コンサル業界の「プロパー」とは?
ICTを知りたい
先生、『Proper』って言葉、コンサル業界では新卒社員のことを指すって本当ですか?
ICT研究家
そうだね。『Proper』はコンサル業界でよく使われる用語だね。ただ、本来の意味は『本来の』とか『適切な』といった意味なんだ。
ICTを知りたい
じゃあ、どうして新卒社員のことを指すんですか?
ICT研究家
コンサル会社にとって、新卒で入社した社員は、その会社で育てる『本来の』社員という意味合いが強いから、Properと呼ぶようになったと言われているんだよ。
Properとは。
情報通信技術に関わる言葉で、『プロパー』というものがあります。これは本来の意味は『本来の』という意味ですが、コンサルタント業界では、新卒でその会社に入った社員のことを指します。途中で入社してきた社員や、協力会社や関係会社から来ている出向社員と区別する時に使われます。
プロパー社員の意味
「プロパー社員」とは、企業に直接雇用され、その企業の業務に従事する正規雇用社員のことを指します。特に、コンサルティング業界のように、出向や中途採用が多い業界において、新卒で入社し、その企業で働き続けている社員を明確に示す際に用いられることが多いです。
プロパー社員は、企業文化や業務に精通しており、長期的視点を持ってキャリアを形成していくことが期待されます。企業にとっても、プロパー社員は中長期的な人材育成の観点から重要な存在であり、将来の幹部候補生として育成していくことが多いです。
一方で、中途採用社員や出向社員は、即戦力として期待されることが多く、それぞれの専門知識や経験を活かして、組織に新たな視点や活力をもたらすことが期待されます。
このように、プロパー社員と中途採用社員、出向社員は、それぞれ異なる役割や期待を持って企業で働いています。それぞれの立場を理解し、協力し合うことで、組織全体の活性化につながると考えられます。
社員区分 | 定義 | 期待される役割 | キャリアパス |
---|---|---|---|
プロパー社員 | 新卒採用で入社し、直接雇用されている正規雇用社員 | 企業文化・業務に精通し、長期的な視点で組織に貢献する | 将来の幹部候補生として育成されることが多い |
中途採用社員 | 中途採用で入社し、直接雇用されている正規雇用社員 | 即戦力として、専門知識・経験を活かして組織に貢献する | – |
出向社員 | 他社から一時的に派遣され、企業の業務に従事する社員 | 専門知識・経験を活かして組織に貢献する | – |
プロパー社員と中途社員の違い
– プロパー社員と中途社員の違いプロパー社員と中途社員の一番の違いは、会社でのキャリアプランにあります。プロパー社員は、新卒で入社した時点から、会社の育成計画に沿って、コンサルタントとしての基本的な知識やスキルを身につけ、徐々に応用力を高め、将来的には管理職や専門性の高い分野で活躍することが期待されています。いわば、会社が時間をかけてじっくりと育て上げていく存在と言えるでしょう。一方、中途社員は、入社後すぐに、特定のプロジェクトや業務に配属される場合が多く、これまでの経験や専門知識を活かして、即戦力として活躍することが求められます。企業は、中途社員に対して、特定の分野ですぐに成果を上げることを期待していると言えるでしょう。もちろん、これは一般的な傾向であり、企業や状況によっては、プロパー社員であっても専門性を活かしたキャリアを歩む場合や、中途社員であっても、育成計画に基づいた研修を受ける場合もあります。重要なのは、自分がどちらの立場であるかを理解し、それぞれのメリット・デメリットを踏まえながら、自身のキャリアプランを構築していくことです。
項目 | プロパー社員 | 中途社員 |
---|---|---|
キャリアプラン | 会社の育成計画に沿って、長期的に成長 →管理職や専門性の高い分野で活躍 |
即戦力として、特定のプロジェクトや業務で活躍 |
育成 | 時間をかけて育成される | 即戦力として期待、育成は限定的 |
期待される役割 | 将来の中核社員 | 特定分野の専門家 |
入社後のキャリアパス | 様々な部署を経験し、ジェネラリストとしての能力を養うことが多い | 経験・専門性を活かせる分野でキャリアを積むことが多い |
