自ら学ぶ力を育む:探究型学習のススメ

自ら学ぶ力を育む:探究型学習のススメ

ICTを知りたい

先生、『探究型学習』って、一体どんな勉強方法なんですか?

ICT研究家

良い質問ですね! 『探究型学習』は、みんなが探偵になった気分で、自分で課題を見つけて、その謎を解き明かしていくような勉強方法なんですよ。

ICTを知りたい

探偵みたいで面白そう! でも、どうやって謎を解いていくんですか?

ICT研究家

まず、本やインターネットで情報を探したり、実際に外に出て観察や実験をしたりして、情報を集めます。そして、集めた情報を整理して、自分なりの答えを見つけていくんです。最後に、みんなに発表して、意見交換をすることもあります。

探究型学習とは。

「情報通信技術に関係する言葉、『探究型学習』について説明します。探究型学習とは、出された課題に対して、生徒が自分で情報を集め、整理して分析し、結論をまとめて発表することを通じて、問題を解決するために必要な考える力、判断する力、表現する力などを育む学習方法です。情報収集では、教科書や文献などの資料を使うだけでなく、学校の外に出て活動したり、観察や実験なども行います。文部科学省では、探究型学習を『自分で学び自分で考える力を育てること』と定義し、従来の知識や技能を身につける学習と合わせて、バランスよく育成することが大切だとしています。」

探究型学習とは

探究型学習とは

– 探究型学習とは従来の一方向的な授業では、先生が生徒に知識を教え、生徒はそれを受動的に学習していました。しかし、探究型学習では、生徒が自ら課題を見つけ、その解決に向けて主体的に行動します。具体的には、生徒たちはまず、身の回りの疑問や社会問題など、自分が探究したいテーマを設定します。次に、そのテーマについて、図書館で本を読んだり、インターネットで情報を集めたり、専門家に話を聞いたりと、様々な方法で情報を収集します。そして、集めた情報を整理し、分析し、自分なりの考えをまとめます。探究型学習では、これらのプロセスを通して、生徒たちは単なる知識の詰め込みではなく、情報を収集する力、情報を分析して論理的に思考する力、自分の考えを表現する力など、これからの社会を生き抜くために必要な力を身につけていきます。また、自ら課題を設定し、解決に向けて努力することで、学ぶことの楽しさや達成感を味わうことができます。探究型学習は、全ての教科や学習場面で取り入れることができます。例えば、歴史の授業であれば、ある歴史的事件について、教科書の内容だけでなく、様々な資料を調べ、多角的な視点から考察することで、より深い理解を得ることができます。これからの時代は、AI技術が進歩し、変化の激しい時代になるといわれています。そのような時代を生き抜くためには、自ら学び、自ら考え、自ら行動する力が重要になります。探究型学習は、まさにそのような力を育むための最適な学習方法と言えるでしょう。

項目 内容
定義 生徒が自ら課題を見つけ、その解決に向けて主体的に行動する学習方法
従来型学習との違い 教師から生徒へ知識が一方的に伝達されるのではなく、生徒が主体的・能動的に学習に取り組む
具体的なプロセス 1. テーマ設定
2. 情報収集
3. 情報整理・分析
4. まとめ・表現
探究型学習で身につく力 情報収集力、情報分析力、論理的思考力、表現力、問題解決能力など
メリット – 深い学び
– 学びの楽しさ・達成感
– 未来社会に必要な力の習得
適用範囲 全ての教科、学習場面
探究型学習の重要性 AI時代を生き抜くために必要な、自ら学び、考え、行動する力を育む

従来の学習方法との違い

従来の学習方法との違い

– 従来の学習方法との違いこれまでの学習方法では、教師が一方的に知識を教え、生徒はそれを暗記することに重点が置かれていました。言わば、知識を注ぎ込むことに主眼が置かれていたと言えるでしょう。生徒は受け身で、与えられた情報をそのまま記憶することが求められました。一方、探究型学習では、生徒は受け身ではなく、自ら考え、行動する主体となります。先生はあくまでも学習のサポート役となり、生徒は主体的に課題を見つけ、解決策を探していきます。そして、その過程で必要な情報を自ら集め、分析し、活用していきます。従来型の学習方法では、知識や情報は断片的に詰め込まれるだけになりがちでした。しかし、探究型学習では、知識や情報を得るだけでなく、それらを活用して実際の問題解決に挑むことが重要になります。自ら考え、行動し、問題解決に取り組む経験を通して、生徒は真の理解と応用力を身につけることができます。さらに、問題解決能力や批判的思考力、協調性など、これからの社会で必要とされる能力を育むことも期待できます。

項目 従来の学習方法 探究型学習
生徒の役割 受け身
情報をそのまま記憶
主体的に考え、行動
自ら課題を見つけ、解決策を探求
教師の役割 知識を一方的に教える 学習のサポート役
知識・情報の扱い方 断片的に詰め込む 活用して実際の問題解決に挑む
学習効果 知識の暗記 真の理解と応用力
問題解決能力、批判的思考力、協調性を育成

探究型学習のメリット

探究型学習のメリット

探究型学習は、従来の一方向的な授業とは異なり、生徒たちが主体的に課題を見つけ、自ら学びを深めていく学習方法です。この学習方法は、知識の詰め込みではなく、これからの社会で必要とされる思考力、判断力、表現力といった力を育む上で大きな効果を発揮します。

