プロトコル

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システム安定稼働の鍵!SNMPとは?

現代社会において、業務システムや監視カメラ、通販システムなど、コンピューターシステムは私たちの生活に欠かせないものとなっています。企業活動や公共サービス、私たちの日常生活は、これらのシステムによって支えられており、もはやシステムなしの生活は考えられません。 しかし、このようなシステムは、利便性の裏側で、常に故障のリスクと隣り合わせです。システムの障害は、業務の遅延や停止、サービスの提供中断など、甚大な被害をもたらす可能性があります。また、個人情報の漏洩や金銭的な損失につながるケースもあり、その影響は計り知れません。 このような事態を防ぎ、安定したシステム運用を実現するために重要な役割を果たすのがネットワーク監視です。ネットワーク監視とは、コンピューターシステムやネットワーク機器の状態を常時監視し、異常や障害の兆候を早期に検知する仕組みを指します。具体的には、システムの応答時間や通信量、エラー発生率などを監視し、あらかじめ設定したしきい値を超えた場合に、管理者にアラートを通知します。これにより、管理者は迅速に状況を把握し、適切な対応をとることができます。 ネットワーク監視は、システムの安定稼働だけでなく、セキュリティの強化にも有効です。不正アクセスの試みやウイルス感染などの兆候をいち早く察知することで、被害を最小限に抑えられます。
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メール送信の要!SMTPとは?

私たちは日々、何気なくメールを送受信しています。手紙のようにポストに投函するのではなく、瞬時に相手に届くメールは、私たちの生活にとって欠かせないコミュニケーションツールとなっています。では、このメールはどのようにして相手に届いているのでしょうか? メールの送信を陰で支えているのが、「SMTP」と呼ばれるプロトコルです。SMTPは、「Simple Mail Transfer Protocol」の略称で、メールサーバー間でメールの送受信を行うための共通ルールのようなものです。 例えて言うならば、SMTPは郵便局の配送システムのようなものです。差出人は、宛先や差出人名を記載した手紙をポストに投函します。このとき、郵便局の配送システムは、宛先を元に最適な配送ルートを決定し、手紙を配達します。メールの場合も同様に、差出人がメールを送信すると、SMTPはメールサーバー間でメールをリレーし、最終的に受信者のメールサーバーまで届けます。 このように、SMTPは、私たちが意識することなく利用しているメールシステムにおいて、非常に重要な役割を担っています。インターネット上でメールが相手に届くまでには、様々なプロセスを経ますが、SMTPはその中でも特に重要な役割を担っていると言えるでしょう。
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SMB: Windowsネットワークを支える通信の要

- 中小規模事業者を表す言葉としての「SMB」 「SMB」という言葉を耳にすることが増えました。この言葉は、「Small and Medium Business」の頭文字を取ったもので、日本語では「中小企業」と訳されます。 - ネットワークの標準規格「SMB」 一方、ITの分野では「SMB」は全く異なる意味で使われています。それは、「Server Message Block」の略で、パソコンやサーバーなどを接続し、ファイルの共有やプリンターの利用などを可能にするための通信規約のことです。 この「SMB」は、マイクロソフト社が開発したもので、Windowsパソコンがネットワークで接続する際に使われています。例えば、社内のネットワークで他の人のパソコンに入っているファイルを開いたり、自分のパソコンにあるファイルを他の人のパソコンに保存したり、ネットワークに接続されたプリンターで印刷したりなど、さまざまな場面で「SMB」が使われています。「SMB」は、異なる機種のパソコンやサーバーなどを接続する場合でも、円滑にデータのやり取りや機器の共有を可能にするための、いわばネットワークにおける「共通言語」のような役割を果たしているのです。
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SIPとは? インターネット電話の仕組みを解説

