インターネット上の住所、IPアドレスとは?
ICTを知りたい
先生、IPアドレスって結局何ですか?インターネットを使う家の住所みたいなものなんですよね?
ICT研究家
そうだね、インターネット上でそれぞれの機器を識別するための住所のようなものだよ。例えば、君が家に手紙を送ってもらう時、住所がないと届かないよね? それと似たように、インターネット上でデータのやり取りをするにも、相手の住所、つまりIPアドレスが必要になるんだ。
ICTを知りたい
なるほど。でも、IPアドレスには『グローバル』と『プライベート』の2種類があるって聞いたんですけど、何が違うんですか?
ICT研究家
いい質問だね!『グローバルIPアドレス』は、世界中で一つしかない、いわば家の住所のようなものなんだ。一方、『プライベートIPアドレス』は、家の中だけで使う部屋番号のようなもので、同じ部屋番号が他の家にも存在する可能性があるんだ。家の外の人と手紙をやり取りするには家の住所が必要だけど、家の中なら部屋番号だけで手紙を渡せるよね? そんなイメージだよ。
IPアドレスとは。
「情報通信技術でよく聞く『IPアドレス』について説明します。『IPアドレス』は、インターネット上のコンピュータ一つ一つに割り振られた住所のようなものです。大きく分けて二つの種類があります。『グローバルIPアドレス』と『プライベートIPアドレス』です。『グローバルIPアドレス』は、世界中で一つしかないIPアドレスで、インターネットを使う時に割り当てられます。一方、『プライベートIPアドレス』は、会社の中や家の中など、限られた範囲だけで使われるIPアドレスです。こちらは、ネットワークが違えば、同じIPアドレスを使っても問題ありません。『グローバルIPアドレス』は、インターネットサービスプロバイダと契約しないと取得できませんが、『プライベートIPアドレス』は、ネットワークの管理者が自由に設定できます。これまでIPアドレスは、0から255までの数字を4つ組み合わせた『IPv4』という形式が主流でした。しかし、スマートフォンやあらゆるものがインターネットにつながる時代になり、IPアドレスが足りなくなる問題が起きてきました。そこで、最近では、もっと多くのIPアドレスを使えるようにした『IPv6』という新しい形式が広まっています。『IPv6』は、4桁の英数字を8つ組み合わせたもので、『IPv4』では43億個だったIPアドレスが、『IPv6』ではその4乗個まで増やすことができます。
インターネット上の住所、IPアドレス
私たちが普段手紙を送る際に、宛先には必ず住所を記入しますよね。同じように、インターネット上で情報をやり取りする際にも、それぞれの機器を特定するための住所が必要です。それがIPアドレスと呼ばれるものです。
インターネットに接続している機器は、コンピュータはもちろん、スマートフォンやタブレット、最近では家電製品なども含まれます。これらの機器がインターネットに接続すると、それぞれに唯一無二のIPアドレスが割り当てられます。
このIPアドレスは、数字の羅列で表されます。インターネット上で情報を送受信する際、このIPアドレスを頼りに、データは正しい相手に届けられます。例えば、ウェブサイトを閲覧する場合を考えてみましょう。私たちがウェブサイトのアドレスを入力すると、その裏側では、ウェブサイトを管理するサーバーのIPアドレスを探し、データの送受信が行われているのです。
このように、IPアドレスはインターネット上で非常に重要な役割を果たしており、いわばインターネット上の住所と言えるでしょう。
グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス
インターネットに接続する際に欠かせないIPアドレスには、大きく分けて二つの種類があります。一つは世界中で唯一無二のアドレスである「グローバルIPアドレス」です。グローバルIPアドレスは、インターネットに直接接続する際に割り当てられるもので、世界中どの場所からでも特定できます。もう一つは、「プライベートIPアドレス」と呼ばれるもので、こちらは家庭内や企業内など、限られた範囲のネットワーク内で使用されます。プライベートIPアドレスは、同じものを異なる閉じたネットワーク内で使用することができます。例えば、あなたの家のパソコンに割り当てられているプライベートIPアドレスと、私の家のパソコンに割り当てられているプライベートIPアドレスが同じであっても問題ありません。なぜなら、これらのパソコンは直接インターネットに接続するのではなく、それぞれの家庭内のネットワークに属しているからです。では、私たちが普段インターネットを利用する際には、どのようにしてこれらのIPアドレスが使われているのでしょうか。私たちがインターネットに接続する際には、プロバイダからグローバルIPアドレスを一時的に割り当てられます。そして、家庭内に設置されたルーターが、プロバイダから割り当てられたグローバルIPアドレスと、各機器に割り振るプライベートIPアドレスを変換することで、それぞれの機器がインターネットに接続できるようにしているのです。このように、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスは、役割分担をすることで、安全かつ円滑なインターネット接続を実現しています。
IPアドレスの種類 | 説明 |
---|---|
