進化するソフトウェア:SaaSのススメ

進化するソフトウェア:SaaSのススメ

ICTを知りたい

先生、『SaaS』っていう言葉はよく聞くけど、実際どういう仕組みなのかよくわからないんです。普通のソフトウェアと何が違うんですか?

ICT研究家

いい質問だね!普通のソフトウェアは、パソコンにインストールして使うよね。でも『SaaS』は、インターネットに接続できる環境があれば、どこでも使えるソフトウェアなんだ。例えると、レストランで食事をするイメージかな。

ICTを知りたい

レストランで食事をするイメージ…ですか?

ICT研究家

そう!レストランに行って、食べたい料理を注文するよね?『SaaS』も同じで、必要な機能だけをインターネットを通じて『注文』して使うんだ。お店側が料理を作ってくれるように、『SaaS』は提供者側がソフトウェアを管理してくれるんだよ。

SaaSとは。

「情報通信技術に関連した言葉、『SaaS』について説明します。『SaaS』は『Software as a Service』の略で、必要な機能だけを選んで使うことができる、インターネット閲覧ソフト上で動くソフトウェアのことです。従来のようにソフトウェアを完成品として利用者に販売するのではなく、ソフトウェアを提供する側のコンピューターで動かし、その機能をインターネットを通じてサービスとして提供します。」

従来のソフトウェアとの違い

従来のソフトウェアとの違い

従来のソフトウェアは、パソコンや業務用の大型コンピューターに直接インストールして使うものが主流でした。そのため、ソフトウェアを利用するためには、まず対応する機器を用意し、そこにソフトウェアを導入する必要がありました。この作業には、専門知識を持つ担当者や相応の時間が必要となる場合も少なくありませんでした。

一方SaaSは、インターネットを通じてサービスとして提供されるソフトウェアです。利用者は、インターネットに接続できる環境さえあれば、どこからでもサービスを利用できます。従来のように、個々の機器にソフトウェアをインストールする必要はありません。そのため、導入にかかる時間や手間を大幅に削減できます。

これは、場所にとらわれず柔軟に働くことが求められる現代の働き方において、大きな利点と言えるでしょう。自宅や外出先、あるいは海外など、インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも仕事ができる環境を容易に実現できます。従来のソフトウェアのように、特定の場所に縛られることなく、自由に働くことができる点は、SaaSの大きな魅力の一つと言えるでしょう。

項目 従来のソフトウェア SaaS
インストール場所 パソコンや大型コンピューター 不要(インターネット経由で利用)
利用場所 ソフトウェアをインストールした機器に限定 インターネット接続環境があればどこでも利用可能
導入時間と手間 専門知識や時間が必要 大幅に削減
働き方 特定の場所に縛られる 場所にとらわれず、柔軟な働き方が可能

必要な機能だけを選べる利便性

必要な機能だけを選べる利便性

– 必要な機能だけを選べる利便性

従来のソフトウェアは、パッケージとして提供されることが一般的でした。そのため、利用したい機能が一部だけでも、パッケージに含まれるすべての機能に対して費用を支払う必要がありました。これは、企業にとって大きな負担となる場合があり、場合によっては、使用しない機能のために高額な費用を支払うことも少なくありませんでした。

しかしSaaSは、必要な機能だけを選んで利用できるため、無駄なコストを削減できます。必要な機能だけを必要な分だけ利用することで、従来のソフトウェアに比べて、コスト効率を大幅に向上させることができます。これは、特に中小企業やスタートアップ企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。

さらに、SaaSは、機能の追加や変更にも柔軟に対応できます。企業の成長や事業の変化に合わせて、必要な機能をいつでも追加したり、不要になった機能を停止したりすることができます。

このようにSaaSは、従来のソフトウェアと比べて、コスト面で大きなメリットがあります。必要な機能だけを選んで利用できるという利便性は、企業のIT投資を最適化する上で、重要な要素と言えるでしょう。

従来のソフトウェア SaaS
パッケージとして提供され、不要な機能があっても費用が発生する 必要な機能だけを選択して利用できるため、無駄なコストを削減できる
機能の追加や変更にも柔軟に対応可能
コスト効率が低い コスト効率を大幅に向上できる

常に最新バージョンを利用可能

常に最新バージョンを利用可能

– 常に最新バージョンを利用可能

インターネット経由で利用するソフトウェア形態であるSaaSは、利用者側でバージョンアップ作業を行う必要がありません。 サービスを提供する側が一括して最新版を提供してくれるため、常に最新の機能やセキュリティ対策を享受することができます。

従来のソフトウェアの場合、新しいバージョンがリリースされても、利用者自身が手動でアップデートプログラムを適用する必要がありました。この作業には手間と時間がかかり、作業を怠ると最新機能が使えなかったり、セキュリティ上のリスクに晒されたりする可能性がありました。

