アンマネージドサービスとは?メリット・デメリットを解説

アンマネージドサービスとは?メリット・デメリットを解説

ICTを知りたい

先生、「Unmaneged service」ってどういう意味ですか?

ICT研究家

「Unmaneged service」は、利用者側で保守管理を行うサービスのことだよ。例えば、データベースを使うサービスで、そのデータベースのソフトを最新の状態に保ったり、データを保護するためのバックアップを取ったりするのは利用者の責任になるんだ。

ICTを知りたい

ふーん。つまり、サービスを使うための準備や管理は自分たちでする必要があるってことですか?

ICT研究家

その通り!自分で色々管理するのは大変だけど、その分、自由度が高く、自分の好きなようにカスタマイズできるメリットがあるんだ。

Unmanegedserviceとは。

情報通信技術に関連して、「ユーザ側が保守管理を行うサービス」を指す言葉があります。これは、サービスの提供を受ける側であるユーザが、データベースソフトウェアの更新や日々の維持管理、データの予備保管、そしてシステムの多重化といった作業を、サービスを提供する側ではなく、自分たちで行うことを意味します。

アンマネージドサービスの概要

アンマネージドサービスの概要

– アンマネージドサービスの概要アンマネージドサービスとは、利用者がサービスの運用や管理をすべて自身で行う形態のサービスです。従来の自社でシステムを構築・運用する形態と同様に、インフラストラクチャの構築から始め、ソフトウェアの導入や設定、日々の運用、保守作業、セキュリティ対策まで、すべて利用者の責任において実施する必要があります。近年では、クラウドサービスの普及により、インフラストラクチャの管理などをサービス提供者に委託できるマネージドサービスが主流となりつつあります。しかし、アンマネージドサービスは、依然として一定の需要があります。これは、利用者がシステムに対してより高い自由度と制御を求める場合があるためです。例えば、独自のソフトウェアや設定を使用したい場合や、セキュリティ対策を自社のポリシーに厳密に準拠させたい場合などは、アンマネージドサービスを選択することが適切なケースもあります。ただし、アンマネージドサービスを利用する場合は、専門的な知識や技術力、そして運用管理に充てる人的リソースが必須となります。そのため、導入前に自社の体制やリソースと、サービスの特性をよく理解しておくことが重要です。

項目 内容
定義 利用者がサービスの運用や管理を全て自身で行うサービス形態
特徴 インフラ構築から運用、保守、セキュリティ対策まで全て利用者責任
高い自由度と制御が可能
メリット 独自のソフトウェアや設定、セキュリティポリシーを適用可能
デメリット 専門知識、技術力、運用管理の人的リソースが必要
留意点 導入前に自社の体制、リソース、サービス特性を理解しておく

アンマネージドサービスのメリット

アンマネージドサービスのメリット

– アンマネージドサービスのメリットアンマネージドサービス最大の魅力は、利用者に認められた自由度の高さにあります。システムの構築から運用まで、すべてを自らの手で管理できるため、企業独自の要件や仕様に合わせて柔軟にカスタマイズできます。必要な機能だけを選択して実装したり、既存のシステムとの連携をスムーズに行ったりすることが可能です。また、サービスの中身を隅々まで把握できるため、セキュリティ対策や運用管理も自社のポリシーに厳密に従って実施できます。外部のサービスに頼らず、自社のノウハウを活かした運用体制を構築することで、より安全で信頼性の高いシステムを構築することが期待できます。さらに、利用状況によっては、運営を委託するマネージドサービスと比較して、コストを抑えられる可能性も秘めています。自社の技術力やリソースを有効活用することで、運用コストの削減効果も見込めます。ただし、運用に必要な技術や人員を自前で確保する必要があるため、導入前に綿密な計画と準備が欠かせません。

メリット 詳細
自由度の高さ システム構築から運用まで全てを自らの手で管理できるため、企業独自の要件や仕様に合わせて柔軟にカスタマイズできます。必要な機能だけを選択して実装したり、既存のシステムとの連携をスムーズに行ったりすることが可能です。
セキュリティと信頼性 サービスの中身を隅々まで把握できるため、セキュリティ対策や運用管理も自社のポリシーに厳密に従って実施できます。外部のサービスに頼らず、自社のノウハウを活かした運用体制を構築することで、より安全で信頼性の高いシステムを構築することが期待できます。
コスト削減の可能性 利用状況によっては、運営を委託するマネージドサービスと比較して、コストを抑えられる可能性も秘めています。自社の技術力やリソースを有効活用することで、運用コストの削減効果も見込めます。

アンマネージドサービスのデメリット

アンマネージドサービスのデメリット

アンマネージドサービスは、利用者に高い自由度を提供する一方で、運用管理の責任が利用者自身にあるという大きな責任を伴います。これは、システムの構築から運用、保守、そして万が一の障害対応まで、すべてを自力で行わなければならないことを意味します。

まず、アンマネージドサービスを利用するためには、専門的な知識や技術を持った人材が必要不可欠です。システムの構築や運用には、ネットワーク、サーバー、セキュリティなど、多岐にわたる分野の知識が求められます。そのため、専門知識を持った人材を確保するためには、多大な採用コストや育成コストが発生する可能性があります。