グローバルIPアドレス | – 世界中で唯一無二のアドレス – インターネットに直接接続する際に割り当てられる – 世界中どの場所からでも特定可能 |
プライベートIPアドレス | – 家庭内や企業内など、限られた範囲のネットワーク内で使用 – 同じIPアドレスを異なる閉じたネットワーク内で使用可能 – インターネットに直接接続するわけではない |
IPアドレス枯渇問題とIPv6の登場
インターネット上の機器を識別する住所のような役割を担うIPアドレス。従来用いられてきたIPv4という規格では、0から255までの数字を4つ繋げて表現するため、アドレスの数が限られていました。インターネットの普及が進み、パソコンやスマートフォンなどの機器がインターネットに繋がるようになるにつれて、IPアドレスの需要が急増し、IPv4アドレスは底をつきかけているという危機的な状況に陥っています。
この問題を解決するために登場したのが、IPv6という新しい規格のIPアドレスです。IPv6は、16進数を8つ繋げることで、IPv4と比べて桁違いに多くのアドレスを表現することができます。そのため、IPv6の導入が進めば、IPアドレスが足りなくなる心配はなくなります。
IPv6の導入は、単にアドレス不足を解消するだけにととどまりません。あらゆるものがインターネットに接続されるIoT時代を実現するためにも、IPv6は欠かせない技術です。家電製品や自動車など、これまでインターネットに接続されていなかったあらゆる機器が、IPv6によってインターネットに接続されるようになることで、私たちの生活はより便利で豊かなものになると期待されています。
項目 | IPv4 | IPv6 |
---|---|---|
アドレス構造 | 0~255の数字を4つ連結 | 16進数を8つ連結 |
アドレス数 | 約43億個 | 桁違いに多い |
現状 | 枯渇しつつある | 次世代規格として普及が進む |
メリット | – | – アドレス不足の解消 – IoT時代の到来を促進 |
IPv6のメリット
– インターネットの未来を拓くIPv6その恩恵とは?
インターネットの住所ともいえるIPアドレス。その従来版であるIPv4は、世界的なインターネット普及に伴い、枯渇の危機に瀕しています。この問題を解決するのが、次世代バージョンであるIPv6です。IPv6は、単にアドレス不足を解消するだけでなく、セキュリティ強化や通信速度の向上など、様々な利点をもたらします。
まず、セキュリティ面では、IPv6は最初からセキュリティ機能が組み込まれている点が大きな特徴です。これにより、より安全なデータ通信が可能となります。従来のIPv4では、セキュリティ対策は後付けで行われることが多く、その点が課題として指摘されていました。
また、IPv6は、データのやり取りを管理するヘッダー情報が簡素化されています。そのため、IPv4と比べて処理が効率化され、高速な通信を実現できます。インターネット上の様々なサービスが高速化することで、より快適なオンライン体験を得られるでしょう。
さらに、IPv6では、全ての端末が世界中で一つだけのグローバルIPアドレスを持つことができます。従来のIPv4では、IPアドレスの不足を補うためにNATと呼ばれる技術が使われていましたが、IPv6ではその必要がなくなり、通信の遅延やアプリケーションの互換性問題も解消されます。
このように、IPv6はインターネットの未来を支える重要な技術です。セキュリティ、速度、接続性の全てにおいて進化を遂げたIPv6は、今後、あらゆるデバイス、あらゆるサービスに普及していくことが期待されています。
項目 | IPv6の特徴 |
---|---|
セキュリティ | セキュリティ機能が組み込まれており、安全性が向上 |
通信速度 | ヘッダー情報が簡素化され、高速な通信が可能 |
接続性 | グローバルIPアドレスの割り当てにより、NAT不要で遅延や互換性問題を解消 |
まとめ
インターネットは、世界中のコンピュータを繋ぐ広大なネットワークですが、それぞれの機器を識別するために、「IPアドレス」と呼ばれる番号が割り当てられています。従来使用されてきた「IPv4アドレス」は、インターネットの急速な普及に伴い、枯渇が懸念されていました。
この問題を解決するために登場したのが、「IPv6アドレス」です。IPv6アドレスは、IPv4アドレスと比べて桁数が大幅に増加しており、事実上無制限と言えるほどのアドレス空間を提供します。これにより、今後増加するであろうインターネット接続機器にも、十分に対応できるようになります。
さらにIPv6は、アドレス空間の拡大だけでなく、セキュリティや速度の面でも進化を遂げています。IPv6では、セキュリティ機能が標準搭載されているため、より安全な通信が可能となります。また、IPv4で問題となっていたアドレス変換の処理が不要になるため、通信速度の向上も期待できます。
このように、IPv6はインターネットの抱える様々な課題を解決する、次世代の通信規格として期待されています。今後、IPv6の普及がさらに進み、より快適で安全なインターネット環境が実現することが期待されます。
項目 | IPv4 | IPv6 |
---|---|---|
アドレス空間 | 枯渇が懸念 | 事実上無制限 |
セキュリティ | オプション | 標準搭載 |
速度 | アドレス変換処理あり | アドレス変換処理不要 |