- SIPの概要SIP(セッション開始プロトコル)は、インターネット上で音声通話やビデオ会議などを実現するための通信の決まり事です。インターネット上で複数の機器が音声や映像などのデータをリアルタイムにやり取りするためには、データの送受信を管理し、通信をスムーズに行う仕組みが必要です。SIPは、このような役割を担うプロトコルの一つであり、インターネット電話の標準規格として広く普及しています。SIPは、通信を行う機器同士が通信セッション(データのやり取りを行う一連の流れ)を確立・管理・切断する際に必要な手順を定めています。例えば、インターネット電話をかけるとき、SIPは相手の機器と接続するための経路を確立し、通話に必要な情報を交換します。また、通話中に別の相手を追加したり、逆に通話を終了したりする際にも、SIPがその手順を制御します。SIPは、IPネットワーク上で動作するため、インターネットに接続できる環境であれば、場所を問わず利用できます。また、SIPは柔軟性が高く、音声通話だけでなく、ビデオ会議やインスタントメッセージなど、様々なリアルタイム通信サービスに応用できます。このように、SIPは現代のインターネット社会において欠かせない通信技術の一つと言えるでしょう。
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ベストエフォート:その仕組みと影響

- ベストエフォートの概要「ベストエフォート」とは、情報通信技術やネットワークの分野で、特にデータ通信サービスにおいて使われる言葉です。これは、回線業者などが提供するサービス形態の1つを指し、簡単に言うと「最大限の努力はするけれど、品質や速度までは保証しませんよ」という意味です。例えば、インターネット回線で動画を見たり、オンラインゲームを楽しんだりする場面を想像してみてください。もし、あなたが使っているインターネット回線がベストエフォート型のサービスだった場合、回線業者は、常に快適な通信環境を提供することを約束してくれるわけではありません。つまり、回線が混雑する時間帯などは、動画が途切れ途切れになったり、ゲームの反応が遅くなったりする可能性があります。これは、ベストエフォート型のサービスが、利用者全員に一定の品質を保証するのではなく、限られた回線資源を可能な限り公平に分配しようとするからです。一方で、ベストエフォート型は、提供する側にとって特別な設備投資や運用コストを抑えられるというメリットがあります。そのため、一般的に料金が比較的安価に設定されていることが多いです。利用者にとっては、常に安定した品質を求めるのか、多少の品質の変動があっても価格の安さを重視するのか、自身の利用状況やニーズに合わせてサービスを選択する必要があります。
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SFTP:安全なファイル転送の鍵

SFTPとは SFTPは、「SSH File Transfer Protocol」の略称で、日本語では「SSHファイル転送プロトコル」と呼ばれています。これは、インターネットを通じて安全にファイルを転送するための通信規格です。昨今、企業秘密や個人情報など、機密性の高い情報を扱う機会が増加する中で、SFTPは安全なファイル転送を実現する上で欠かせない技術となっています。 SFTPは、暗号化と認証という二つの仕組みを用いることで、高い安全性を確保しています。まず、暗号化によって、転送されるファイルの内容が第三者に盗み見られることを防ぎます。次に、認証によって、アクセス権を持つ正当な利用者だけがファイルを送受信できるようにします。これにより、なりすましによる不正アクセスや、改ざんされたファイルの受け取りを防ぐことができます。 SFTPは、従来から広く利用されてきたFTP(File Transfer Protocol)と比較して、セキュリティ面で大きな利点があります。FTPは、暗号化や認証の仕組みが十分ではなく、セキュリティ上の脆弱性が指摘されていました。一方、SFTPは、より安全性の高いSSH(Secure Shell)という通信プロトコル上で動作するため、安心してファイル転送を行うことができます。
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コンピューター通信の基礎、プロトコルを解説

- プロトコルとは コンピューター同士が情報をやり取りする際、そこには必ず決められたルールが存在します。このルールを「プロトコル」と呼びます。人間社会においても、円滑なコミュニケーションには共通の言語やマナーが不可欠であるように、コンピューターの世界でも、このプロトコルが非常に重要な役割を担っています。 例えば、私たちが普段何気なく利用しているウェブサイト。このウェブサイトにアクセスし、情報を見ることができるのは、「HTTP」というプロトコルが裏で働いているおかげです。HTTPは、ウェブサイトのデータを送受信する際のルールを定めており、これに従ってコンピューター同士が情報をやり取りすることで、私たちはスムーズにウェブサイトを閲覧できます。 他にも、電子メールの送受信に使われる「SMTP」、ファイル転送に利用される「FTP」など、様々な場面でプロトコルは活躍しています。 プロトコルは、コンピューターネットワークにおいて、まさに共通言語のような役割を果たしていると言えるでしょう。異なる機種のコンピューター間でも、プロトコルさえ合致していれば、円滑に情報交換を行うことができます。これは、インターネットのように世界中に広がるネットワークを支える上で、非常に重要な要素となっています。
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電波の渋滞を回避!キャリアセンスで快適通信

