サーバーレスで動く?AWS Lambdaのスゴイ仕組み
ICTを知りたい
先生、「AWS Lambda」ってよく聞くんですけど、普通のプログラムと何が違うんですか?
ICT研究家
良い質問だね!普通のプログラムだと、動かすためにパソコンにソフトをインストールしたり、サーバーを準備したりする必要があるよね。でも「AWS Lambda」は、プログラムを動かす準備はAWSがやってくれるんだ。だから、プログラムを作ることに集中できるんだよ。
ICTを知りたい
へー、便利ですね!じゃあ、どんな時に「AWS Lambda」を使うんですか?
ICT研究家
例えば、ホームページに新しい写真がアップロードされたら、自動的に写真のサイズを変更して、別の場所に保存するプログラムとかに使えるね。他にも、たくさんの人が同時にホームページにアクセスしてサーバーが混雑しそうになったら、自動的にサーバーを増やす処理にも使えるよ!
AWSLambdaとは。
「情報通信技術に関係する言葉、『AWS Lambda』(『AWS Lambda』を短くした言い方。AWSという会社が提供しているサービスの一つ。作ったプログラムを動かすための設備が不要で、プログラムを動かす場所を提供してくれるサービス。例えば、AWS上でホームページを動かす場合、本来なら、EC2インスタンスというものを立ち上げて、WindowsやLinuxの環境を作って、ホームページを見せるための設備を用意する必要がある。さらに、Javaなどのプログラムを動かすための、ホームページを作るための設備も必要になる。しかし、Lambdaなら、プログラムを動かす場所が既に用意されているため、ホームページを見せるための設備も、ホームページを作るための設備もなしで、このプログラムを作るだけで動かすことができる。Lambdaは、何かきっかけが起きた時に、あらかじめ設定しておいた処理が実行される環境と言える。)について」
サーバーレスとは
– サーバーレスとは従来のウェブアプリケーション開発では、情報を処理して利用者に届けるためのサーバーというコンピューターが必要不可欠でした。サーバーを動かすためには、サーバーにOSと呼ばれる基本ソフトや、データベースソフトなどの様々なソフトを導入し、それらを適切に設定する必要がありました。さらに、これらのソフトを最新の状態に保ち、常に安全に動作するように監視する作業も開発者の大きな負担となっていました。しかし、サーバーレスという新しい開発手法が登場したことで、状況は大きく変わりました。サーバーレスとは、サーバーの管理を専門の会社に任せ、開発者はアプリケーションの開発に専念できる画期的な手法です。これまで開発者が担っていたサーバーの構築や運用、保守作業は全て専門の会社が請け負ってくれるため、開発者はアプリケーションの設計やプログラミングに集中することができます。サーバーレスによって、開発者は本来の業務であるアプリケーション開発に集中できるようになり、開発期間の短縮やコスト削減、より高品質なアプリケーションの開発などが期待できます。また、サーバー管理の専門知識がなくてもウェブアプリケーションを開発できるようになるため、開発のハードルが下がり、より多くの人が開発に参画しやすくなるというメリットもあります。
従来のウェブアプリケーション開発 | サーバーレス |
---|---|
サーバーにOSやデータベースソフトなどを導入し、設定・監視する必要があった | サーバー管理を専門会社に任せ、開発者はアプリケーション開発に専念できる |
開発者の負担が大きかった | 開発者はアプリケーション設計やプログラミングに集中できる |
– | 開発期間の短縮、コスト削減、高品質なアプリケーション開発が可能 |
– | サーバー管理の専門知識がなくても開発可能になり、開発のハードルが下がる |
AWS Lambdaとは
– AWS Lambdaとは
AWS Lambdaは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)が提供する、サーバー不要でプログラムを実行できるサービスです。
従来のサーバー運用では、プログラムを実行するためのサーバーの準備や管理に手間がかかっていました。しかしLambdaを使うことで、サーバーのことを気にすることなくプログラムを実行できるようになります。
使い方は簡単で、開発者はLambdaにプログラムのコードをアップロードするだけで準備は完了です。あとはLambdaが自動的に、コードの実行に必要な環境を整えてくれます。
さらに、Lambdaはイベント駆動型で動作します。これは、必要な時にだけプログラムが実行され、それ以外の時間は停止していることを意味します。例えば、Webサイトへのアクセスがあった時や、データが更新された時など、特定のイベントが発生した時にだけプログラムが実行されます。
この仕組みにより、従来のサーバーを常に稼働させておく方法に比べて、無駄なコストを抑えることができるため、非常に経済的です。
特徴 | 説明 |
---|---|
サーバーレス | サーバーの管理が不要 |
簡単な利用開始 | コードをアップロードするだけ |
イベント駆動型 | 必要な時だけ実行 |
経済的 | 無駄なコスト削減 |
Lambdaのメリット
– LambdaのメリットLambdaの利用は、サーバー管理から解放されるだけにとどまらず、様々な利点をもたらします。ここでは、スケーラビリティ、可用性、コスト効率という3つの観点から、Lambdaのメリットを詳しく見ていきましょう。-# スケーラビリティの向上従来のサーバー運用では、アクセス増加に備えてサーバーの増強を行う必要がありました。しかし、Lambdaはアクセス数に応じて自動的に処理能力を調整するため、急激なアクセス数の増加にも柔軟に対応できます。アクセスが集中した場合でも、Lambdaが自動的に処理能力をスケールアップしてくれるため、サーバー増強の手間や費用を削減できます。-# 高可用性による安定稼働Lambdaは、設計段階から高い可用性を備えています。万が一、障害が発生した場合でも自動的に復旧する仕組みが備わっており、アプリケーションの停止時間を最小限に抑えることができます。安定したサービス提供が求められる現代において、Lambdaのこの特徴は大きな強みとなります。-# コスト効率の最適化Lambdaは、実際に使用したリソース量に応じた従量課金制を採用しています。そのため、サーバーを常に稼働させておく必要がなく、無駄なコストを抑えられます。開発者は、リソース使用量を最適化することで、より一層コスト削減を図ることが可能になります。
