近年では、Webアプリケーション開発やデータ分析、機械学習など、様々な分野でインタプリタ方式のプログラミング言語が利用されています。これらの分野では、開発速度の速さや、プログラムの修正のしやすさが重要視されるため、インタプリタ方式の言語が適しています。
このように、インタプリタは、初心者から専門家まで、幅広い層の開発者に利用されています。今後も、その需要はますます高まっていくと考えられます。

方式 特徴 メリット デメリット 代表的な言語
コンパイル方式 ソースコードを事前に機械語に翻訳 実行速度が速い 修正を反映するのに時間がかかる、実行環境が限定される C, Java, C++
インタプリタ方式 ソースコードを一行ずつ解釈して実行 修正をすぐに反映できる、実行環境を選ばない、習得が容易 実行速度が遅い JavaScript, Python, Ruby