私たちの身の回りは、スマートフォンや無線通信機能を搭載した機器であふれており、目に見えない電波を使って様々な情報がやり取りされています。これらの機器は、それぞれが決められた周波数帯を使って通信を行っています。しかし、もしも複数の機器が、まるで交差点で車が信号を無視して突っ込んでくるように、同時に同じ周波数帯を使って電波を送信してしまったらどうなるでしょうか?電波同士が干渉しあい、情報が正しく伝わらなくなってしまいます。これは、電波の衝突事故と言えるでしょう。 このような混乱を防ぎ、スムーズな通信を実現するために重要な役割を担っているのが「搬送波感知」という技術です。これは、無線通信を行う機器が、電波を送信する前に、周囲に同じ周波数帯を使っている機器が存在するかどうかを確認する機能です。もし他の機器が同じ周波数帯を使っている場合は、電波の送信を控え、他の周波数帯が空くまで待機します。 搬送波感知機能は、まるで交通整理の警察官のように、電波の衝突事故を防ぎ、円滑な交通を確保する役割を担っています。この技術のおかげで、私たちは意識することなく、スマートフォンや無線通信を快適に利用できているのです。
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インターネットの住所番地を管理するICANNとは?

私たちが日々インターネット上で様々なウェブサイトを閲覧したり、メールを送受信したりできるのは、それぞれの情報に特定の「住所」が割り振られているおかげです。このインターネット上の住所にあたるのが、ウェブサイトの名前を表す「ドメイン名」と、インターネットに接続されている機器一つ一つを識別する「IPアドレス」です。 もし、これらの情報が国や地域ごとにバラバラに管理されていたとしたら、情報の混乱が生じ、インターネットは正しく機能しなくなってしまいます。そこで、インターネット全体にとって重要なこれらの情報を世界規模で一元的に管理している組織が存在します。それが、「ICANN(アイキャン)」と呼ばれる非営利団体です。 ICANNは、ドメイン名やIPアドレスを適切に割り当て、管理することで、インターネットの安定運用を支えています。インターネットは今や私たちの生活に欠かせないものとなっています。その基盤を陰ながら支えるICANNの役割は、今後ますます重要性を増していくと言えるでしょう。
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Webサイトを安全に閲覧するためのHTTPS

インターネットは、今や私たちの生活に欠かせないものとなっています。情報収集や買い物、友人との交流など、様々な用途で利用されていますが、その一方で、インターネット上には危険も潜んでいます。 インターネット上で情報を安全にやり取りするためには、セキュリティ対策が必須です。そのセキュリティ対策として重要な役割を担っているのが、「HTTPS」という通信方式です。 HTTPSは、ウェブサイトと利用者の間でやり取りされる情報を暗号化することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。例えば、オンラインショッピングの際にクレジットカード情報を入力する場合、HTTPSで接続されていれば、その情報は暗号化されて送信されるため、万が一、第三者に通信内容を盗み見られても、解読される心配はありません。 HTTPSは、ウェブサイトのアドレスの前に「https//」と表示されていることで確認できます。また、ブラウザによっては、アドレスバーに鍵マークが表示されることもあります。インターネットを利用する際には、これらの表示を確認し、安心して情報を入力できるウェブサイトかどうかを見極めることが大切です。
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RPC:遠隔操作を可能にする技術

