プログラムの挙動を左右する「引数」

プログラムの挙動を左右する「引数」

ICTを知りたい

先生、『引数』ってどういう意味ですか? プログラミングでよく聞くんですけど、いまいちよく分からなくて…

ICT研究家

そうだね。『引数』は、プログラムの一部である『関数』に、何か具体的な値を渡すためのものなんだ。例えば、計算をする関数があったとして、その関数に計算したい具体的な数字を渡すのが『引数』だよ。

ICTを知りたい

うーん、もう少し具体な例で教えてもらえますか?

ICT研究家

例えば、『足し算をする関数』があるとしよう。この関数に『3と5を足して』と伝えるためには、『3と5』を引数として渡す必要があるんだ。そうすると、関数は受け取った『3と5』を足し算して、結果を返してくれるんだよ。

引数とは。

「コンピューターのプログラムの話でよく聞く『関数』を使う時に渡す値のことを『引数』と言うんだって。 この『引数』は、関数を使う側と使われる側で情報をやり取りするための変数みたいなものなんだ。 英語では『パラメータ』って言うらしいよ。」

プログラムの部品「関数」

プログラムの部品「関数」

コンピュータープログラムを作る作業は、料理のレシピを考える作業によく似ています。レシピは様々な材料を手順に従って調理することで美味しい料理を作りますが、プログラムも様々な処理を順番に実行することで目的を達成します。

プログラムでは、特定の処理をまとめて「関数」として定義することがよくあります。これは、レシピの中で「野菜を炒める」といった工程を独立させておくのと似ています。関数はプログラムを整理し、見やすく、理解しやすくする役割があります。

例えば、材料を入力すると、レシピの手順に従って調理し、完成した料理を出力する関数を考えてみましょう。この関数は、カレーやシチューなど、様々な料理に対応できるように、材料を引数として受け取ります。このように、関数を使うことで、同じ処理を何度も書く手間を省き、プログラムの再利用性を高めることができます。また、プログラムの一部を変更する場合にも、関数の定義だけを修正すればよいので、修正作業が容易になります。

プログラムの部品「関数」

関数と値の橋渡し役「引数」

関数と値の橋渡し役「引数」

プログラムの世界において、特定の処理をひとまとめにしたものを「関数」と呼びます。この関数は、まるで料理のレシピのように、決められた手順で処理を進めていきます。しかし、レシピだけでは美味しい料理は作れません。材料が必要となるように、関数にも処理に必要な情報を与える必要があります。 この、関数に情報を渡すための仕組みが「引数」です。

例として、カレーを作る関数とケーキを作る関数を考えてみましょう。カレーの関数には、じゃがいもや玉ねぎ、肉といった材料が引数として渡されます。一方、ケーキの関数には小麦粉や砂糖、卵といった材料が引数として渡されます。このように、同じ「料理を作る」という目的を持つ関数であっても、作る料理によって必要な材料は異なります

関数は、引数として受け取った情報を元に処理を行います。そのため、同じ関数でも、引数が異なれば出力結果も変わってきます。カレーのレシピにケーキの材料を入れても、美味しいカレーはできませんよね? 関数も同じで、適切な引数を渡すことで初めて、意図した結果を得ることができるのです。

用語 説明
関数 特定の処理をひとまとめにしたもの (料理のレシピ) カレーを作る関数、ケーキを作る関数
引数 関数に情報を渡すための仕組み (料理の材料) カレー: じゃがいも、玉ねぎ、肉
ケーキ: 小麦粉、砂糖、卵

引数の種類

引数の種類

– 引数の種類プログラムを構成する上で欠かせない要素の一つに、関数があります。関数は特定の処理をまとめたもので、他の部分から呼び出して利用されます。この時、関数に処理を依頼する側と、依頼された処理を行う関数との間で、情報のやり取りが必要となります。この情報の受け渡しに用いられるのが「引数」です。引数には、大きく分けて二つの種類があります。一つは「値渡し」と呼ばれるもので、これは値のコピーを関数に渡す方法です。例えば、数値や文字列といったデータそのものを関数に渡したい場合に利用します。値渡しでは、関数内で値を変更しても、元の値には影響を与えません。これは、関数に渡された値はあくまでコピーであり、元の値とは別のものとして扱われるためです。もう一つは「参照渡し」と呼ばれるもので、こちらは変数を参照する形で関数に渡す方法です。参照渡しでは、関数は受け取った参照を通じて、元の変数に直接アクセスすることができます。そのため、関数内で値を変更すると、元の変数の値も変更されます。参照渡しは、関数の処理結果を呼び出し元に反映させたい場合に有効です。どちらの方法で引数を渡すかは、状況に応じて適切に選択する必要があります。値渡しは、関数内で値を変更しても元の値に影響を与えないため、より安全性の高い方法と言えます。一方、参照渡しは、関数と呼び出し元との間で効率的にデータのやり取りを行うことができるという利点があります。

種類 説明 特徴
値渡し 値のコピーを関数に渡す – 関数内で値を変更しても、元の値には影響を与えない
– より安全性の高い方法
参照渡し 変数を参照する形で関数に渡す – 関数は元の変数に直接アクセスできる
– 関数内で値を変更すると、元の変数の値も変更される
– 関数と呼び出し元との間で効率的にデータのやり取りが可能

プログラムの柔軟性を高める引数

プログラムの柔軟性を高める引数

ある特定の処理を行うプログラムを想像してみてください。このプログラムは、例えば商品の価格と消費税率を受け取って、最終的な支払額を計算するといったものです。もしこのプログラムが、あらかじめ決まった価格と税率でしか計算できないとしたら、それは非常に使い勝手が悪いものになってしまいます。

そこで役に立つのが「引数」です。引数を使うことで、プログラムの外側から値を渡せるようになります。例えば、先ほどのプログラムに商品価格と消費税率を引数として渡せるようにすれば、プログラムを変更することなく、様々な商品価格や税率に対応できるようになります。

このように、引数はプログラムの柔軟性を高めるための強力な道具となります。一度プログラムを作れば、様々な値を渡すだけで、異なる状況に対応できるため、プログラムの再利用性を高めることも可能です。これは、開発効率の向上に大きく貢献します。

引数は、プログラムをより使いやすく、効率的にするための、基本的な yet 極めて重要な要素と言えるでしょう。

概念 説明 メリット
引数 プログラムの外側から値を渡す仕組み – プログラムの柔軟性向上
– 様々な値への対応
– プログラムの再利用性向上
– 開発効率の向上