プロパー社員の育成
顧客企業の課題解決を支援し、共に成長を目指すコンサルティング会社にとって、自社の社員、特に将来を担う幹部候補生となるプロパー社員の育成は極めて重要な課題です。
コンサルタントとして活躍するには、専門知識やスキルだけでなく、顧客の課題を見抜き、最適な解決策を導き出す問題解決能力、そして円滑な人間関係を築きながらプロジェクトを推進するコミュニケーション能力など、多岐にわたる能力が求められます。
そこで、コンサルティング会社では、プロパー社員に対して、体系的な研修プログラムやOJT、経験豊富な先輩社員によるメンタリング制度など、様々な育成機会を設けています。新人研修に始まり、職位や経験年数に応じた専門知識やスキルを習得するための研修、ケーススタディやロールプレイングを通じて実践的な能力を磨く研修など、多岐にわたるプログラムが用意されています。
また、OJTでは、実際のプロジェクトに参画することで、先輩社員の指導のもと、実践的な経験を積むことができます。さらに、メンタリング制度を通じては、業務上の相談だけでなく、キャリアプランや仕事に対する考え方など、多岐にわたる相談を経験豊富な先輩社員に個別に行うことができます。
これらの充実した育成機会を通じて、プロパー社員はコンサルタントとして必要な知識やスキル、能力を段階的に高め、将来の幹部候補生として、会社を牽引していく存在へと成長していくことが期待されています。
プロパー社員のキャリアパス
プロパー社員として入社すると、様々なキャリアパスを描くことができます。大きく分けて、コンサルタントとしての経験を活かしてステップアップしていく道、専門性を高めていく道、そして社内異動で活躍の場を広げる道の三つがあります。
まず、コンサルタントとしての経験を積み重ねていく道では、プロジェクトマネージャーやチームリーダーといった、より大きな責任を伴う役割を担うことができます。プロジェクト全体を統括する、あるいはチームを率いて目標達成を導くなど、マネジメントスキルを磨いていくことができます。
次に、特定の業界や業務に特化した専門性を高めていく道も考えられます。特定の分野で深い知識と経験を積むことで、その道のエキスパートとして活躍することができます。高い専門性を持つ人材は、顧客企業からの信頼も厚く、市場価値の高い人材として長く活躍していくことができます。
さらに、コンサルタントとしての経験を活かして、経営企画や事業開発など、社内異動という選択肢もあります。コンサルタント時代に培った、問題解決能力や戦略的思考力は、社内の様々な業務で活かすことができます。
このように、プロパー社員として入社すると、自身の興味や強み、キャリアプランに合わせて、様々なキャリアを築き上げることが可能です。
プロパーという用語の注意点
「プロパー」という言葉は、企業で働く人たちの間で、雇用形態の違いを表すために使われることがあります。しかし、この言葉を使う際には、注意が必要です。なぜなら、「プロパー」という言葉は、誤解を生みやすく、場合によっては、人を傷つけてしまう可能性もあるからです。「プロパー社員」とは、一般的に、その企業で直接雇用され、長く働くことを前提とされている社員のことを指します。一方、「中途社員」や「出向社員」は、それぞれ異なる経緯でその企業で働くことになった人たちです。
大切なことは、「プロパー」という言葉は、あくまで企業内での雇用形態の違いを表すための言葉であり、社員の能力や貢献度を測るための尺度ではないということです。「中途社員」は、他の企業で培ってきた経験やスキルを活かして、新たな環境で活躍しています。「出向社員」も、元の企業とは異なる環境で、新たな業務に挑戦し、自分の能力を高めているのです。
「プロパー」という言葉を使う際には、それが単なる区別のための言葉であり、決して優劣をつけるための言葉ではないことを意識することが大切です。私たちは、それぞれの立場で、それぞれの経験や能力を活かして、企業や社会に貢献していることを忘れてはいけません。
雇用形態 | 説明 |
---|---|
プロパー社員 | 直接雇用、長期雇用を前提 |
中途社員 | 他社での経験やスキルを活かして働く |
出向社員 | 元の企業とは異なる環境で、新たな業務に挑戦 |