- RPCとはRPC(Remote Procedure Call)は、日本語で「遠隔手続き呼び出し」と訳されます。これは、ネットワークに接続された異なる場所にあるコンピュータのプログラムを、あたかも自分のコンピュータ内にあるプログラムのように実行できるようにする技術です。例えば、インターネット上で買い物をするときを想像してみてください。ウェブサイト上で購入ボタンをクリックすると、その情報はウェブサイトを運営する会社のコンピュータに送られ、注文処理が行われます。このとき、あなたのコンピュータは、まるで自分のコンピュータ内にあるプログラムのように、会社のコンピュータのプログラムを呼び出して実行しているのです。これがRPCの仕組みです。RPCは、プログラムを構成する小さな処理単位である「手続き」を、ネットワーク越しに呼び出すことで動作します。利用者は、ネットワークの詳細や相手のコンピュータの内部構造を意識することなく、必要な手続きを呼び出すだけで目的の処理を実行できます。インターネット時代において、RPCは様々なシステムで活躍しています。私たちが普段何気なく利用しているウェブサイトやオンラインサービスの多くは、裏側でRPCが使われていると言っても過言ではありません。 RPCは、現代のネットワーク社会を支える重要な技術の一つと言えるでしょう。
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インターネットの標準仕様書、RFCとは?

- RFCの概要RFCとは、「コメントを求める」という意味の英語表現「Request for Comments」の頭文字をとったものです。これは、インターネット上で広く使われている技術や通信プロトコルなどの標準仕様を文書化したものです。インターネット技術に関する様々な情報や運用ルールなどが、RFCには事細かに記されています。 RFCを作成しているのは、インターネット技術の標準化を進めている組織であるIETF(Internet Engineering Task Force)です。IETFは、インターネット技術者が集まり、議論を重ねながら、RFCの内容を決定していきます。RFCは基本的に英語で記述されていますが、インターネット上で誰でも無料で閲覧することができます。 RFCは、インターネットの基盤を支える重要な役割を担っています。インターネット技術の開発者や運用者は、RFCを参照することで、共通の仕様に基づいたシステム開発や運用を行うことができます。RFCは、インターネットが世界中で利用できる、オープンな技術として発展していく上で、無くてはならない存在と言えるでしょう。
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ウェルノウンポート:ネットワークの入り口を解説

私たちが日々当たり前のように利用しているインターネットは、世界中に張り巡らされた情報の通り道であり、膨大な量のデータを送受信できる巨大なネットワークです。このネットワーク上で、スマートフォンやパソコンなどの様々な端末が、情報をスムーズにやり取りするためには、共通のルールが必要です。インターネットの世界では、このルールの一つとして「ポート番号」というものが重要な役割を担っています。 インターネット上での通信は、手紙のやり取りに例えることができます。手紙を送る際に必要なのは、宛先となる住所と、受け取る相手の名前です。インターネットの世界では、この住所の役割を担うのが「IPアドレス」です。そして、特定のIPアドレスを持つコンピューターの中でも、どのアプリケーションがデータを受け取るのかを示すのが「ポート番号」です。 例えば、ウェブサイトを閲覧する場合を考えてみましょう。私たちがウェブサイトにアクセスする時、ウェブサーバーに対してデータの送信 요청을 보냅니다。この時、データはウェブサーバーのIPアドレスに送られますが、ウェブサーバーは同時に複数のサービスを提供しているかもしれません。そこで、「ポート番号」を使って、データがウェブサイトを表示するためのアプリケーションに正しく届くようにします。ウェブサイトの閲覧には一般的に「80番ポート」が割り当てられており、メールの送受信には「25番ポート」や「110番ポート」などが使われています。このように、目的ごとに異なるポート番号が割り当てられることで、データが迷子にならずに目的のアプリケーションに届き、私たちは円滑にインターネットを利用することができるのです。
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通信を支える縁の下の力持ち、通信プロトコルとは?