メリット | 内容 |
---|---|
スケーラビリティの向上 | アクセス数に応じて自動的に処理能力を調整するため、急激なアクセス数の増加にも柔軟に対応できます。アクセスが集中した場合でも、Lambdaが自動的に処理能力をスケールアップしてくれるため、サーバー増強の手間や費用を削減できます。 |
高可用性による安定稼働 | 設計段階から高い可用性を備えています。万が一、障害が発生した場合でも自動的に復旧する仕組みが備わっており、アプリケーションの停止時間を最小限に抑えることができます。安定したサービス提供が求められる現代において、Lambdaのこの特徴は大きな強みとなります。 |
コスト効率の最適化 | 実際に使用したリソース量に応じた従量課金制を採用しています。そのため、サーバーを常に稼働させておく必要がなく、無駄なコストを抑えられます。開発者は、リソース使用量を最適化することで、より一層コスト削減を図ることが可能になります。 |
Lambdaのユースケース
– Lambdaのユースケース
Lambdaは、その特性から多岐にわたる用途で活用されています。ここでは、具体的な使用例をいくつかご紹介します。
まず、Webアプリケーションのバックエンド処理です。ユーザーがWebサイト上で何らかのアクションを起こした際、その裏側でLambdaが動作し、データの保存や更新、外部システムとの連携といった処理を行います。従来型のサーバー運用と比較して、Lambdaはサーバーの管理が不要という利点があり、開発者はコードの実装に集中することができます。
次に、モバイルアプリケーションのAPIです。スマートフォンアプリからサーバーにリクエストを送信し、処理結果を受け取るという仕組みにおいても、Lambdaは力を発揮します。Lambdaはリクエストに応じて自動的に処理能力を調整するため、アクセス数の変動が大きいモバイルアプリにも柔軟に対応できます。
IoTの分野でもLambdaは活躍しています。センサーなどから収集した大量のデータをリアルタイムで処理する必要があるIoTデバイスにおいて、Lambdaはイベント駆動型の処理を得意としています。例えば、温度センサーが一定以上の温度を検知した場合にLambdaが起動し、アラート通知を送信するといったことが可能です。
さらに、Lambdaはバッチ処理にも利用できます。従来、夜間などシステム負荷の低い時間帯に実行していたような処理も、Lambdaを導入することで効率的に実行できます。処理に必要な分だけリソースが自動的に割り当てられ、処理が終了すればリソースは解放されるため、コスト削減にも繋がります。
このように、Lambdaは様々な場面で利用可能なサービスです。他のAWSサービスとの連携によって、さらに高度な処理も実現できます。
ユースケース | 説明 | Lambdaの特徴・メリット |
---|---|---|
Webアプリケーションのバックエンド処理 | ユーザーのアクションに応じてデータ処理や外部システムとの連携を行う | – サーバー管理不要 – 開発者はコード実装に集中可能 |
モバイルアプリケーションのAPI | スマートフォンアプリからのリクエスト処理 | – リクエストに応じて自動的に処理能力を調整 – アクセス数の変動に柔軟に対応 |
IoT | センサーデータのリアルタイム処理 | – イベント駆動型の処理を得意 – 例:温度センサーが一定以上の温度を検知した場合にアラート通知 |
バッチ処理 | 夜間などシステム負荷の低い時間帯に行っていた処理 | – 処理に必要な分だけリソースが自動的に割り当てられる – 処理終了後はリソースが解放されるため、コスト削減に繋がる |
まとめ
– まとめ
AWS Lambdaは、従来のサーバー管理を必要としない、サーバーレスコンピューティングという新しい概念に基づいたサービスです。開発者はサーバーの構築や運用を気にすることなく、アプリケーションの開発に集中することができます。これは、開発期間の短縮や運用コストの削減に大きく貢献します。
Lambdaの大きな特徴の一つに、自動的なスケーリング機能があります。アクセスが集中した場合でも、Lambdaは自動的に処理能力を拡張し、安定したパフォーマンスを維持します。開発者は、トラフィックの増減を予測してサーバーを用意する必要がなく、需要の変化に柔軟に対応できます。
さらに、Lambdaは高い可用性を備えています。複数のデータセンターで冗長化されており、障害発生時にも自動的に切り替わることで、システムの停止時間を最小限に抑えます。
コスト面でもLambdaは優れています。実際に使用した時間とリソースの量に応じて課金されるため、無駄な費用が発生しません。サーバーを常に稼働させておく必要がないため、従来のサーバー運用と比較して大幅なコスト削減が可能になります。
これらの利点から、Lambdaは様々な用途で活用されています。例えば、Webアプリケーションのバックエンド処理、IoTデバイスからのデータ処理、バッチ処理などが挙げられます。Lambdaは、これからのアプリケーション開発において、ますます重要な役割を担っていくことが期待されます。
特徴 | 説明 |
---|---|
サーバーレス | サーバー管理不要、開発に集中可能 |
自動スケーリング | アクセス集中時にも自動で処理能力を拡張、安定稼働 |
高可用性 | 複数データセンターで冗長化、障害時自動切替、停止時間最小限 |
低コスト | 使用時間とリソース量に応じた課金、無駄な費用なし |
用途 | Webアプリバックエンド、IoTデータ処理、バッチ処理など |