
マルチベンダーとは?メリット・デメリット、シングルベンダーとの違いも解説
- 複数のメーカーの製品を組み合わせる「マルチベンダー」とは
情報通信技術(ICT)の分野では、様々なシステムを構築して活用することが求められます。その際、従来は一つの企業の製品だけでシステムを構築することが一般的でした。しかし、近年では技術の進化や多様化が進んでおり、一つの企業だけで全てのニーズに対応することが難しくなってきています。
そこで注目されているのが、「マルチベンダー」という考え方です。これは、特定の企業の製品に限定せず、複数の企業の製品を組み合わせることで、より柔軟で最適なシステムを構築しようというものです。いわば、それぞれのメーカーの「良いとこどり」をして、理想的なシステムを作り上げるイメージです。マルチベンダーのメリットとしては、特定の企業への依存を避けることができること、コスト削減や性能向上を図りやすいこと、最新の技術やサービスを柔軟に取り入れられることなどが挙げられます。
特に、インターネット経由で様々なサービスを利用できるクラウドサービスの普及は、マルチベンダー環境を後押ししています。従来のように、自社のサーバーやネットワーク機器に全てを構築するオンプレミス環境では、特定の企業の製品に縛られることが多かったのですが、クラウドサービスを利用することで、複数の企業のサービスを組み合わせやすくなったためです。このように、マルチベンダー環境は、現代のICTシステムにとって、非常に重要な考え方となっています。