私たちは日々、電子メールを送ったり、ウェブサイトを閲覧したりして、大量のデータをインターネット上でやり取りしています。では、これらのデータはどのようにして、相手に正しく届いているのでしょうか?その裏側では、「通信プロトコル」と呼ばれる重要なルールが活躍しています。 通信プロトコルとは、ネットワークを通じてデータを送受信する際の形式や手順を定めた国際的な取り決めのことです。例えば、手紙を送る際に、宛先、差出人、日付などを決まった場所に書くというルールがあるように、データ通信にも、データの宛先、送信元、データの種類、エラー発生時の対処法などを定めたルールが必要です。 インターネット上には、パソコン、スマートフォン、サーバーなど、様々な機器が接続されています。これらの機器は、異なるメーカーが製造していることもありますが、共通の通信プロトコルに従うことで、互いにデータのやり取りを行うことが可能になります。 通信プロトコルには、様々な種類があり、それぞれ役割が異なります。例えば、ウェブサイトの閲覧に用いられる「HTTP」や電子メールの送受信に用いられる「SMTP」「POP」などがあります。このように、通信プロトコルは、インターネットにおけるデータ通信を支える重要な役割を担っています。
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インターネットの共通語:プロトコル

私たち人間は、互いに意思疎通を図る際に、日本語や英語といった共通の言語を用います。これと同じように、コンピューター同士が情報を正確にやり取りするためにも、共通のルールが必要です。このルールを「プロトコル」と呼びます。 プロトコルは、コンピューター間の通信を円滑に行うための、いわば交通ルールのようなものです。具体的には、データの形式、送信方法、エラー発生時の対処法など、通信に関する様々な手順を細かく規定しています。 例えば、ホームページを閲覧する際に用いられる「HTTP」というプロトコルは、ウェブサーバーとブラウザ間で、データの送受信を行うためのルールを定めています。このルールに従って、私たちは世界中のウェブサイトにアクセスし、情報を得ることが可能となっています。 このように、プロトコルは、コンピューターネットワークにおいて、非常に重要な役割を担っています。異なる機種やシステム間でも、プロトコルさえ合致していれば、円滑なコミュニケーションが可能になるのです。
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データ通信の主役!パケットを解説

今日の情報化社会において、インターネットを始めとするコンピューターネットワークは欠かせない存在となっています。私たちが日々やり取りする膨大な量のデータは、そのままの形で送受信されているわけではありません。情報を小さな塊に分割し、宛先に届くまで効率よく運ぶための仕組みが必要となります。その役割を担うのが「パケット」です。 手紙を送る場面を想像してみてください。手紙の内容をそのまま相手に渡すのではなく、封筒に住所や宛名を書いて送りますよね。これと同じように、インターネット上でやり取りされるデータも、パケットという単位に分割され、宛先情報などを付与されて送信されます。 パケットには、送り先の情報だけでなく、送信元の情報やデータの順番を示す情報なども含まれています。そのため、たとえ複数の経路を経由する場合でも、データがバラバラにならずに、正しい順番で相手に届けることができます。このように、パケットは、膨大な情報を効率的に、そして確実に送受信するために欠かせない技術と言えるでしょう。
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データ通信の効率化:パケットとは?

私たちが日々利用しているインターネットなどのデータ通信では、情報をそのままの形で送受信しているわけではありません。情報を小さなデータの塊に分割して、宛先に届けています。このデータの塊を「パケット」と呼びます。 パケットは、手紙を入れる封筒のような役割を果たします。手紙の内容がデータ本体にあたり、宛先や差出人を示す情報がヘッダー情報にあたります。ヘッダー情報には、送信元と宛先の情報以外にも、パケットの順番を示す番号やエラーチェックのための情報などが含まれています。 このように、情報をパケットという小さな単位に分割することで、複数のデータを同時に送受信することが可能になります。これは、道路をたくさんの車が行き交う様子に似ています。大きなトラック一台が道路を占有するよりも、多くの車が道路を共有することで、全体としての輸送効率が向上するのと同じように、データをパケット化することで、ネットワークの利用効率を高めることができます。 また、パケットは、宛先に届くまでに様々な経路を通ります。これは、手紙が郵便局を経由して届けられるのとは異なり、ネットワーク上では最適な経路が常に選択されるためです。たとえ一部の経路が混雑していても、別のパケットが異なる経路を通ることで、全体的な通信速度の低下を防ぐことができます。
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ファイル転送の定番FTP:仕組みと安全な活用法