しかしSaaSであれば、このような心配は無用です。サービス提供側が常に最新版の提供を保証してくれるため、利用者は意識することなく常に最適な環境でソフトウェアを利用できます。これは、常に変化し続けるビジネス環境において、大きなメリットと言えるでしょう。

項目 従来のソフトウェア SaaS
バージョンアップ作業 利用者自身で実施 サービス提供側が一括実施
最新バージョン 手動更新が必要 常に最新バージョンを利用可能
メリット 常に最新機能やセキュリティ対策を享受可能
ビジネス環境の変化に迅速に対応可能

導入のしやすさ

導入のしやすさ

– 導入のしやすさ

従来のソフトウェアを導入する場合、複雑な設定やインストール作業が必要となることが一般的でした。専門の担当者が必要となる場合もあり、多大な時間と労力を費やすことも少なくありません。

しかしSaaSはインターネットに接続できる環境と端末さえあれば、すぐに利用を開始することができます。 面倒な設定やインストール作業は不要です。利用開始までの時間や手間を大幅に削減できるため、業務効率の向上に大きく貢献します。

また、IT担当者の負担軽減という点も見逃せません。従来のソフトウェアの場合、導入後の運用や保守もIT担当者の重要な業務でした。SaaSであれば、それらの作業をベンダーが代行してくれるため、IT担当者は本来の業務に集中することができます。

このように、SaaSは導入のしやすさという点において、従来のソフトウェアと比較して大きなメリットがあります。

項目 従来のソフトウェア SaaS
導入のしやすさ 複雑な設定やインストール作業が必要
専門の担当者が必要な場合も
時間と労力がかかる
インターネットに接続できる環境と端末さえあればOK
面倒な設定やインストール作業は不要
利用開始までの時間と手間を大幅に削減
IT担当者の負担 導入後の運用や保守もIT担当者の業務 ベンダーが代行してくれるため、本来の業務に集中可能

利用料金は定額制

利用料金は定額制

– 利用料金は定額制

従来のソフトウェアを購入する場合、高額な初期費用やライセンス費用が発生することが一般的でした。しかしSaaSは、月額または年額の定額制で利用できるため、コスト管理が容易です。毎月の利用料金が決まっているため、予算計画が立てやすく、予期せぬ出費を抑えることができます。

また、SaaSは利用状況に応じて料金プランを変更できる柔軟性を備えています。例えば、利用者が増加した場合には、より上位のプランに変更することで、必要な機能や容量を確保できます。逆に、利用者が減少した場合には、より低価格なプランに変更することで、無駄な費用を削減できます。

このように、SaaSは従来のソフトウェアと比較して、コスト面で大きなメリットがあります。初期費用を抑え、利用状況に合わせて柔軟に料金プランを変更できるため、企業のITコスト削減に貢献します。

項目 内容
利用料金 定額制(月額または年額)
メリット – コスト管理が容易
– 予算計画が立てやすい
– 予期せぬ出費を抑える
– 利用状況に応じて料金プランを変更できる柔軟性
従来型との比較 – 初期費用を抑えられる
– 利用状況に合わせて柔軟に料金プランを変更できる
効果 企業のITコスト削減に貢献

セキュリティ対策

セキュリティ対策

– セキュリティ対策

近年、企業活動においてもインターネットの活用は当たり前となり、それに伴い情報漏洩や不正アクセスといったセキュリティに関する脅威への対策がますます重要になっています。従来のソフトウェアの場合、企業は自社のシステムやデータを守るために、ファイアウォールやウイルス対策ソフトの導入、セキュリティシステムの構築といった様々な対策を講じる必要がありました。これらの対策には、専門的な知識や技術、そして多大な費用と時間が必要となる場合も少なくありませんでした。

しかし、SaaSを利用する場合は状況が異なります。SaaSはサービス提供事業者がセキュリティ対策を全て請け負ってくれるため、利用企業は自社で複雑なセキュリティ対策を講じる必要がなくなります。専門性の高いセキュリティチームが、常に最新の脅威情報を入手し、システムやデータの保護に万全を期しています。これにより、常に高いレベルのセキュリティを維持することが可能になります。

SaaSのセキュリティ対策は、利用企業にとって大きなメリットと言えるでしょう。

従来のソフトウェア SaaS
自社でセキュリティ対策が必要
(ファイアウォール、ウイルス対策ソフト導入など)
専門知識・技術、費用・時間が必要
サービス提供事業者がセキュリティ対策を全て請負
利用企業は自社で複雑なセキュリティ対策不要
専門チームによる最新セキュリティ対策