具体的には、生徒たちは自ら課題を設定し、その解決策を探求するプロセスを通じて、情報収集能力や論理的思考力を高め、問題解決能力を身につけていきます。また、与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、多角的な視点から情報を分析し、自分自身の考えを構築することで、批判的思考力を養うことができます。

さらに、探究型学習では、グループワークやプレゼンテーションを行う機会が多く設けられています。そのため、他の生徒と意見交換や議論を重ねる中で、コミュニケーション能力や協調性を育むことも期待できます。また、自分の考えを相手に分かりやすく伝える訓練を通して、プレゼンテーション能力や表現力の向上にもつながります。

項目 内容
学習方法 生徒が主体的に課題を見つけ、自ら学びを深める
特徴 知識の詰め込みではなく、思考力、判断力、表現力を育む
効果 – 情報収集能力
– 論理的思考力
– 問題解決能力
– 批判的思考力
– コミュニケーション能力
– 協調性
– プレゼンテーション能力
– 表現力
具体的な活動 – 課題設定
– 解決策の探求
– 情報収集
– 情報分析
– 意見交換
– 議論
– グループワーク
– プレゼンテーション

情報収集の重要性

情報収集の重要性

学びを深めていく上で、情報を集めることは土台作りとも言えるほど大切なことです。これまで当然のように教えられてきたことを、自ら学び、理解を深めていくためには、まず十分な情報を集める必要があります。
情報収集の手段は実に様々です。図書館に出向いて、書物や論文を読み込むことも有効な手段の一つです。また、インターネットを活用すれば、世界中の膨大な情報に瞬時にアクセスすることができます。さらに、実際に現場に足を運び、自分の目で見て、耳で聞き、肌で感じる体験を通して得られる情報も、深い学びへと繋がります。例えば、工場見学や実験、動植物の観察などが挙げられます。
重要なのは、一つの方法に固執するのではなく、多様な方法を組み合わせて情報収集を行うことです。そうすることで、物事を多角的に捉え、より深い考察力を育むことができるでしょう。

まとめと発表

まとめと発表

探求学習では、自ら調べ、考え、そして経験することで多くの知識や情報を手に入れることができます。しかし、学んだことを本当に自分のものにするためには、得られた情報を整理し、分析し、自分なりの結論を導き出すことが何よりも重要です。

結論を導き出す過程では、集めた情報の中から本当に必要なものを見極める「情報を選別する力」や、それぞれの情報を関連付けて深く理解する「分析力」、そして、自分の考えを論理的にまとめる「思考力」などが育まれます。

さらに、探求学習では、導き出した結論をレポートや発表を通して相手に伝えることが求められます。相手に分かりやすく伝えるためには、結論に至るまでのプロセスを整理したり、図や表などを用いて視覚的に分かりやすく表現したりする工夫が必要です。このような経験を通して、「表現力」や「コミュニケーション能力」を磨くことができます。

自分の考えを論理的にまとめ、相手に分かりやすく伝える力は、社会に出るとあらゆる場面で必要とされます。例えば、仕事で新しい企画を提案する際や、顧客に商品やサービスを説明する際、あるいは、チームで協力して仕事を進める際などにも、これらの力は大いに役立つはずです。探求学習を通して、これらの力を身につけていきましょう。

探求学習の段階 内容 育成される力
情報収集 自ら調べ、考え、経験を通して知識や情報を集める
情報整理・分析 得られた情報を整理し、分析し、自分なりの結論を導き出す
– 情報を選別する
– 情報を関連付けて深く理解する
– 自分の考えを論理的にまとめる
– 情報を選別する力
– 分析力
– 思考力
情報発信 レポートや発表を通して相手に分かりやすく伝える
– 結論に至るまでのプロセスを整理する
– 図や表などを用いて視覚的に分かりやすく表現する
– 表現力
– コミュニケーション能力

探究型学習の未来

探究型学習の未来

– 探究型学習の未来世界は今、国境を越えた人や物の行き来や、技術の進歩によって、めまぐるしく変化しています。このような変化の激しい時代を生きる私たちにとって、常に自ら学び続ける力がこれまで以上に大切になっています。従来の一方向的な授業とは異なり、探究型学習では、子どもたちが自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、答えを導き出すプロセスを大切にします。この学びを通して、子どもたちは主体性や問題解決能力、コミュニケーション能力といった、変化の激しい社会を生き抜くために必要な力を身につけることができます。例えば、地球温暖化の問題に興味を持った子どもたちがいたとします。従来の授業では、教科書の内容を学ぶだけだったかもしれません。しかし、探究型学習では、子どもたちは自ら調べ、話し合い、解決策を考える活動を通して、より深く問題を理解し、自分たちにできることを主体的に考える力を養うことができます。このように、探究型学習は、子どもたちの「生きる力」を育む最適な学習方法と言えるでしょう。これからの教育現場において、探究型学習はますますその重要性を増していくと考えられます。

変化の激しい時代を生きるために必要な力 探究型学習で身につく力 探究型学習の例
常に自ら学び続ける力 主体性、問題解決能力、コミュニケーション能力 地球温暖化問題に興味を持った子どもたちが、自ら調べ、話し合い、解決策を考える。