ファイル転送に欠かせないFTPとは、一体どのような仕組みで動いているのでしょうか。FTPは、ファイル転送プロトコルと呼ばれる、コンピューター同士でファイルをやり取りするための標準的なルールです。インターネット上で広く普及しており、ウェブサイトの構築やソフトウェアの配布など、様々な場面で活躍しています。 FTPを利用したファイル転送は、クライアントとサーバーという二つの役割を持つコンピューター間で行われます。クライアントは、ファイルの送信や受信、削除といった操作を行う役割を担います。一方、サーバーは、クライアントからの要求に応じて、ファイルへのアクセスを提供する役割を担います。 例えば、ウェブサイトを構築する際には、HTMLファイルや画像ファイルなどを自分のコンピューターから、ウェブサイトを公開するサーバーに転送する必要があります。このファイル転送を簡単に行うためにFTPが用いられます。FTPクライアントソフトを使用すれば、ファイルをドラッグ&ドロップするだけで、簡単にサーバーにアップロードすることができます。 このように、FTPはインターネット上でのファイル共有に欠かせないプロトコルと言えるでしょう。
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LANケーブルで電源供給!PoEとは?

- PoEの概要PoE(ピーオーイー)とは、「Power over Ethernet」の略称で、LANケーブルを通じてデータ通信と同時に電力を供給できる技術です。従来、パソコンやIP電話、ネットワークカメラなどのネットワーク機器を利用するには、機器ごとに電源コンセントから電力を供給する必要がありました。そのため、ネットワーク機器の設置場所が電源コンセントの近くに限定されてしまうという制約がありました。しかし、PoEの登場により、LANケーブル1本でデータ通信と電力供給の両方が可能となり、状況は一変しました。 PoE対応のネットワーク機器であれば、電源コンセントの有無を気にすることなく、LANケーブルが届く範囲であればどこにでも自由に設置できるようになったのです。 この技術革新により、ネットワーク構築の自由度が飛躍的に向上しました。例えば、天井や壁などにネットワークカメラを設置する場合、これまでのように電源の確保に頭を悩ませる必要はありません。PoE対応のネットワークカメラとLANケーブルさえあれば、容易に設置作業を進めることができます。このように、PoEは、利便性と柔軟性を兼ね備えた技術として、オフィスや工場、商業施設など、さまざまな場面で広く活用されています。
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PPPoEとPPPoA:インターネット接続の認証方式

私たちが日々当たり前のように利用しているインターネット。パソコンやスマートフォンでウェブサイトを閲覧したり、動画を楽しんだりできるのは、実は様々な技術が目には見えないところで活躍しているおかげです。 その中でも、「PPPoE」と「PPPoA」は、快適なインターネット接続を支える、まさに「縁の下の力持ち」といえる技術です。 PPPoEとPPPoAは、どちらもインターネットに接続する際に、利用者が正しいユーザーであるかどうかを認証するための技術です。 これらの技術が使われることで、第三者による不正な接続を防ぎ、セキュリティと信頼性を確保しています。 PPPoEは、イーサネット上でPPPという通信プロトコルを使用する技術で、現在、多くのインターネットサービスプロバイダが採用しています。 一方、PPPoAは、ATMという通信方式上でPPPを使用する技術です。 どちらの技術も、インターネット接続時にユーザー認証を行うことで、私たちが安心してインターネットを利用できる環境を提供してくれています。
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進化するインターネット接続:PPPoEからIPoEへ