さらに、日々の運用や保守作業にも、多くの時間と労力を割かなければなりません。システムの監視、ソフトウェアの更新、セキュリティ対策など、やるべきことは山積みです。これらの作業に追われることで、本来集中すべき業務に支障が生じる可能性も否定できません。

そして、最も注意が必要なのが障害発生時の対応です。アンマネージドサービスでは、障害の原因究明や復旧作業もすべて利用者自身で行う必要があります。迅速な対応が求められる状況でも、原因を特定し、適切な対処法を見つけるまでには時間がかかることが予想されます。そのため、サービスの停止時間が長引けば、ビジネスに大きな損害をもたらすリスクも考慮しなければなりません。

項目 内容
メリット 高い自由度
デメリット
  • 運用管理の責任は利用者自身
  • 専門知識を持った人材が必要
  • 日々の運用や保守作業に時間と労力がかかる
  • 障害発生時の対応はすべて利用者自身で行う
リスク
  • 採用コストや育成コストの発生
  • 本来の業務への支障
  • サービス停止によるビジネスへの損害

アンマネージドサービスの利用シーン

アンマネージドサービスの利用シーン

企業のシステム構築において、運営管理を自ら行う「アンマネージドサービス」の利用シーンが広がっています。このサービスは、特にシステムの柔軟性や制御性を重視する場合に最適です。

例えば、独自のビジネスプロセスやアプリケーションを構築する場合が挙げられます。既存のサービスでは対応できない、特定の機能や処理が必要となるケースは少なくありません。このような状況下では、アンマネージドサービスを利用することで、自社の要件に完全に合致したシステムを構築できます。

また、金融機関や医療機関など、厳格なセキュリティ基準を満たす必要がある場合にも適しています。外部からのアクセスを厳密に制限したり、独自のセキュリティ対策を導入したりすることで、機密性の高いデータを安心して管理できます。

さらに、既存システムとの統合や、特定のソフトウェアやハードウェアの利用が必須となる場合にも、アンマネージドサービスは有効です。既存のシステム環境を活かしながら、柔軟な拡張や連携を実現できます。

このように、アンマネージドサービスは、自由度の高いシステム構築と運用を求める企業にとって、有力な選択肢となり得ます。

アンマネージドサービスのメリット 具体的な場面
システムの柔軟性・制御性が高い 独自のビジネスプロセスやアプリケーションを構築する場合
厳格なセキュリティ基準を満たせる 金融機関や医療機関など、機密性の高いデータを扱う場合
既存システムとの統合や特定環境への対応が可能 既存システムとの連携や特定のソフトウェア・ハードウェアの利用が必須となる場合

アンマネージドサービスを選択する際の注意点

アンマネージドサービスを選択する際の注意点

– アンマネージドサービスを選択する際の注意点アンマネージドサービスは、従来型のサービスと比べて自由度が高く、柔軟なシステム構築が可能な一方、利用者側で運用管理を行う必要があるため注意が必要です。まず、アンマネージドサービスを利用する際には、サーバーやネットワークといったインフラの構築・運用を自社で行うために必要な人員や技術力、そして費用を事前に見積もっておくことが重要です。従来型のサービスに比べて費用を抑えられる場合が多いですが、運用管理を適切に行わなければ、かえってコストが増大してしまう可能性もあります。また、セキュリティ対策も利用者側の責任となります。セキュリティ対策を怠ると、サイバー攻撃による情報漏洩やサービス停止といったリスクに晒される可能性があります。セキュリティ対策ソフトの導入や設定、脆弱性への対応などを適切に行う必要があります。さらに、障害発生時の対応についても検討しておく必要があります。アンマネージドサービスは、原則として利用者側で障害対応を行う必要があります。障害発生時の連絡体制や復旧手順などをあらかじめ決めておくことが重要です。サービス提供事業者によっては、監視ツールやセキュリティ対策ソフトといった一部の管理機能を提供している場合があります。これらの機能を活用することで、運用管理の負担を軽減できる可能性があります。サービスを選ぶ際には、提供される管理機能についても事前に確認しておきましょう。アンマネージドサービスは、適切に利用することで大きなメリットを得られますが、運用管理には注意が必要です。事前にしっかりと計画を立て、必要な準備を行うようにしましょう。

メリット 注意点 詳細
自由度が高い インフラの構築・運用 サーバー、ネットワークなどを自社で構築・運用する必要があり、人員、技術力、費用を見積もっておく必要がある。
柔軟なシステム構築が可能 費用管理 運用管理を適切に行わないと、コストが増大する可能性がある。
従来型より安価な場合が多い セキュリティ対策 利用者側の責任となるため、セキュリティ対策ソフトの導入や設定、脆弱性への対応などが必要。
障害発生時の対応 原則として利用者側で対応する必要があるため、連絡体制や復旧手順などを決めておく必要がある。
サービス提供事業者による支援 監視ツールやセキュリティ対策ソフトなどの管理機能を提供している場合があり、活用で運用管理の負担を軽減できる。