私たちが日々当たり前のように利用しているインターネット。ウェブサイトを閲覧したり、動画を楽しんだりする裏側では、実は様々な技術が活躍し、複雑な情報のやり取りを支えています。その中でも、「PPP(ポイント・ツー・ポイント・プロトコル)」は、インターネットを縁の下の力持ちとして支える重要な技術の一つです。 PPPは、2台のコンピューター間で、データを正しく送受信するための約束事を定めたものです。インターネット上には、光ファイバーや電話回線など、様々な種類の通信回線が利用されていますが、PPPはこれらの回線状況の違いを吸収し、常に安定したデータ通信を可能にする役割を担っています。 通信の世界では、「OSI参照モデル」と呼ばれる7つの階層構造で通信システムをモデル化することがあります。PPPはこの中の第2層、データリンク層に位置付けられます。これは、PPPが、コンピューター同士を物理的に接続する役割と、その上でデータを正確に送受信する役割を担っていることを示しています。インターネットの基盤を支える重要な役割を担うPPPですが、普段はその働きに気付くことはありません。しかし、私たちが快適にインターネットを利用できる裏には、PPPのような技術が欠かせない存在として活躍しているのです。
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オフィスや家庭で主流のネットワーク – イーサネット

- イーサネットとはイーサネットとは、企業のオフィスや家庭でパソコン、プリンター、スマートフォンなどを相互に接続するために広く利用されている通信技術です。現代のインターネット社会において、様々な機器を接続し、データをやり取りするための基盤技術として、無くてはならない存在となっています。イーサネットは、元々、1つのケーブルに複数の機器を接続してデータを共有するために開発されました。現在では、 twisted pair ケーブルと呼ばれる、比較的安価で扱いやすいケーブルを使用して、高速かつ安定したデータ通信を実現しています。イーサネットの普及は、パソコンの普及と時期を同じくして加速しました。 当時、高価で特殊な機器が必要だったネットワーク接続が、イーサネットの登場によって、より安価で手軽に構築できるようになったことが、その大きな要因の一つです。 現代社会において、インターネットは生活に欠かせないインフラとなっています。そして、そのインターネットを支える重要な要素の一つが、このイーサネットなのです。インターネットに接続するパソコンやスマートフォン、データセンター内のサーバーなど、様々な機器がイーサネットを通じて接続され、膨大な量のデータがやり取りされています。
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メールの基本:POP3とは?

私たちは日々、何気なく電子メールを使っていますが、その裏では複雑な仕組みが動いています。電子メールを送るには、まず、メールクライアントと呼ばれるソフトウェアを使います。これは、手紙を書くための便せんや封筒のようなもので、私たちが実際にメールを作成し、宛先などを指定するために使います。 メールクライアントで作成したメールは、次にメールサーバーと呼ばれるコンピュータに送られます。メールサーバーは、インターネット上にある巨大な郵便局のようなもので、世界中のメールを保管したり、配送したりする役割を担っています。 メールサーバーに届いたメールは、宛先のメールサーバーへと転送されていきます。そして、最終的に宛先の人が自分のメールクライアントを使って、メールサーバーにアクセスし、メールを受け取ることができます。このように、電子メールは、メールクライアントとメールサーバーの連携によって、私たちの元に届けられているのです。
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EEE:知っておきたい省エネ技術

- EEEとはEEE(トリプルイー)は、「Energy Efficient Ethernet」の略称で、日本語では「省電力イーサネット」と呼ばれています。これは、コンピュータやサーバーなどを繋ぐネットワーク機器が使う電力を抑え、省エネルギー化を目指す技術です。現代社会では、インターネットや情報通信技術(ICT)が欠かせないものとなり、パソコンやスマートフォンなど、多くの機器がネットワークに接続されています。それに伴い、ネットワーク機器が消費する電力も増え続けており、地球環境への負荷が懸念されています。EEEは、このような状況下で生まれた、環境に優しい技術と言えるでしょう。この技術は、データの送受信がない時に、ネットワーク機器の一部機能を停止させたり、動作速度を落とすことで、消費電力を抑えます。人がいない部屋の電気を消すように、ネットワーク機器も使っていない時は省電力モードに移行することで、無駄な電力の消費を抑えることができるのです。EEEは、地球温暖化対策や、企業の電力コスト削減にも貢献できる技術として、多くの企業が導入を進めています。今後、あらゆるものがインターネットに繋がるIoT時代が到来すれば、ネットワーク機器の数はさらに増加すると予想されます。EEEのような省電力技術は、地球環境を守る上で、ますます重要な役割を担っていくと考えられます。